足利をげんきにするプロレスラー

令和7年第4回定例会(6月)

1.市長の政治姿勢について(中心市街地の活性化、防火・防犯対策)
2.子供たちを最優先に考えるまちづくりについて(子供の居場所づくりについて)
3.文化財の保護と活用について(無形文化財の保護と継承)

 

◆13番議員(末吉利啓) 発言の機会をいただきましたので、順次質問をしてまいります。
  市長の政治姿勢のうち、中心市街地の活性化について質問します。同テーマについては、これまで継続して質問をしてまいりました。令和7年に入り、中橋3連アーチの移設完了や土地区画整理の進行により、まちの変化が目に留まるようになり、自ずと活性化に対する市民の期待も高まっています。これまで足利市まちなか賑わいプランについて、様々な場で議論をさせていただきました。同プランには、町なかのにぎわいを実現するために個人、事業者、行政の連携、協力の必要性が示されています。特に行政からの補助金や活性化事業を待つ個人、事業者ではなく、まちづくりのプレーヤー、当事者として共に汗を流し、活動する能動的な個人と事業者が増えることが重要と考えます。これらを実現するためにどのように進めていくのか、伺います。
  次に、活性化に向け、中心市街地全体のデザインやコンセプト、ビジョンなど、ある程度共通認識を持って進めていくことも重要であると考えますが、所見を伺います。
  最後に、活性化を図る上で、空き店舗などの遊休資産の活用が大きな課題であると考えています。いわゆるシャッター街とやゆされるのは、こうした空き店舗が増え、まちの衰退が見える化されているからだと考えます。その結果、市民のマインド、経済活動、路線価、固定資産税等が減少、低下していきます。そこで、本市中心市街地の空き店舗等の現状と課題について伺います。
P.120 市長(早川尚秀)
◎市長(早川尚秀) 13番、末吉利啓議員の御質問にお答えします。
  初めに、まちづくりにおける市民や事業者との連携、協力の進め方についてお答えします。魅力や活気あるまちづくりには、個人や事業者、行政が主体的に考え、共に汗を流し、行動することが重要です。そこで、中心市街地を含む町なかににぎわいを創出することを目的とした足利市まちなか賑わいプランにおいても、個人や事業者、行政による連携、協力の必要性を示しています。
  具体的な取組の例としては、令和6年度に開催した住みたいまち足利未来トークにおいて、若者にまちの未来について語り合っていただく中で、参加者一人一人が取り組めることについても考えていただきました。また、令和6年度末に開催した山姥切国広特別展では、本市にお越しいただいたお客様をおもてなしするため、100店舗を超える商業者に働きかけ、御協力をいただきました。このほか、町なかを中心に市内商業者等が主体となり、個性的なイベントが多数開催されており、関係者等による今後の連携が期待されます。このように、まちづくりのための連携や協力体制は着実に広がってきており、今後もさらにその輪を広げていけるよう取り組む必要があります。市としても、職員が市民や事業者と積極的に関わり、適切に連携してまいります。
  次に、中心市街地全体のデザインやコンセプトに関する認識の共有について、所見をお答えします。まちづくりを進める上で、デザインやコンセプトの共有は重要な要素であり、行政による政策的な景観誘導等のほか、そのまちに住み、あるいは、そのまちで事業を営む方たちによる主体的な取組を促進していくことが必要と考えます。例えば、これまでの先進地における事例では、商業者等によるのれんを活用したまちづくりや昭和の町並みを再現した商店街等の取組が見られます。それらは、民間の主体的な活動と行政が連携した取組と考えられ、民間による主体的な活動を促し、適切な支援を行う役割が行政に求められるものと考えるところです。本市の中心市街地においても、これまで夏の七夕飾りや冬のイルミネーション等の取組がされてきています。また、歩行者の回遊性を高めるため設置している町なか回遊サインのデザインは、まちづくり団体や商業者の方々によるアイデアの中から生まれたものであります。今後も、市職員がそのような活動を促し、適切に連携する中で、本市の中心市街地がより魅力的なものとなるよう進めてまいります。
  次に、遊休資産活用の現状と課題についてお答えします。本市では、中心市街地の主要道路に面した空き店舗について、遊休資産活用支援事業補助金による出店支援を実施しており、制度創設以来、令和6年度までの23年間で延べ75件の支援を行っています。一方で、令和6年度行った外観からの調査では、およそ100軒が空き店舗と推定されました。しかしながら、不動産流通に載っている物件がほとんどなく、中心市街地に出店を希望する方々に対する情報提供が難しい状況にあります。そこで、中心市街地における遊休資産の活用について、不動産流通に知見のある団体等の意見を伺い、協力を求めてまいります。今後も、遊休資産の一層の利活用を図り、多くの人が集い、にぎわい、交流できるまちづくりを推進してまいります。
P.120 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 御答弁にありましたとおり、市内各所で市民、事業者の方々が能動的に動き出していることは明るい兆しだと捉えています。
  再質問します。今回の質問のきっかけは、過日群馬県前橋市の活性化事例を視察させていただいたことにあります。これまで多くの中心市街地活性化事業を拝見してきましたが、前橋市からは極めて多くの学びがあり、本市に足りていないものが多く詰まっていると感じました。ここで簡単に前橋市の事例を紹介します。2016年、同市はまちづくりの方向性を定めるため、3,000人のアンケート、活躍する30組のインタビューを分析して、前橋ビジョン「めぶく。」を策定します。そこには、同市出身の眼鏡ブランドJINSの代表、田中仁氏が大きく関わっています。2019年、民間主体のまちづくりを推進するための指針、前橋市アーバンデザインを策定、2か月後に都市再生推進法人前橋デザインコミッションを発足し、運営支援体制を確立、同コミッションによる広瀬川河畔整備や地元経営者等の団体である太陽の会による寄附3億円を財源に実施した馬場川通りの遊歩道整備、また、けやき並木通りプロジェクトなど様々なモデル事業を成功させてきました。
  市内外から多くの投資を呼び込み、1992年以来、下落し続けてきた同地域の路線価を反転させるに至りました。グッドデザインアワード、先進的まちづくり大賞なども受賞され、先日は石破総理も視察に来られ、いろいろな意味でニュースにもなりました。
  同市の取組の特徴として、民間主導によるまちづくりで多くの投資を呼び込んでいる点が挙げられます。また、まちづくりビジョンや指針を多くの意見を集約してまとめあげたこと、そこに、地元関連企業の経営者等が関わってきたことが挙げられます。本市でも多くの観光客に御満足いただいている足利灯り物語を監修していただいている足利フラワーリゾート、本町緑地の水辺ににぎわいをつくっていただいたコネクトわたらせなど、民間活力により成功している事例があります。
  そこで、本市において、今まで以上に民間企業、経営者が主体的に取り組む民間主導型のまちづくりの可能性についてどのように考えるか、所見を伺います。
P.121 総合政策部長(小宮一夫)
◎総合政策部長(小宮一夫) ただいまの再質問にお答えします。
  議員の御発言にありました足利灯り物語は、本市の文化財という強みを生かして、民間事業者様の技術力やノウハウを生かして、今や足利を代表するイベントの一つともなり、大変すばらしい事業になったと思っています。また、御紹介のあった、わたらせリバープラザで実施しています事業の内容、あるいは迫間自然観察公園において開催されました音楽イベントなどは、本市が所有している財産を、民間事業者が柔軟な発想でお使いいただいて、ひいてはそれがまちのにぎわいの創出につながっていると認識しています。民間事業者の動きが活発化することは、これは本市の活力あるまちづくりのために大きな効果があると認識しています。今後も民間主導の様々な活動がまちづくりの好循環に結びつくように、適切な連携や支援に取り組んでいきたいと考えています。
P.121 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) こうした動きをさらに誘発させるために、まちづくりミーティングや講演会、または積極的な規制緩和、サウンディング調査など様々な仕掛けもできると思いますので、引き続き御検討をお願いします。
  再質問します。前橋ビジョン「めぶく。」のように、本市に関わる様々な人たちの意見をまとめ、どこにもない本市の特徴を理解した本市の目指すべき将来像を構築することは有意義だと考えます。また、前橋市アーバンデザインのような民間主導型の指針も同様であります。今までのように行政主導型で、パブリックコメントを取って終わりといった計画や指針ではなく、本市まちづくりの背骨とするために、公民が深い議論を重ね、策定するビジョン等があることで、将来のまちづくりに向け、足並みがそろうと考えます。所見を伺います。
P.121 総合政策部長(小宮一夫)
◎総合政策部長(小宮一夫) ただいまの再質問にお答えします。
  まちの将来像を市民の皆様、あるいはこの行政、関係団体で共有していくということについては、まちづくりを進めていく上で大変重要な視点だと認識をしています。足利市まちなか賑わいプランも、町なかのまちづくりに対する指針という役割を果たせればということで策定したものであり、今後これを軸としてハード、ソフト両面からまちづくりを進める上で、ビジョンの共有を図っていければと考えています。また、市民や事業者によります様々な主体的な活動が相互に連携し、広がっていくことを期待してまいりたいとも考えています。
P.122 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 主体性を持って民間が策定することで、そこには責任と肯定感が生まれます。行政主体ですと、どうしても上から降ってきた感というものが強くなり、どこか他人事になりがちです。まちなか賑わいプランは、非常に有意義な構想ではありますが、それとは別の視点で民間の力を誘発するビジョン等についても研究をしていただければ幸いです。
  空き店舗について再質問します。補助制度創設以来、23年間で延べ75軒の空き店舗で活用された。令和6年度の外観調査からおよそ100軒の空き店舗があると答弁がありました。そこで、中心市街地における空き店舗数、空き店舗率について、ここ10年の推移を伺います。あわせて、空き店舗補助制度を活用した同エリアの店舗で、現在も営業を続けている割合についても伺います。
P.122 産業観光部長(関口佳和)
◎産業観光部長(関口佳和) ただいまの再質問にお答えします。
  ここ10年の中心市街地エリアの主要道路に面した空き店舗数と空き店舗率の推移ですが、令和6年度の調査では全店舗数314店舗のうち、空きは101店舗であり、空き店舗率は32.2%となっています。これは、平成26年度調査時に対して、空き店舗数が51店舗の増加、空き店舗率は14.8ポイントの増加をしています。また、中心市街地エリアにおいて補助制度を利用し、今も継続している店舗の割合についてですが、平成26年度から令和6年度の間に補助した店舗数は43件であります。現在継続店舗は18店舗であり、継続率は41.8%となっています。
P.122 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 10年で空き店舗は倍増と大変厳しい状況が示されました。また、補助金支援での営業継続は4割と一定の効果はあるものの、決して高くないことも分かりました。
  そこで、再質問します。昨今、全国の中心市街地活性化事業で成果を上げている手法にリノベーションまちづくりがあります。新たに建物等を造り替えるのではなく、今ある資産を活用して、自治体の都市、地域経営課題を解決していく手法です。
  全国の事例を拝見してきましたが、前橋市のリノベーションまちづくり、マチスタントには大変感銘を受けました。同事業は、市職員1名が腰を据えて空き店舗対策に取り組んでいます。現場の自治会長や不動産オーナーのもとに出向き、遊休不動産の調査を行い、それを必要としている事業者へマッチングしています。実績として、3年間で40件のマッチングを実現し、しかもほとんどの店舗が現在も営業を継続しています。前橋工科大学の学生が不動産情報の整理に携わっているのも特徴です。本市の空き店舗補助事業と比べますと、実績、継続率、スピード感など参考とすべき点がたくさんあります。実際、本市の中心市街地では、不動産調査の解像度が低く、市場への流通意向の深い部分の把握ができていません。市が介在すれば貸してくれるのか、家庭の事情があるのかなど、市場に流通するためには、きめ細かい調査が不可欠です。前橋市ではそれらを行い、市場に適正な価格と体制で流通をさせています。そして、アフターフォローも行い、エリアの価値も高まっています。
  今までのような補助金を配って終わりといった制度ではなく、腰を据えた職員と地域、民間のプレーヤーとが今まで以上に深い連携をしていくリノベーションまちづくりのような手法が、本市には必要だと考えますが、所見を伺います。
P.123 産業観光部長(関口佳和)
◎産業観光部長(関口佳和) ただいまの再質問にお答えします。
  本市の中心市街地の空き店舗等の活用を促進していく上で課題となっているのは、遊休不動産の発掘やその情報が集約化されていないということと認識しています。実際に、出店を希望する創業相談者からは、自力で物件を探さなくてはならない状況が負担だという声もあります。まずは、空き店舗所有者の意向調査などで遊休資産の実態の解像度を上げていく必要があると考えており、不動産流通に知見のある団体などと課題を共有し、意見をいただきながら進めていきたいと考えています。また、その中で議員から御提案、御紹介いただきました前橋市などの先進事例も参考にし、効果的な店舗誘導などを推進してまいりたいと考えています。
P.123 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 課題は共有しているのかと思います。身近に前橋市のような成果を上げている好事例がありますので、積極的な検討をお願いします。
  再質問します。多くの投資を呼び込むためには、今まで述べてきたことに加え、投資に対する税制上のインセンティブが必要と考えます。不動産を持っているだけで利用しないオーナーよりも、積極的に投資し、活用するオーナーが優遇される制度設計が望まれます。例えば中心市街地へテナントを新築した場合に対し、固定資産税の減免や償却期間の短縮、企業版ふるさと納税の拡充などが考えられます。国レベルの案件もありますが、基礎自治体としても取り組めることがあると思いますが、所見を伺います。
P.123 行政経営部長(菊川博士)
◎行政経営部長(菊川博士) ただいまの再質問にお答えします。
  町なかには、多くの店舗併用住宅があります。それらの建物について、その固定資産税は現状、法に基づき、住宅の床面積割合が一定要件を満たした場合に土地の軽減措置があります。また、建物については、住宅の新築時以外には軽減措置はありません。しかしながら、既存の建物をリノベーションし、新規店舗の出店を促すことは、地域の活性化につながるものと考えられます。本市の目指す魅力ある町なかのにぎわい創出や持続可能なまちづくりにも寄与するものと考えています。
  全国的に見ますと、子育て世代の移住定住や産業団地の誘致、そして雇用の増大といった自治体ごとの目的に沿って、一定の条件を満たした場合には、固定資産税を減免するという事例もあります。議員御提案の税制上のインセンティブについては、法令の趣旨を踏まえた上で、他市の事例やその効果、または必要性などについて研究してまいります。
P.123 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) ぜひ研究をお願いします。今回は、前橋市の事例を参考に、投資を呼び込む民間主導の中心市街地活性化について質問してまいりました。こうした事例は、容易に横展開できるものではありません。しかし、目の前に実績を上げている先進事例がありますので、その仕組みやノウハウなど、ぜひ視察、研究を行い、参考としていただければと思います。
  次の質問に移ります。防犯・防火対策について伺います。早川市長は、初当選以来、大きな被害を出した令和3年西宮林野火災の経験から、様々な山火事防止対策に力を入れてこられました。その中には、実際に効果を上げたものも多いかと思います。林野火災から4年が経過し、改めてこれまで行ってきた取組について主立ったものを伺います。
  次に、今後さらなる山火事防止対策を考えているのか伺います。
  次に、防犯対策について伺います。令和7年4月に執行された足利市長選挙前後から、早川市長は基礎自治体としての防犯対策について研究をされております。第8次足利市総合計画においても、基本方針として市民の防犯意識を高め、犯罪が起こりにくい環境づくりを進める旨が明示されています。そこで、防犯対策の中でも昨今、市内で多発している住宅を対象とした盗難等について、どのような取組を行っていくのか伺います。
P.124 市長(早川尚秀)
◎市長(早川尚秀) ただいまの御質問にお答えします。
  初めに、山火事防止対策への取組についてお答えします。本市では、令和3年2月に発生した西宮林野火災を二度と繰り返すことのないように、市長就任後、直ちに火災対応についての研修を行い、全国唯一の山火事防止条例であります足利市の美しい山林を守る条例を制定し、様々な対策も講じてまいりました。
  主な対策としては、地域防災計画において林野火災に特化した計画を策定し、災害対応への活動や手順を示したマニュアルの作成など、課題に対応した体制づくりを実施してまいりました。また、消防本部では、夜間飛行や熱感知も可能な災害用ドローン、消防職員及び団員の情報伝達が可能な携帯用無線機、軽量化と放水性能が向上した林野火災用の可搬ポンプなどを新たに配備しました。このことにより、災害実態の早期把握と情報共有を可能とし、令和7年に発生した山林火災では迅速に消防防災ヘリを要請し、延焼拡大することなく収束することができました。今後も、山林火災対応への迅速な体制整備と訓練を実施するとともに、山林火災予防への啓発活動を強化してまいります。
  次に、住宅を対象とした盗難等の取組についてです。本市の刑法犯認知件数は、令和6年度より増加傾向にあり、特に、空き巣や一般家庭を対象とした窃盗事件等の発生が目立っています。このような身近な犯罪防止には、まずは自助の取組として、日常生活における防犯への意識を高め、その対策を実践することが重要です。また、地域が一体となって防犯の輪を広げていく共助の取組が防犯力を高め、犯罪の抑止につながるものと考えています。本市における事例としては、警察や防犯協会と連携して、自主防犯団体への活動支援や広報紙を活用した防犯情報の提供など、防犯意識の向上と地域防犯活動への参加促進に取り組んでいます。
  さらに、栃木県警察では令和7年2月からスマートフォン用防犯アプリ「とちぎポリス」の運用を開始しました。このアプリを多くの市民の皆様に登録いただきたいと考えています。今後も、警察の防犯ツールや市公式SNS、メールなどの利用を促進し、防犯に関する情報発信や啓発を積極的に推進してまいります。
  加えて、本市における公助の取組として、犯罪を発生させない環境整備のため、街頭防犯カメラの増設を進めてまいります。防犯カメラの存在は、犯罪抑止力となる有効な手段であり、整備の充実により、空き巣や自動車の盗難、車上狙いといった犯罪が減少傾向を示すなど、目に見える効果が発揮されます。現在は、令和6年度末までに23台を設置し、主に通学路で運用していますが、防犯カメラの増設が急務と捉えています。そこで、令和7年度は、一般家庭や自治会を対象とした防犯カメラ設置補助事業を実施します。令和7年度以降は、中長期的な計画に基づき、警察と協議して効果的な設備拡大を図ってまいります。今後も防火、防犯対策に重点的に取り組み、市民の皆様が安全に安心して暮らせるまちづくりを目指してまいります。
P.124 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 山火事防止対策について、再質問します。
  先ほどの答弁で条例制定、マニュアルの策定、ドローン等の新たな資機材の導入など、様々な対策を打っていただいたことが分かりました。一方、残念ながら本市の林野火災発生状況は、令和5年は10件、令和6年は5件となっています。いずれも先ほど早川市長に御答弁いただいた対策等が功を奏し、迅速に消火作業が行われ、鎮火に至っています。林野火災をゼロ件にすることは容易ではありませんが、今後、さらなる防火対策、消火能力向上に向けて取り組んでいくことがあるか、改めて伺います。
P.125 消防長(阿部勝)
◎消防長(阿部勝) ただいまの再質問にお答えします。
  林野火災における原因の多くは、たき火、たばこ、放火などといった人為的なものであります。そこで、発生原因に基づいた防火対策の徹底と、入山者や住民への啓発活動を継続的かつ地道に取り組んでまいりたいと考えています。また、消火能力の向上については、災害用ドローンなど新たに配備した資機材を有効に活用するとともに、消防団をはじめ関係機関との連携強化を図り、広域な消火体制の構築に努めてまいりたいと思います。
P.125 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 地道な活動も多いかと思います。引き続き、山火事発生ゼロ件を目指して対策を御検討いただければと思います。
  防犯対策について再質問します。近年、本市における住宅対象盗難、自転車やバイク、空き家、前回の令和7年第2回市議会定例会の一般質問で議論させていただいた神社等の銅板などの盗難が増加傾向にあります。そこで、改めて本市の盗難発生状況や刑法犯総数の推移について伺います。
P.125 生活環境部長(小倉正文)
◎生活環境部長(小倉正文) ただいまの再質問にお答えします。
  まず、盗難発生状況ですが、本市の刑法犯認知件数は令和7年4月末時点で438件と、令和6年同時期と比較して207件の増加となっています。このうち、窃盗犯罪が336件と全体の約8割を占めており、内訳については住宅対象の窃盗が44件でプラスの32件、自転車盗が49件でプラスの23件と、この2罪種の増加が著しい状況です。そのほか、住宅に関わる犯罪としては、空き家を対象とした窃盗や、タイヤの盗難が多く発生しています。本市の刑法犯認知件数の推移については、コロナ禍以降から急増しており、令和4年の608件に対して令和5年は903件、令和6年は901件と高止まりの状況が続いています。
P.125 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 答弁にありましたとおり、令和6年比で刑法犯認知件数が2倍と、そのうち窃盗が8割、住宅または自転車対象の盗難が2倍以上と非常に深刻な状況にあることが明らかになっています。
  そこで、再質問します。地域によっては、留守でも戸締まりをされないお宅があります。狙われやすい場所に自転車やバイク等価値のあるものを置いているお宅もあります。戸締まりの徹底や有価物の安全保管など、日頃の防犯対策について啓発をしていくことも有効と考えます。警察と連携して市民一人一人の防犯意識を上げていくことが必要と考えますが、どのように促していくのか、伺います。
P.125 生活環境部長(小倉正文)
◎生活環境部長(小倉正文) ただいまの再質問にお答えします。
  本答弁で市長から申し上げましたとおり、まずは自助の取組として、市民の皆様が自分の身は自分で守るという意識を持って防犯対策を行っていただくことが大切であると考えています。空き巣を例に挙げますと、窓ガラスを破壊されて侵入される事例が多いことから、防犯フィルムや二重ガラス、補助錠など複数の犯罪対策を実践していただき、また、タイヤの盗難対策として、道路から見える場所に保管すると狙われやすいため、鍵のついた倉庫や居宅内に保管するなど、各家庭でできる対策を徹底することが重要です。そうした上で御近所同士で防犯について声をかけ合ったり、ながら見守り活動等を通じて、地域の安全は地域で守るという意識を持つことが地域の防犯力の向上につながると考えています。
  また、栃木県警が運用していますスマホアプリ「とちぎポリス」の周知に併せ、市公式SNSなどを通じて防犯に関する情報発信を積極的に行ってまいります。
P.126 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) ぜひ様々な方法を検討していただきたいと思います。
  また、銅板のときにも話をさせていただきましたが、発生状況の深刻さ、先ほどの2倍という数字はすごくインパクトがあると思います。こういった状況を市民の皆様に理解していただくということも有効かと思いますので、併せて御検討をお願いします。
  防犯カメラについて再質問します。冒頭、街頭防犯カメラ23台が設置されているが、中長期的な計画に基づき増設する旨の答弁がありました。具体的な方法として、一般家庭や自治会を対象とした防犯カメラ設置補助事業を挙げられました。中長期的な計画の内容と補助事業の詳細について伺います。
P.126 生活環境部長(小倉正文)
◎生活環境部長(小倉正文) ただいまの再質問にお答えします。
  初めに、街頭防犯カメラの増設の目標数ですが、令和7年度を含め、第8次足利市総合計画の後期計画に盛り込むなど、年間10台以上の増設を目指してまいります。設置場所については、現在、通学路や幹線道路沿いを中心に設置していますが、これに加え犯罪の温床となりやすい公園の設置も併せて検討してまいります。また、警察と協議しながら、過去に不審者情報があった場所、犯罪が発生しやすい場所などを優先的に選定していく予定です。防犯カメラ補助事業の概要についてですが、一般家庭に対しては2万円を上限として購入費用の2分の1の補助、自治会に対しては30万円を上限として購入費用の4分の3の補助を予定しています。具体的な開始時期や申請の方法については現在検討中であり、事業開始に向けて準備を進めてまいります。
P.126 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 公設の防犯カメラを年間10台増設するというのは、これまでの年間一、二台に比べ非常に大きな効果が期待できると思います。また、一般家庭や自治会への設置についても大変有効だと思いますので、計画的かつ効果的に設置していただけるよう周知していただければと思います。
  山火事対策と防犯カメラについて再質問します。前半で議論をさせていただいた山火事防止対策として、防犯カメラの設置は有効とされています。本市は、令和3年の林野火災の出火元であった両崖山ハイキングコースに5台のカメラが設置されています。御案内のとおり、本市は低山ハイクのメッカであり、両崖山以外にも多くのハイキングコースがあり、連日ハイカーでにぎわっています。一方、中にはマナーを守っていただけない方もいらっしゃいます。残念なことに2023年12月から2024年1月にかけて市内山林で不審火が相次ぎ、放火の疑いで逮捕者が出る事件も起きました。
  そこで、本市の豊かな山林や市民の生命、財産を守るためにも、ハイキングコース等多くの人が出入りする山林エリアにさらなる防犯カメラの設置や防火、防犯対策が必要と考えますが、所見を伺います。
P.126 産業観光部長(関口佳和)
◎産業観光部長(関口佳和) ただいまの再質問にお答えします。
  議員からも御発言ありましたとおり、西宮林野火災をきっかけとして、ハイカーの喫煙などを防止するため、両崖山の周辺に5台の防犯カメラを設置しています。防犯カメラの設置は、防火、防犯対策に有効であると認識しています。今後の設置については、課題などを整理して検討してまいります。
P.126 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) ぜひ両崖山以外にも御検討いただきたいと思います。また、防犯カメラには未然の予防と事後の犯人逮捕の両方の効果があると考えます。警察はもとより、観光、消防、危機管理など庁内関係部署で連携し、大規模な山火事を二度と起こさない万全の体制を構築していただくことを期待申し上げ、次の質問に移ります。
  子供たちを最優先に考えるまちづくりについてのうち、子供の居場所づくりについて伺います。ネグレクトや児童虐待などから子供たちを守るため、その原因を早期に発見し支援につなげていくことが求められています。昨今、各地で運営されているこども食堂もこうした課題を解決するための有効な居場所となっています。こども食堂は、子供が1人で行ける無料または低額の食堂で、目的も先ほどのものを含め、孤食の解消や食育など実に様々です。現在その数は全国で1万か所を超えています。そこで、本市のこども食堂の状況について伺います。
  足利市こども計画策定に当たり、様々な実態調査が行われ、経済的困窮者やヤングケアラーなど子供を取り巻く課題の実態、支援に対するニーズが明らかになりました。適切な支援につなげるために子供の居場所づくりは重要と考えますが、今後どのように進めていくのか、伺います。
P.127 こども家庭センター長(植竹重之)
◎こども家庭センター長(植竹重之) ただいまの御質問にお答えします。
  初めに、こども食堂の市内の状況についてです。本市では、現在3団体が足利市社会福祉協議会の助成を受けて活動しており、子供の貧困対策のほか虐待などのおそれがある子供とその家庭の発見やその後の支援につながるような居場所として重要な役割を担っていると考えています。
  次に、子供の居場所づくりについてです。足利市こども計画策定に際して実施した様々な調査結果から、困難を抱える子供への支援や居場所づくり等の必要性が課題として挙げられました。こうした課題に対応するため、令和7年度に新たに要保護児童等居場所づくり事業を実施することとし、現在、公募により事業者の選考をしているところです。この事業は、養育環境に課題のある家庭の子供に対して安全安心な居場所を提供し、基本的な生活習慣の習得や学習支援、食事の提供等を行うもので、子供の健全育成と生活能力の向上を図るとともに、保護者の意識改革や家庭環境の改善などにも寄与することを狙いとしています。
  今後においては、本事業の実施状況を基に検証を行い、よりよい事業展開となるよう研究していくとともに、日常生活を送る上で困難を抱える子供の健やかな成長を支えるための取組を民間団体の活用も含め、さらに推進していきます。
P.127 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 再質問します。
  先ほどの実態調査によりますと、夕御飯を無料で利用できるサービスを利用したいと答えた割合は、小学校5年生の児童がいる家庭で30.1%、中2児童がいる家庭で27%と約3割のニーズが判明したところであります。これを令和6年10月時点のゼロ歳から14歳の人口1万3,080人から単純計算しますと、約3,900人の児童が必要としていることになります。もちろん夕御飯を作る経済的余裕がない家庭から、無料なら利用したいというだけの家庭までニーズに濃淡はあります。また、こちらも調査に掲載されていますが、こども食堂の認知度が53%であることから、知っていれば使いたいという潜在的需要も想定できます。
  そこで、本市のこども食堂はこれらのニーズに対して、どのくらいカバーできているのか伺います。例えば各こども食堂に通っている、あるいは来たことがある児童数は、延べではなく実数でどの程度いるのか伺います。
P.127 こども家庭センター長(植竹重之)
◎こども家庭センター長(植竹重之) ただいまの再質問にお答えします。
  こども食堂は3か所ありますが、3か所での令和6年度の配食実績から、延べ人数で2,929人の子供が利用しています。実数では、こちら延べ人数ですので、これよりも少なくなると思われます。こども食堂のニーズについては、より詳細な実態把握が必要であると考えています。
P.128 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 現場の声を聞いていますと、小学校区、あるいは中学校区までの範囲から通っている傾向があります。利用実態について、さらなる把握をお願いします。
  こども食堂の運営について再質問します。足利市社会福祉協議会で実施している足利流こども食堂は、立ち上げ、運営ともに財源が赤い羽根共同募金です。昨今、足利市社会福祉協議会への募金の全体額も減少傾向にあり、支援を必要とする子供や家庭を手助けする事業が不安定な募金という財源に支えられているという現状があります。また、住民自治の名の下にボランティア、市民力頼みで運営している側面も否めません。無報酬かつ地域の善意の運営では、専門的な支援や見守りの目を養うことは難しく、地域の居場所以上の機能を求めるのは酷と言えるかもしれません。
  そこで、本市としてもこども食堂事業に対し積極的に財政措置をし、運営に携わっていく必要性があると考えますが、所見を伺います。
P.128 こども家庭センター長(植竹重之)
◎こども家庭センター長(植竹重之) ただいまの再質問にお答えします。
  こども食堂については、地域の実情に応じた柔軟な発想による活動が特色であり、市が関わることによる課題については、整理していく必要があると考えています。民間の事業者や団体との連携も含め、その在り方については研究する必要があると考えています。
P.128 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 実態調査で明らかになったニーズ、さらには経済的に大変困窮している家庭が5%から10%もいる実態から、同事業に対して積極的な関わりを御検討していただく必要があるのではないかと考えます。
  再質問します。こども食堂を増やしていくにしても、どこにどのような規模で設置し、目標値をどう定めていくのか計画的に実施する必要があります。そこで、実態調査の解像度を上げ、実態をより正確に把握していく必要があると考えます。例えば夕御飯を無料で利用できるサービスを利用したいと答えた方の中身をその深刻さで分類したり、表には出しにくいですが、平均所得やひとり親世帯の割合など、エリアを分析することが有効と考えますが、所見を伺います。
P.128 こども家庭センター長(植竹重之)
◎こども家庭センター長(植竹重之) ただいまの再質問にお答えします。
  こども食堂に対するニーズについては、やはりより詳細な実態把握が必要であると考えています。こども食堂の在り方については、子供の居場所づくりの一つとして研究してまいりたいと思っています。
P.128 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 基礎資料として重要と考えますので、ぜひとも御検討をお願いします。
  要保護児童の居場所づくり事業について再質問します。冒頭の答弁で、同事業の目的について、養育環境に課題のある家庭の子供に安全安心な居場所を提供し、生活習慣の習得や学習支援、食事の提供等を行い、健全育成と生活能力の向上を図り、保護者の養育負担の軽減にも寄与することと述べられています。そこでまず、ここで示されている養育環境に課題のある家庭の子供をどのようにお声がけしていくのか伺います。
P.128 こども家庭センター長(植竹重之)
◎こども家庭センター長(植竹重之) ただいまの再質問にお答えします。
  本市においては、足利市要保護児童対策地域協議会という組織を設置しており、こちらで児童虐待防止対策及び養育環境に課題のある家庭の子供への必要な支援策の検討、あとは相談及び支援等を実施しています。この協議会において、家庭環境や日常生活の困り事の様子などの情報収集を行い、支援の必要性について協議し、そこへ支援が必要となった場合には本人と保護者にこの事業の内容を説明し、保護者の同意を得た上で利用を開始していただくということとなっています。
P.129 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 再質問します。
  同居場所を利用する子供について、抱える課題や家庭等の状況を学校と居場所運営者が共有することで、早期に適切な支援へとつなげるだけでなく、余計なトラブルを防止することにもつながります。個人情報という壁があるのは承知していますが、学校と居場所運営者との情報共有についてどのように行うのか、伺います。
P.129 こども家庭センター長(植竹重之)
◎こども家庭センター長(植竹重之) ただいまの再質問にお答えします。
  現在、事業者の選考をしているところであります。選考に当たり、この事業の趣旨をはじめ利用する子供とその保護者、また学校等関係機関との情報共有、また、連絡調整の重要性や個人情報の取扱い等について、事業の実施要綱と、あと仕様書等で提示しています。これらのことを十分に理解していただいた上で事業者の選定を行って、事業が開始できるように準備を進めているところであります。
P.129 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 情報共有については、こども食堂にも言えることでありますので、引き続き有効な方法を検討いただければと思います。
  再質問します。利用が想定される子供たちに適切な支援をするためにも、従事する方たちには高い専門性が求められます。子供たちの行動や発言、服装等の見た目から抱えている課題を敏感にキャッチする能力や子供たちの心を傷つけず、心を開いてもらえるような配慮のできる声かけなど、様々な能力が必要となります。こうした高い専門性をどのように確保し、適切な支援につなげていくのか、伺います。
P.129 こども家庭センター長(植竹重之)
◎こども家庭センター長(植竹重之) ただいまの再質問にお答えします。
  事業者の選考に当たり、この事業の趣旨、また支援が必要となる子供への適切な対応等に必要な保育士や教員資格を有する人の配置について、事業の実施要綱や仕様書等で提示をしているところであります。また、事業開始後においては、定期的に子供や家庭の様子、活動状況の報告等を義務づけています。これらの趣旨を事業者に理解いただき、子供たちへの適切な支援につなげていきたいと考えています。
P.129 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) ぜひ同事業を定着させ、適切な支援を実現していただければと思います。また、同時に効果が確認されましたら横展開を図っていただき、様々な場所でこの支援の網を広げていただくことも御検討いただければと思います。
  次の質問に移ります。文化財の保護と活用についてのうち、無形文化財の保護と継承について伺います。足利市内には、八木節や神楽など無形文化財に指定された10件の伝統芸能と釋奠や浅間神社のペタンコまつりなど民俗文化財に指定された6件の伝統行事が残っています。一方、少子高齢化などの理由により、継承者不足という大きな課題を抱えています。その状況は、コロナ禍を経てさらに深刻になり、活動が休止している団体や行事も出てきています。令和4年第5回市議会定例会一般質問で、担い手が減る無形文化財等について映像などの記録を取る必要があると提言させていただきました。早速同年に開催された民俗芸能大会の動画で記録をし、本市ホームページに掲載していただきました。さらなる継承と振興に向け、今回は改めて無形文化財、民俗文化財に絞って質問させていただきます。
  そこでまず、歴史都市を宣言し、足利市文化芸術基本条例を施行している本市として、現状をどのように捉え対策に取り組んでいくのか、所見を伺います。
P.130 教育次長(板橋秀明)
◎教育次長(板橋秀明) ただいまの御質問にお答えします。
  足利市文化芸術基本条例の基本理念の一つである本市の豊かな自然、歴史及び風土の中で培われてきた郷土の伝統的な文化芸術を市民共通の財産として将来にわたり保存し継承することは私たちの使命であり、市民が郷土への親しみや誇りを持つことにつながるものと認識しています。
  しかしながら、議員御指摘のとおり少子高齢化や価値観の変化、社会の多様化などの理由により、伝統芸能や伝統行事などの伝統文化を継承していく上での後継者不足は、本市のみならず全国的な課題となっており、強い危機感を持っています。
  こうした状況の中で実情を把握するために、令和2年度から令和3年度にかけて市指定重要文化財となっている無形文化財を継承する10団体へ取材、調査を行い、その構成員や活動、練習の状況などを実演の記録動画などとともに、市ホームページに掲載しました。また、広報あしかがみの令和2年4月号から令和4年6月号にかけて、隔月でこれらの無形文化財についての連載を行いました。今後は、これらの情報をベースとして、その後の状況の追加調査のほか、各団体の意向や今後の活動の方向性などについても意見交換を行い、市としてどのような取組ができるのかを共に検討し、本市のかけがえのない伝統文化を継承していきたいと考えています。
P.130 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 保存継承の第一歩として、実態調査と動画での記録に取り組んでいただき、感謝申し上げます。
  そこで、現状について再質問します。令和2年から令和3年度の調査で、各団体の活動や会員などの概要は見えたところでありますが、その推移についても把握しておく必要があります。無形文化財の担い手やグループの現状、民俗文化財の継承状況について、10年前と比べどのように変化をしているか、把握している数字等があればお知らせください。
  あわせて、休止や解散している団体等はないのか、伺います。
P.130 教育次長(板橋秀明)
◎教育次長(板橋秀明) ただいまの再質問にお答えします。
  まず、無形文化財についてです。八木節連合会では約10年前に比べ、団体数は19団体から16団体に、会員数は400人から270人に減少しており、新規加入の会員は少なく、設立当初からの会員が高齢化により、減少している状況となっています。また、同様に、神楽などについても10年前に比べて各団体の会員数は数名の減少傾向が見られる状況であります。
  次に、休止状況についてです。久保田町の無形文化財であります上加子盆踊唄については、地元の自治会長に確認したところ、何年も前から祭りは行われておらず、現在、保存会などもない状況となっているとのことであります。また、民俗文化財では、板倉神社のお祭りであります神迎祭については、令和6年度に役員の高齢化により、行列を中止、神事のみを執り行う状況となっているというところであります。
P.130 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 10年で八木節の会員が130人減少、八木節のルーツという説もある上加子崇聖寺盆踊唄の継承者が不明、出雲大社から帰ってくる神様を迎える珍しい神事、神迎祭の行列中止など、伝統文化が失われつつある厳しい状況が明らかになっています。答弁にありました追加調査と意見交換は、早急にお願いしたいと思います。
  そこで、後継者育成について再質問します。これまで八木節教室等の伝統芸能継承事業を長年にわたり実施してきましたが、昨今、参加者数が伸び悩んでいると伺っています。そこで、後継者育成に欠かせない小中学校での神楽や八木節に関する取組について、実態が分かるものがあればお示しください。
P.131 教育次長(板橋秀明)
◎教育次長(板橋秀明) ただいまの再質問にお答えします。
  実態の把握についてです。文化課が令和4年8月に小中学校33校を対象にして実施しました運動会等における八木節の実践等に関するアンケート調査の結果によりますと、八木節を特別授業やクラブ活動などで学校行事で実施しているのは33校中6校という状況であります。
P.131 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 私の地元の梁田小学校でも、かつては先々代の堀込源太氏が八木節クラブというのを指導していただいていました。これもコロナ禍により、そのクラブ自体がなくなってしまった状況になっています。
  そこで、再質問します。継承事業について、関係者から、参加していただいても卒業してから各団体へなかなか加入をされなかったり、初心者の参加が少なかったりと、改善の必要性を聞き及んでいます。
  そこで、まず参加者を増やすために、小中学校の先生方による後押しやPR、本市の広報紙、公式ラインなどの掲載による積極的な各教室の周知支援が有効と考えます。また、各教室の卒業から団体への加入を促す仕組みづくりも必要と考えます。以上2点について所見を伺います。
P.131 教育次長(板橋秀明)
◎教育次長(板橋秀明) ただいまの再質問にお答えします。
  八木節教室等の様々な事業や行事については、現在行っています市広報紙あしかがみ及び公式ラインの掲載、チラシの配布により周知を引き続き実施してまいりたいと考えます。
  また、将来の後継者候補である子供にも八木節に興味を持ってもらうために、小中学校と連携しまして、毎月開催しています校長会議の場において周知を図り、興味のある児童へ、また教員から後押しをしていただけるよう協力をお願いしたいと考えています。まずは、八木節教室の参加者数を増やし、次に、教室終了後に八木節活動団体の情報を提供し、継続して八木節を続けてもらえるよう加入を促すなど、八木節に関わるきっかけづくりを支援していきたいと考えています。
  また、先ほどの御質問でありましたが、実態調査の中で実施しない理由がありましたので、付け加えさせていただきます。実施していない理由としましては、コロナウイルス感染症による影響が大きかったという考えであります。また、運動会のプログラム上の都合であったり、また別の種目を実施するなどとなっています。
  また、未実施の学校のうちには、道具貸出しや指導者派遣があれば八木節の演技を行うことが可能かとの設問に対して、4校からやってみてもよいとの回答もいただいています。
P.131 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 追加の実態調査について、4校から環境が整えばやってみてもよいというのは救いなのかなと思っています。
  そして、さらに学校の協力という部分で、校長会で協力をお願いしていきたいとの言及がありました。何と言っても学校の校長先生方の全面的な協力が必要でありますので、教育長の力強い後押しを期待したいと思います。
  再質問します。活動を継承していくためにも、多くの方に知っていただくことが重要であります。物によっては、観光活用を進め、継承することの誇りや機運を上げていくことが有効です。例えば最近、観光ツアーの時間的制限からゆっくり見ていただけない傾向にある観光八木節について、観光会社に働きかけ、見ていただき、一緒に手踊りなどを楽しんでいただく時間を設けてもらう働きかけも重要と考えます。また、八木節会館においては、コロナ禍前の平成27年度は年間46台の観光バスが停泊しており、1,730名の観光客が八木節を楽しまれています。私も視察させていただきましたが、来場者の笑顔が印象に残っています。しかし、現在は年間5回程度と激減をしていますので、再度、誘客を図ることも有効です。浅間神社のペタンコまつり、釋奠、御厨神社の御田植などの神事等についても主催者の意向を確認した上で、観光、教育の両視点から周知を図り、誘客していくことも有効です。以上、具体的な提案をしましたが、当局の所見を伺います。
P.132 産業観光部長(関口佳和)
◎産業観光部長(関口佳和) ただいまの再質問にお答えします。
  コロナ禍を経まして、旅行形態が変化しています。バスによる団体旅行が減っている状況にあります。太平記館や八木節会館での八木節公演を多くの方に見ていただくためにも、旅行博などの商談会でPRするほか、本市にこれまで旅行客、観光客を誘導いただきました実績のある旅行会社にも働きかけてまいりたいと思います。
  また、神事などについては、主催者の受入れ体制も考慮しながら、教育の視点では学校単位での見学や参加につながるように周知に努め、観光の視点では本市における有用な観光資源として情報発信に努めていきたいと思います。
P.132 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) ただいまの具体的提案については、観光まちづくり課、足利市観光協会、文化課等が連携をして各種団体と協議を進め、成果につなげていただくことを御期待申し上げます。
  最後に、そもそも継承のビジョンや計画を行う主体が誰で、どういった方向に進めていくのかを議論する必要があります。こうした根本的な検討が本来であれば第一でありますが、冒頭に述べた歴史都市を宣言し、足利市文化芸術基本条例を施行している本市としてできることを早急に行い、まずは交通整理をしていただくことが重要と考え、今回の質問に至りました。ぜひしっかりとこの辺りをお酌み取りいただき、足利の伝統文化等をしっかりと引き継いでいただけるような体制を整えていただければと思います。
  最後に、次世代に誇りを持って継承できる歴史観光都市足利を目指して、再選された早川市長をはじめ当局の皆様と継続して議論ができることを感謝し、ただいまの板橋教育次長の答弁をもちまして、私の全ての質問を終わります。

《末吉としひろ後援会事務所》 お気軽にお問い合わせください TEL 0284-22-3958

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