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令和3年第6回定例会(9月)

令和3年9月 定例会(第6回) - 09月08日-一般質問-03号

1.市長の政治姿勢について(人口減少対策、災害に強いまちづくり、歴史都市の具現化、公共施設・公共空間の運営と利活用、技術革新によるまちづくり)

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◆5番議員(末吉利啓) 発言の機会をいただきましたので、順次質問してまいります。
  今回の一般質問は、私にとって早川新市長と公の場で議論をさせていただく初めての機会となります。私自身がこれまでの一般質問で、各分野において議論をしてきた課題解決への提言について、お互いの認識を確認していく内容となっています。これまで幾度となくお話ししていることなので、聞き覚えのある質問も多く出てきますが、足利市政再スタートの重要な機会ですので、御容赦いただければと思います。
  市長の政治姿勢についてのうち、人口減少対策についてお伺いいたします。御案内のとおり、本市の人口減少は深刻です。中長期的な人口減少は仕方がないにしても、急激な人口減少が及ぼす負の影響は、経済縮小、コミュニティの崩壊、医療費負担の増大、公共サービスの縮小など計り知れません。それを避けるためにも、人口減少の坂を緩やかにし、その間に様々な対策を打つことが求められております。
  市長は令和3年4月の足利市長選挙において、人口減少、出生数減少に歯止めをかける、交流人口の拡大と移住・定住者の増加を図ると訴えていました。本市の重要課題である人口減少問題について、どのような姿勢で取り組んでいくのかお伺いいたします。
  また、人口減少対策を結果につなげるためには、20代、30代の子育て世代への施策が重要と考えます。この世代は働き盛りで、結婚をし、子供を産み、家を買ったり建てたりする、本市の未来を考える上で鍵となる世代です。
  しかしながら、本市では、この世代の転出超過がここ20年で深刻になっています。本市の人口減少対策の中でも大変重要なこの課題について、市長の考えをお伺いいたします。


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◎市長(早川尚秀) 5番、末吉利啓議員の御質問にお答えいたします。
  初めに、本市の人口減少に対してどのような姿勢で取り組むのかについてであります。人口減少対策は、全国的な課題であり、本市にとっても最重要課題であると捉えております。人口は、まちの活力のバロメーターとなるもので、現在策定中の第8次足利市総合計画においても、40年後の人口10万人確保を目指し、各施策を検討しているところであります。
  その検討の中で、足利市へ人の流れをつくり、選ばれるまちになるためには、施策を個々に進めるのではなく、あらゆる施策を連動させて、相乗効果でまち全体の魅力を高める必要があると感じています。
  人口減少対策は、長期的視野に立って取り組む必要があります。危機感を持って、今後も継続して様々な視点から果敢にチャレンジし、一人でも多くの方が足利市に住んでみたい、足利市に住んでよかったと思っていただけるよう全力で取り組んでまいります。
  次に、子育て世代を対象とした施策の効果についてです。本市の人口統計を見ますと、20歳代の転出超過が突出しており、また年間出生数は平成27年に1,000人を切って以降、大幅な減少が続いています。このことから本市の人口減少対策には、20歳代の転出抑制と出生数の増加を図ることが重要であり、20歳代、30歳代をターゲットとした施策が最も効果的であると認識をしております。
  その施策の両輪となるのは、雇用創出につながる産業振興と、出産を希望する方を後押しする結婚・子育て支援であると思います。そのため、経済団体や民間事業者等と連携を密にし、本市の特徴であるバランスの取れた産業をさらに伸ばすとともに、新たな産業用地の開発に取り組み、若者にとって魅力ある雇用の場の創出に努めてまいります。
  また、若い世代が結婚に希望を持ち、安心して子供を産み、育てられるよう、結婚から出産、子育ての切れ目のない支援を行うとともに、働きながら子育てできる環境づくりに取り組みます。そして、こうした取組が、若い世代へしっかりと届き、伝わるよう効果的な情報発信を行い、本市に対するイメージの向上にもつなげていきたいと考えております。
  人は、地域の活力を担う重要な柱です。20歳代、30歳代の若者が、希望を持って足利市で働きたい、暮らしたいと思えるような誇れるふるさとを目指してまいります。


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◆5番議員(末吉利啓) 様々な事業を連動させ、果敢にチャレンジしていく姿勢を示していただきました。また、本市にとって20代、30代への施策が最も効果的との答弁をいただき、認識を共有させていただいたところであります。
  続いて、実態調査について再質問いたします。令和2年第5回市議会定例会一般質問では、本市の強み、弱み、市民の雇用、住居や各世代の行政ニーズなどを理解した上で、それに適した対策を行うことで効果が高まると提言をさせていただきました。
  その際、第8次足利市総合計画策定に向けた調査で、自然動態に関する質問項目を増やすとの答弁がありました。効果の高い政策を立案するためにも、その基礎資料を得るための踏み込んだ実態調査が必要と考えますが、市長の所見をお伺いいたします。


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◎市長(早川尚秀) 再質問にお答えいたします。
  第8次足利市総合計画の策定に当たりましては、まちづくりアンケートの中で結婚や出産の考え方を調査したほか、転出者に対するアンケートも実施をしたところであります。
  政策立案に当たっては、議員御指摘のとおり、様々なデータを収集し、合理的な根拠によって、目的と施策の関係を明確化する証拠に基づく政策立案の考え方が肝要であると考えており、これは国からも示されているところでございます。今後も、ICTなどを有効活用し、データの収集、分析に努め、効果的な政策の立案につなげてまいります。


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◆5番議員(末吉利啓) 証拠に基づく政策立案、いわゆるEBPMが肝要という意見については、全く同感であります。
  再質問いたします。先ほどの質問同様、人口減少対策を結果につなげていくためには、事業の評価を客観的に行い、絶えず見直しを続けていく姿勢が重要です。これまで子育て支援や移住定住、UIJターン推進をうたった様々な事業が展開され、多くの税金とリソースが割かれてきました。財源に限りがある中、効果の高い事業は、人や予算を追加し、さらなる結果につなげ、効果の少ないものは、事業の縮小や廃止に踏み込む勇気が求められております。
  一般的に失敗を恐れる行政は、自らの事業へ甘い評価をしがちです。失敗しても、それを受け止め、改善し、次の成功につなげれば、きっと市民の幸福につながるはずです。政策や事業の見直し、改善について、市長の御所見をお伺いいたします。


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◎市長(早川尚秀) 再質問にお答えいたします。
  議員御指摘のように、これからの行政には都市経営と言われますように、経営的な視点が必要であるという認識を持っております。どんな施策に効果があって、どんな施策に効果がなかったのか、しっかりと評価、分析をして、改善を図っていくことは、非常に重要な考え方であると思っております。
  PDCAサイクルを適切に運用し、検証、改善を継続的に行うとともに、成果をしっかりと見極めながら、先例にとらわれず、果敢にチャレンジする職員意識の醸成を全庁的に図っていきたいと考えているところでございます。


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◆5番議員(末吉利啓) ぜひ先ほど答弁いただきました証拠に基づく政策立案とPDCAサイクルを適切に運営し、果敢にチャレンジする風土を市役所全体に定着させていただきますようお願いいたします。
  人口減少問題は、地方自治体が抱える課題の一丁目一番地です。市長の前向きな姿勢をこれからも堅持し、結果につなげていただけるよう御期待申し上げ、次の質問に移ります。
  災害に強いまちづくりについて質問いたします。本市は一昨年の令和元年東日本台風、令和3年の西宮林野火災と立て続けに大きな災害に見舞われました。その経験を糧に防災体制を強化すべく、市議会でも多くの議論がなされてきました。市長も市長選挙の際、防災力強化については強く訴えられておりました。本市の防災体制の強化について、市役所や消防本部などの行政からの視点、そしてそこに暮らす住民の視点、それぞれでどのようなことを考え、推進していくのかお伺いいたします。
  次に、中橋の架け替えについて伺います。近年、多発化する水害を踏まえ、国・県の予算化により、いよいよ本格的に動き出した中橋の架け替えについて、市長はどのような姿勢で推進していくのか、お伺いいたします。


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◎市長(早川尚秀) ただいまの御質問にお答えいたします。
  初めに、本市の防災体制の強化についてであります。近年、激甚化、頻発化している風水害や今後発生が予想される大地震などに備えるためには、防災体制の強化は最重要課題であり、市の危機管理体制の強化と地域防災力の向上に取り組む必要があります。
  そこで、引き続き防災所管部局の体制強化をはじめ、防災情報の伝達体制や避難所対策などの充実、自主防災会における地区防災計画の策定や、地域の特性に応じた防災訓練の促進などに積極的に取り組んでまいります。
  次に、中橋の架け替えについてであります。本市の水防上の最重要課題である中橋周辺の堤防のかさ上げ、そしてそれに伴う中橋の架け替えについては、令和2年10月に市民対象の説明会を開催するとともに、12月8日から2週間、都市計画の構想の縦覧、令和3年1月には公聴会をそれぞれ開催してきました。
  さらに、地域の皆様には、より丁寧な対応が必要と考え、令和3年4月、5月には地元に説明資料を配付するとともに、その後に、配付資料に基づく意見交換会、8月には改めて地元説明会などを開催してまいりました。
  また、幅広く関係者の御意見を伺うため、中橋左右岸両岸の関係自治会連合会、災害時に応急対応を担う足利市建設業協力会及び栃木県建設業協会足利支部、それぞれの役員にお会いしてまいりました。その中で、事業に対して御理解をいただけない一部の方々に対しては、引き続き丁寧な話合いを行うことにより、一日も早い事業着手をお願いしたいなどの御意見をいただきました。また、令和3年7月には、足利商工会議所から早期事業着手の要望書をいただいたところであります。
  議員御案内のとおり、近年の自然災害は激甚化、頻発化しております。令和3年7月には静岡県熱海市で大規模な土砂災害が発生したほか、8月には九州地方で発生した線状降水帯の影響により、九州北部のほか広島県や長野県などでも甚大な被害が発生してしまいました。もはや近年の異常気象では、いつ、どこで大規模な自然災害が発生してもおかしくない状況にあります。
  このような状況の中、市民の尊い命と貴重な財産を守り抜くことが、市長である私に課せられた重要な使命であることを改めて強く認識したところであります。そのためには、一日も早く中橋周辺の堤防のかさ上げ、それに伴う中橋の架け替えに着手しなければならないと考えております。国や栃木県からも、治水上、長年の懸案事項の解消に向け、今後、一体となって事業を進めていきたいという強い意向が示されているところです。
  そこで、これまで様々な方々の御意見を踏まえ、全市的な視野に立って熟慮し、総合的に判断した結果、このたび、事業化に向けた都市計画の手続である計画案の縦覧を開始したところであります。今後、事業を円滑に進めていくためには、地域の皆様の御理解と御協力は決して欠かすことのできないものであります。地域の皆様の御不安や御心配をできる限り払拭するためにも、引き続き膝を交えた話合いなどを含め、より丁寧な対応に努めてまいります。


P.59
◆5番議員(末吉利啓) 防災所管部局の体制強化について再質問いたします。
  私を含めこれまで複数の議員から提案のあったこの件につきまして、昨日、検討を進めている旨の答弁がありました。令和元年東日本台風から2年近くがたちますが、ようやく本市危機管理の心臓部に手をつけていただいたことに対し、心より感謝申し上げます。
  さて、体制強化にもいろいろな方法があります。危機管理課内に副部長級を設置して権限を強化する方法、課を市長直轄組織とする方法、退職自衛官などを市長の補佐に当たらせ、複数部局を統括する危機管理監を置く方法など、これまでに提言させていただいただけでもこれだけの方法があります。
  また、一般職員の増員も重要な視点だと考えます。様々な体制強化の考え方について、現時点での市長の御所見をお聞かせください。


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◎市長(早川尚秀) 再質問にお答えいたします。
  御質問にもありましたとおり、危機管理課の人的強化につきましては、より上級の職員の配置による権限強化や外部からの人材導入、または一般職員の増員や計画的な育成など様々な考え方があると思っております。
  また、平常時及び災害時において、それぞれどのような役割を危機管理課に担わせるかという視点でも検討する必要があると考えております。それらを有機的に組み合わせ、本市にとって最適な体制を構築するため、しっかりと議論する必要があると考えておりまして、既に他市の事例などを踏まえ検討作業を進めているところでございます。


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◆5番議員(末吉利啓) 先進自治体は、多くのノウハウが蓄積されています。ぜひ幅広く情報を仕入れていただき、本市の特性に適した体制強化を進めていただきたいと思います。
  中橋の架け替えについて再質問いたします。中橋の架け替えは大規模な事業でありますので、地元住民やなりわいをされている方々に様々な影響が及びます。長年地元との調整が前進しなかった経緯を考えますと、今まで以上に十分かつ丁寧な合意形成をすべきと考えます。地元住民等の御協力をいただくために、市長としてどのような姿勢で取り組むのか、お伺いいたします。


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◎市長(早川尚秀) 再質問にお答えいたします。
  私も令和3年5月に市長に就任して以来、地域の皆様のお気持ちというものを十分に受け止めたいと思いまして、自分なりに丁寧な対応に努めてきたところでございます。
  都市計画案の縦覧についても、地域の皆様と率直に意見交換を行うために国や県にお願いをして、一定期間の猶予をいただいたところであります。今後、災害に強い安全安心なまちづくりの推進を目指して、事業を円滑に進めていくためには、地域の皆様の御理解と御協力は欠かすことのできないものであるということを先ほど申し上げました。このことから引き続き地域の皆様の御不安や御心配をできる限り払拭するためにも、顔の見える関係を大事にしながら、膝を交えた話合いなどを含め、より丁寧に対応していきたいと思います。
  そして、御要望いただいていることにつきましては、一つ一つきちんと受け止め、できる限り応えていきたいと考えております。


P.60
◆5番議員(末吉利啓) 度重なる意見交換、資料配付や市長の膝を交えた話合いも含めた丁寧な対応をするという姿勢は、地元の方へも伝わっているものと考えます。ぜひその姿勢で引き続き臨んでいただきたいと思います。
  跨線橋化に伴う交通の課題について再質問いたします。地元から要望の多い跨線橋へのエレベーターの設置や通常廃止されてしまう踏切を何らかの形で維持することは、ぜひ実現していただきたいと考えますが、市長の御所見をお伺いいたします。


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◎市長(早川尚秀) 再質問にお答えいたします。
  バリアフリー対策としてのエレベーターの設置については、引き続き国や栃木県と十分に協議を行いながら、よりよい結果を出すために最大限の努力をしてまいります。
  踏切の存続問題につきましては、令和3年7月16日と8月3日の2日にわたりまして、JR東日本の高崎支社長にお会いし、地域の皆様に十分御理解いただけるような対策を具体的にこちらから提示し、検討をお願いしてまいりました。
  その際、今後、地域の安全のために互いに協力していくことを確認するとともに、これまで以上に地域の皆様に配慮した新たな踏切設置の考え方を示していただきました。引き続きバリアフリー対策としてのエレベーターの設置や踏切の存続問題については、国や県、JR東日本と適切に連携しながら、しっかりと対応してまいります。


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◆5番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
  答弁にあった地域の皆様に配慮した新たな踏切設置の考え方とはどのようなものなのか、その具体的な内容について答えられる範囲でお聞かせください。


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◎都市建設部長(花澤繁) 細かい部分ですので、私のほうからただいまの再質問にお答えをさせていただきたいと思います。
  当初、担当者レベルの協議におきましては、中橋通りの宝来社街道踏切、その西側にあります遮断機と警報機のない、いわゆる危険な踏切と呼ばれております町南一号踏切、さらにもう1か所、合計で3か所の踏切を閉鎖することができれば、新たな自転車・歩行者専用の踏切を整備する見込みがあるといったお話を伺ってまいりました。
  先ほど市長から答弁がございましたが、今回、市長が直接JR東日本高崎支社長にお会いしまして、その際に地域の実情やそちらにお住まいの方々の声、さらには今後の中心市街地のまちづくりについて、より丁寧な御説明をしていただいたところでございます。
  その結果といたしまして、宝来社街道踏切と、その西側の町南一号踏切の2か所を閉鎖することができれば、新たな自転車・歩行者専用の踏切を整備することができるといった新たな御提案をいただいたところでございます。
  そこで、今後は、実際に御利用される地域の皆様の御意見なども十分に踏まえながら、新たな踏切の位置や幅員、形状など、より具体的な協議を進めてまいりたいと考えております。


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◆5番議員(末吉利啓) 大変難しいと言われていた課題の一つを新市長が大きく前進させたことは、高く評価すべきだと考えます。引き続き地元の懸念を一つ一つ解決できるよう、リーダーシップを発揮していただきたいと思います。
  中橋の架け替えに伴うまちづくりについて再質問いたします。これまで市が示してきた中橋の上のキッチンカーの出店や高架下でのイベントは、地元への経済効果が見えにくいソフト事業ばかりです。地元の皆様の理解をいただき、本市まちづくり全体にとって重要なターニングポイントとするためには、もっと地に足の着いた中心市街地のまちづくりビジョンを考えるべきだと考えます。
  先ほどのソフト事業を含む公共空間の活用や、空き店舗活用のためのコンテンツづくりとテナント誘致には、優秀な民間の力が必要です。箱だけ用意しても、魅力のないテナントやまちづくり設計では、結果につながりません。
  また、後ほど質問しますが、自動運転技術の進歩により、交通についても大きな変化が起きています。中橋だけでなく、JR足利駅、東武足利市駅両駅や観光拠点、旧市街地や河南の商業地区を包括的に考えた未来を見据えた計画が必要です。さらに、多くの方の思いを形にするため、市民とともにまちづくりビジョンをつくり上げるべきだと考えます。中橋架け替えを契機としたダイナミックなまちづくりビジョンについて、市長のお考えをお伺いいたします。


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◎市長(早川尚秀) 再質問にお答えいたします。
  人が来る、人が住む、そのことにより町なかに活気を生み出していくということは大事だと思っております。そのために今後、中橋の架け替えをまちづくりの新たな契機として捉え、中心市街地で実施している土地区画整理事業や中橋ハイツを活用した定住の促進、足利市立美術館や空き店舗のさらなる利活用、その他商業や観光の振興、公民連携の方策など中心市街地のグランドデザインについて、具体的に検討していきたいと考えております。
  そして、その際には、市の関係部署、足利商工会議所や足利市観光協会、地元商業会など関係団体などと適切に連携を図り、共に知恵を出し合いながら、それぞれの強みがより生かせるような具体的かつ明確なビジョンを練り上げていきたいと考えております。
  中心市街地は、史跡足利学校や鑁阿寺、足利織姫神社など他市に誇れる本市固有の地域資源の宝庫であります。今後、これら貴重な地域資源を有効に活用しながら、議員御提案のとおり、民間の力を効果的に取り入れながら、中橋の架け替えと併せて中心市街地をいかに再生させていくかということについて、全庁を挙げて全力で取り組んでまいりたいと考えております。


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◆5番議員(末吉利啓) 全庁挙げてとの答弁がありました。中橋架け替えをただの土木工事に終わらせないよう、全力で取り組んでいただきたいと思います。
  令和元年東日本台風、西宮林野火災で露呈した多くの課題改善と、中橋架け替えという大きなハード事業、ともに多大な労力を必要とします。市民の命と財産を守るため、行政と議会が建設的に議論し、災害に強い足利を目指して力強く前進することを期待し、次の質問に移ります。
  歴史都市の具現化について質問いたします。本市は平成12年に歴史都市宣言をしております。本市の歴史や文化の価値が非常に高いことと、それが十分に生かされていないことについては、これまで何度も提言させていただきました。
  市長は、足利市長選挙において、歴史を生かした観光交流人口の拡大や郷土観光施設、足利ミュージアムの建設を訴えておりました。その姿勢に足利市の歴史に関心のある方や、文化財所有者、寺社関係、伝統文化関係の方々など多くの市民が期待を寄せております。もちろん私もその一人であります。そこで、まず本市の歴史を生かした観光の推進について市長の考えをお伺いいたします。
  次に、歴史都市として必要不可欠である文化財などの展示施設の整備について、市長はどのように考えているのかお伺いいたします。
  最後に、足利義康を始祖とする源姓足利氏や田崎草雲など本市にゆかりのある偉人の顕彰は、郷土愛を醸成し、歴史都市を具現化するための教育として重要であると考えますが、市長の考えをお伺いいたします。


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◎市長(早川尚秀) ただいまの御質問にお答えいたします。
  本市には、足利氏や史跡足利学校など先人から脈々と受け継がれてきた本市独自の深い歴史や豊かな文化など、魅力ある観光資源が数多く存在します。本市の歴史的景観や文化財は市民の誇りであり、それらを官民一体で活用し、そこに産業と観光を結びつけることで交流人口の増加につなげることができるとともに、私たちが暮らすまちの歴史的価値の再認識や郷土愛の醸成にもつながるものと考えております。
  次に、文化財などの展示施設の整備についてであります。展示施設については、本市の貴重な文化財を保護し、次の世代へ確実に伝承していくため、また調査研究や学びの場としての重要な役割を担うものです。足利市ならではの貴重な文化財を展示することで、郷土意識を醸成する場として、さらには本市の魅力を全国に向けて発信していく観光拠点としても大変高い可能性を持った施設であると考えますので、長きにわたり多くの人々に訪れていただける施設の整備に向けて、多方面にわたる検討を重ねていきたいと考えております。
  次に、本市にゆかりのある偉人の顕彰については、その時代背景や功績、人となりを学ぶことで、ふるさと足利の風土や歴史、文化などを見詰め直すことにつながり、深い郷土愛を育む重要な要素であると考えております。
  現在、小学校4年生の社会科の授業で、教育研究所が発行した副読本のびゆく足利を活用し、栃木県の偉人について学習する中で、本市ゆかりの偉人について学んでいます。
  さらに、令和2年には、市内の専門学校の学生の力を借りて作成いたしました田崎草雲を紹介したイラスト入りパンフレットも配布しております。このような取組とともに、今後も子供たちが、本市ゆかりの偉人をより深く学べるような環境を整え、郷土を誇りに思い、愛する心を育んでまいります。


P.63
◆5番議員(末吉利啓) 歴史観光について再質問いたします。
  令和3年第3回市議会定例会では、ウイズコロナ・ポストコロナの観光について質問いたしました。そこで、コロナ禍の厳しい状況において、じっと耐えているだけではじり貧になる。お寺や神社などの歴史観光資源は市内各所に点在し、3密を回避しやすく、マイクロツーリズム、分散型観光に適していると提言させていただきました。
  しかし、その反面、観光地としては整備が行き届いていないものも多くあります。トイレや駐車場、観光案内サインの整備、御朱印や土産物などの経済効果を生む仕組みの充実、回遊性の向上など、やるべきことはたくさんあります。コロナ禍で大きな動きが取れない今こそ、歴史観光の土台づくりを進めるべきと考えますが、市長の御所見をお聞かせください。


P.63
◎市長(早川尚秀) 再質問にお答えいたします。
  市内にある寺社仏閣や文化財などは、本市固有の歴史資源であり、それらを活用することで、さらに本市の魅力を高めることができると思います。足利市観光協会では、足利氏ゆかりの寺社をめぐる観光ツアーを実施したり、足利仏教会では足利三十三観音霊場を巡るパンフレットや御朱印帳を作成するなど、多くの団体ですばらしい取組を行っていただいております。
  議員御指摘のとおり、今、今後の反転攻勢に向けて準備をする大事な時期であると認識をしております。そういった皆様と協力し、魅力ある歴史と文化のまちとして誇りを持って取り組み、まちの魅力を再認識し、さらに共有することで、まち全体の歴史観光の機運を高めてまいりたいと思います。
  足利市の文化財公開事業など来訪者に楽しんでもらう、満足してもらう仕掛けづくりにより、多くの方に足利市にお越しいただくことで経済の活性化にもつながり、コロナ禍においても持続可能な観光都市として努力をしていきたいと考えております。


P.63
◆5番議員(末吉利啓) ぜひハード事業も含めて、行政も積極的に取り組んでいただきたいと思います。
  文化財展示施設について再質問いたします。この問題についても長年提言をしてまいりましたが、残念ながらこの6年半で1ミリも前へ進めることができませんでした。このたび、本市の歴史と文化の重要性を強く認識されている新市長が誕生しました。史跡足利学校の日本遺産認定、鑁阿寺本堂の国宝指定、山姥切国広をはじめとした刀剣の盛り上がりなど機運は高まっています。
  また、足利市公共施設再編計画が策定され、公共施設の在り方について深い議論も進んでいます。そんな今こそ、文化財保存展示施設の在り方、足利市民がまちの歴史を未来にどう残していくか、本格的に議論するスタートとすべきと考えますが、市長の御所見をお聞かせください。


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◎市長(早川尚秀) 再質問にお答えいたします。
  展示施設は、歴史都市足利にとって必要なものであると私は考えております。その整備には、財政的な問題がありますが、文化財を活用した交流人口の増加を目指し、新型コロナウイルス感染症の収束後を見据えて検討する必要があると思っております。
  まずは、足利市立美術館や史跡足利学校など既存の施設を利活用し、また民間の美術館等も活用させていただきながら文化財を展示して、そこを足がかりにして、施設の整備に向け長期的なチャレンジとして検討してまいりたいと考えております。


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◆5番議員(末吉利啓) 検討の必要性と現実的な視点からの戦略についても答弁いただきました。歴史文化だけでなく、市政全般を市民から託されている責任ある立場として、軽はずみなことは発言できないと思います。
  しかし、博物館問題は、市制100周年の節目を迎えた本市が、これまで長年先送りにしてきた重要課題です。早川市長がその課題に決着をつけ、歴史に名を刻む市政運営をしていただけるよう御期待申し上げ、次の質問に移ります。
  公共施設・公共空間の運営と利活用について質問いたします。持続可能な公共施設の運営を確立するために、足利市南部クリーンセンターや足利市民会館など大型公共施設の更新を適切に進めるとともに、足利市公共施設再編計画を着実に推進することが必要であると考えます。それを実現するためには、私たち議会と市長をはじめとした当局の強い信念が求められます。新市長としてどのような姿勢で取り組むのか、お伺いいたします。
  次に、市長は令和3年第4回市議会臨時会において、歴史や文化、自然、鉄道網や道路網、産業などの地域資源の活用について言及しておりました。その中でもまちの中心を流れる渡良瀬川は、多様な生物が暮らす清流であり、河川敷には野球場やイベント会場が整備されており、市民の憩いの場となっている貴重な地域資源です。
  かねてから河川敷における未利用地の存在や公園の利用頻度等を鑑み、まだまだ活用できるポテンシャルがあると御指摘させていただいております。結果的に現在、民間と連携した社会実験の実施や、本町緑地の一部オープン化などの動きが出てまいりました。渡良瀬川の活用について、市長の考えをお伺いいたします。
  最後に、未利用を含む公共施設、公園、水辺空間などの公共スペースの有効活用を進めるためには、公民連携手法は大変有効と考えます。これまでの一般質問で、総合政策課と施設所管課のノウハウを融合させ、庁内連携を進めていく旨の答弁がありました。早川市長の考える新たな時代の公民連携の在り方についてお伺いいたします。


P.64
◎市長(早川尚秀) ただいまの御質問にお答えいたします。
  初めに、大型公共施設の更新と足利市公共施設再編計画の推進についてであります。足利市南部クリーンセンターや足利市民会館など大型公共施設の更新については、徹底した財源の確保や事業費縮減に努めるほか、市民や民間事業者との対話などを通じて、そのニーズを的確に捉え、適正な能力や規模を備えた施設が整備できるよう、しっかりと取り組んでまいります。
  また、足利市公共施設等総合管理計画でお示ししたとおり、今後、全ての施設を、これまでと同じように維持していくことは現実的に困難であることから、足利市公共施設再編計画に基づき、施設の統廃合も含めた総量削減に取り組む必要があります。施設の再編は大変難しい課題と認識しておりますが、限られた財源を有効に活用できるよう、将来に先送りすることなく、真摯に向き合っていく考えであります。
  次に、渡良瀬川の活用についてお答えいたします。本市には他市に誇れる歴史や文化、豊かな自然など多くの恵まれた地域資源があります。それらのポテンシャルを最大限に引き出し、さらに有効に活用していくことが足利市らしい魅力あるまちづくりにつながるものと考えております。
  本市の市街地中心部を流れる渡良瀬川は、四季折々変化する風景や水辺環境を身近で感じられる貴重な都市空間として、これまでも市民に親しまれる憩いの場として、さらにはスポーツ・レクリエーションの場として整備を進めてまいりました。引き続き各種施設の適切な維持管理に努めるとともに、多様化する市民ニーズに対応できるよう、さらなる活用についても調査研究してまいります。
  次に、新たな時代の公民連携の在り方についてであります。私は活力あるまちづくりを進めるためには、行政だけでなく、様々なノウハウやアイデアを持つ民間事業者や団体の皆様と一体となって取り組むことが重要であると思っております。
  そこで、本市においても廃止後使用されていなかった公共施設について、民間事業者等の活用提案を求める事業に着手したところです。今後も従来の発想にとらわれず、新しいアイデアに積極的にチャレンジするなど、公民連携による公共施設、公共空間の有効活用に取り組んでまいります。


P.65
◆5番議員(末吉利啓) 未利用施設について再質問いたします。
  令和3年7月、旧大久保分校など市内三つの未利用施設を民間へ貸し出す利活用事業が発表されました。かねてから議論させていただきました遊休施設の利活用が大きく進展したことに対し、率直に評価すべきと考えております。
  そこで、当事業の現在の進捗と今後の展望についてお伺いいたします。


P.65
◎総合政策部長(邉見隆) 再質問にお答えいたします。
  用途廃止後、利活用が難しかった旧大久保分校、旧松田保育所、旧養護老人ホーム福寿荘の3施設について、民間事業者等の提案を募集する事業を始めたところでございます。何分初めての取組でもあり、手探りの部分もありますが、いずれの施設も現地見学に訪れる事業者がおり、関心の高さがうかがえております。また、俎上に上げたことにより、新聞等に掲載されたことで、本市以外の事業者からも問合せがあり、PRあるいは周知の重要性を感じております。
  今回、得られた知見を生かし、制度を改善しながら、走りながらではありますが、さらなる未利用市有資産の活用につなげてまいりたいと考えております。


P.65
◆5番議員(末吉利啓) 全国的にも事例が少ない事業は、改善がつきものです。最近、評判となっている市役所の公共スペースを使ったキッチンカーの出店は、大変すばらしい事業だと思います。同事業のようにコロナ禍で不透明な時代だからこそ、走りながら考える、何事にもチャレンジできる前向きさを持ち続けていただきたいと思います。
  渡良瀬川の活用について再質問いたします。市民との協働事業による社会実験を機に、中橋緑地周辺の水辺空間のポテンシャルが共有されました。また、本市で初めてパークPFIを導入した本町緑地のオープン化も、ハード整備が進んでいます。夕日のきれいな水辺のにぎわいづくりと持続可能な公園運営を目指し、新たな公民連携の姿が見えてきました。
  さらに、以前御提案した渡良瀬橋のライトアップ、水辺のウオーキングコース整備など水辺空間の一体的整備を行うことで市内外から利用者が増え、そこに経済活動が生まれ、エリアの価値も向上すると考えられます。渡良瀬川を生かした足利市らしい魅力的な空間が生まれるはずです。これらの渡良瀬川水空間の活用について、市長の御所見をお聞かせください。


P.65
◎市長(早川尚秀) 再質問にお答えいたします。
  これまで渡良瀬川の河川敷につきましては、市街地に残された貴重な都市空間として、渡良瀬運動場、中橋緑地多目的広場、渡良瀬ウオーターパーク、足利渡良瀬ゴルフ場、朝倉・福富緑地など多彩な整備を進めてまいりました。
  現在、市民の憩いやスポーツ・レクリエーションの場として、たくさんの方々に利用されております。このように市街地の中央を流れる渡良瀬川の清流や四季折々の風景、市民の皆様に親しまれている公園や緑地、運動場は、他市に誇れる本市固有の資源であり、市民生活に欠かすことのできない貴重な財産となっております。
  このことから引き続き、現在設置されている施設の状況なども十分に確認をしながら、適切な維持管理に努めるとともに、多様化する市民ニーズにも的確に対応できるよう、公民連携により民間が持つ豊富なノウハウを有効に活用した水辺空間の一体的な整備や、市民と連携したさらなるソフト事業の推進などについて、周辺の住環境や景観にも配慮しながら、適宜調査研究を進めていきたいと考えております。


P.66
◆5番議員(末吉利啓) 公民連携について再質問いたします。
  これまでに質問してきた公共施設・公共空間における効果の高い公民連携を実現するためには、次の三つの力が必要だと考えます。一つ目はパブリックな意識を持った民間企業を育てる力、二つ目はそういった民間企業等を見つけ出せるアンテナと、それをグリップできる行政の力、三つ目は民間企業等としっかり伴走できるプライベートマインドを持った職員の力です。
  残念ながら先進地に比べ、本市にはその力が十分備わっているとは言えません。それらをバランスよく身につけなければ片手落ちとなり、公民がそろって課題解決のゴールにたどり着くことができません。これらの三つの力の強化について、市長の所見をお伺いいたします。


P.66
◎市長(早川尚秀) 再質問にお答えいたします。
  現代社会における課題は大変多様化して、広範囲に及んでいると認識をしております。そういった課題は、行政だけで解決することは大変難しく、民間事業者や団体、それから行政が協力し、それぞれが持つ強みを生かしていくことが重要であると考えております。
  時流を捉え、たくましく生き抜いていく、民間の力というものは、とてもすばらしいと私自身思っており、常日頃から民間の力を引き出すとか、民間の活動を後押しするということを繰り返し申し上げているところであります。公共施設や公共空間の利活用も含めて、民間事業者や団体と協働で取り組んでいく場面が、今後は一層増えていくと考えております。
  公民連携を進めていく上で、民間を育てる力、行政の力、そして職員の力というものをしっかりと意識をしながら、行政は市民感覚や民間感覚、スピード感といったものをより強く意識していく必要があると考えており、そういった組織にできるように努めていきたいと思っております。


P.66
◆5番議員(末吉利啓) 公民連携は、公共施設、公共空間の利活用に限らず、あらゆる場面で大変重要であるとの共通認識を確認させていただきました。さらなる推進に向け、今後、深い議論ができればと思います。
  次の質問に移ります。技術革新によるまちづくりについて質問いたします。近年、様々な分野において技術革新が進む中、自動車業界における自動運転技術の進歩は目覚ましいものがあります。自動運転についても、これまで幾度となく質問をしてきましたが、早川市長も御関心が高いものと認識しております。
  自動運転技術の進歩とその広がりにより、自動車は持つものから使うものに変わる可能性があります。それにより、過度な道路整備や駐車場整備が不要となったり、逆に自動運転に適した交通環境の整備が求められたりと、まちづくりに多くの変化が訪れます。
  そこで、今後の都市像を描く際に必要不可欠と考えられる自動運転技術を取り入れたまちづくりについて、市長の御所見をお聞かせください。


P.66
◎市長(早川尚秀) ただいまの御質問にお答えいたします。
  自動運転技術は、無人バスや無人販売車、無人清掃車など世界各地で幅広い活用が研究され、導入に向けた取組が進められています。国においても2025年までに、高速道路などの限られた区域において全ての運転動作をシステムが行う無人自動運転を目指し、民間企業や地方自治体と共同で実証実験を行っています。
  そのような中、栃木県では、公共交通における自動運転の導入促進を図るための実証実験を各市、町と連携して実施しており、本市においても中心市街地の回遊性を向上させるため、JR足利駅と本市固有の歴史、文化、観光資源を有機的につなぎ合わせた自動運転の実証実験を令和4年度に実施する予定であります。
  自動運転技術は、人的ミスによる交通事故の低減や交通渋滞の緩和、公共交通機関の運転手不足の解消、環境負荷の軽減など様々な効果が期待されております。さらに、議員御指摘のとおり、その技術は、単なる移動手段としてではなく、まちづくりの視点から見ても市民の生活を大きく変える可能性を秘めた重要な技術であると思います。
  例えば、デジタル技術との親和性が高いことから、スマートフォンのアプリを用いて目的地までの交通機関を最適化し、決済まで行えるサービス、いわゆるMaaSへの取組により、公共交通の利便性向上が図られます。また、中山間地域における自動無人車両による販売は、交通手段がなく、買物に不便を感じている高齢者などにとっても有効です。
  自動運転は、様々な市民の移動を可能にするとともに、生活を豊かにする技術であり、市民生活にとって必要なものになると考えております。そのため、実証実験の検証をしっかりと行いながら、日進月歩で進化する自動運転の技術をまちづくりに生かしていきたいと考えております。


P.67
◆5番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
  御答弁のとおり、自動運転には多くの可能性があります。本市の移動手段について挙げれば、名草地区、松田地区など中山間地域と商業施設、病院などを結ぶ高齢者の交通手段になったり、東武足利市駅とJR足利駅を結ぶ交通結節手段になったり、足利織姫神社や鑁阿寺と駅を結ぶ観光の2次交通手段になったりと、その可能性はまさに無限であります。
  そうした可能性を模索するため、企業や研究機関の実証実験誘致を提言してきましたが、このたび、職員の皆様をはじめとした関係各位の御尽力により、栃木県の自動運転実証実験事業である栃木県ABCプロジェクトに本市が選定されました。本市における事業実施は令和4年度ということでありますが、事業の進捗と、先ほど挙げた本市における様々な可能性について所見をお伺いいたします。


P.67
◎都市建設部長(花澤繁) ただいまの再質問にお答えをいたします。
  現在、栃木県では、令和4年度に実施をいたします自動運転の実証実験に向けまして、ルート選定や実施方法などの検討に向けた準備を進めているところであります。今後、警察や足利市観光協会、バス事業者など関係機関とともに具体的な計画を策定したり、さらには関係法令に基づく協議または調整などを行っていく予定であります。
  また、実証実験を行うに当たりましては、自動運転に対する意識の醸成を図っていくことが必要だと思っておりますし、また実証実験で得られた貴重なデータを的確に分析をいたしまして、MaaSなどを活用した町なか回遊など、将来のまちづくりに積極的につなげてまいりたいと考えております。
  さらに、今後、中橋の架け替えを契機といたしまして、中心市街地のグランドデザインについて関係する方々と協議を重ねていく予定でありますので、その中で自動運転を活用したJR足利駅と東武足利市駅の連携強化、また中心市街地に新たな活気やにぎわいを創出する方法などを具体的に検討を進めてまいりたいと考えております。

P.67
◆5番議員(末吉利啓) JR足利駅と東武足利市駅の自動運転による結節は、市長も選挙で訴えられていたところです。具体的な検討の一つに取り入れていただきたいと思います。
  中橋架け替えを契機とした中心市街地の新たなまちづくりの重要なツールとして、自動運転技術をはじめとした最新技術を活用していただきますようお願いいたします。
  最後に、市長におかれましては、これからも未来志向でチャレンジする足利市を目指し、市議会と熱い議論を重ね、前向きな市政運営を進めていただけることを御期待申し上げます。
  ただいまの都市建設部長の答弁をもちまして、私の全ての質問を終わります。

《末吉としひろ後援会事務所》 お気軽にお問い合わせください TEL 0284-22-3958

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