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令和5年第3回定例会(6月)

令和5年第3回定例会(6月) 06月22日

1 子供たちを最優先に考えるまちづくりについて
 ⑴市長のビジョン
 ⑵保育所・保育園
2 公共施設・公共空間について
 ⑴市役所庁舎と市民会館
 ⑵公園の活用
3 中心市街地の活性化について
 ⑴土地区画整理事業
 ⑵景観行政


P.100 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) 発言の機会をいただきましたので、順次質問をしてまいります。
  子供たちを最優先に考えるまちづくりのうち、市長のビジョンを伺います。早川市長が就任し、早いもので2年が経過しました。当時の足利市長選挙の際に早川市長が発表した政策集には、各分野の具体的な政策が示されました。その多くが私と考えを共有するものであり、特に子どもたちを最優先に考えるまちづくりには強く賛同するところであります。
  これまで同方針について、出生率と出生数、子供の貧困、通学路の安全確保、子育て支援ネットワークづくりなど、多岐にわたり計3回の議論をさせていただいたところです。
  そこで、改めて子供たちを最優先に考えるまちづくりについて、市長がどのような施策事業を展開し、魅力ある足利市政を目指していくのか、2年間の市長経験を踏まえ、そのビジョンをお伺いいたします。


P.101 ◎答弁 市長(早川尚秀)

◎市長(早川尚秀) 13番、末吉利啓議員の御質問にお答えいたします。
  議員御指摘のとおり、政策集の柱にも位置づけました子どもたちを最優先に考えるまちづくりという私の信念の下、子供たちのための事業を厚くして、優先的に予算づけも行っていきたいと考えておりまして、これまでもこども医療費窓口無償化の高校生までの拡大や、出産・子育て応援給付金と併せた子育てアプリの導入、放課後児童クラブなどの子供の居場所の支援拡充などに取り組んでまいりました。
  さらに、妊娠期から子育て期に応じた市の助成などが一目で分かる、足利市子育て応援カレンダーの作成など、効果的な情報発信にも取り組んでいるところであります。
  また、子供のためには、教育の充実は大変重要な施策であります。そこで、国のデジタル田園都市国家構想交付金を活用した教育分野のデジタル化に向け、その後押しとなる教育DX推進連携協定を締結いたしました。教育DXは、様々なシステムと連携していくことで、一人一人に最適化したデータを見える化していく仕組みであり、本事業の推進により学力の向上はもちろん、子供たちの将来の可能性や選択肢が広がり、子供たちが豊かな人生を自ら切り開いていく力を身につけることに資するものと考えております。
  これら未来に向けた子育て支援施策などの充実に取り組んでいるところでありますが、本市の少子化の現状は、令和4年の出生数が過去最少の644人を記録するなど、大きな課題となっているところであります。
  国におきましては、令和4年の出生数が初めて80万人を割り込むなど、危機的状況を受けた次元の異なる少子化対策を進めるために、令和5年6月13日に公表したこども未来戦略方針において、2030年までが少子化を反転させるための日本のラストチャンスと位置づけ、若い世代の収入増や子育て支援施策の充実だけでなく、社会全体の子育て環境の機運醸成に危機感を持って取り組むとしているところであります。
  私も国と同じ認識であることから、本市の少子化の状況を好転させるためには、国とさらに連携して、出会いや結婚、出産、子育てなど、様々な要因が複雑に絡み合う少子化の現状を分析し、本市の実情に応じた実効性のある少子化対策を全市を挙げて推進する必要があると考えております。
  このことから、内閣官房が提唱する地域の分野横断的な状況等を分析し、対応策を構築する手法である地域アプローチによる少子化対策に取り組むため、中堅、若手職員によるプロジェクトチームを設置いたしました。引き続き、内閣官房の支援を活用しながら、本市の課題に部局横断的な体制で取り組んでまいります。
  これらの事業や取組を重ねることで、子供たち誰もがこのまちで健やかに成長し、将来に夢を描き、自己実現に向けて挑戦できるまち、そして子育て世代に選ばれるまちを目指して取り組んでまいります。


P.101 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) この2年間で、実に様々な事業を展開していただいており、心強く感じております。
  また、先ほど答弁にもありました日本のラストチャンスという言葉は、ここにいる全ての皆様が肝に銘じていかなければいけない大切な言葉だと思っています。
  地域アプローチについて再質問いたします。これまで人口問題に関する一般質問においては、地域特性を分析し、根拠に基づいた政策立案につなげ、さらに政策や事業にPDCAサイクルを回していくことを提言させていただいた経緯がございます。同事業は、これを計画的かつ組織横断的に実施していただけるものであり、大変期待をしているところであります。
  同事業により、内閣官房から財政支援や情報支援、または助言をいただくことで、これまでできなかった深掘りをした調査や政策立案が可能になると考えます。だからこそ、そこで得られた客観的なデータを基に、効果が低い既存事業は縮小、廃止をし、そこで浮いたリソースや経費を効果の高い事業に振り分けるなど、めり張りのある政策展開を進めるべきと考えますが、所見をお伺いいたします。


P.102 ◎答弁 総合政策部長(平山忍)

◎総合政策部長(平山忍) 再質問にお答えいたします。
  地域アプローチによる少子化対策におきましては、内閣官房の助言や情報提供による支援を受けながら、地域の分野横断的な状況や特徴を分析いたしまして、既存事業の磨き上げや地域の実情に応じた対応策を検討するものでございます。この対策の考え方を生かしまして、第8次足利市総合計画の達成状況などの検証結果も踏まえながら、実施計画事業の精査、あるいは予算編成の中で事務事業の見直しなど、めり張りのある政策展開につなげていきたいと思っております。


P.102 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) ぜひこれまでとは次元の違う政策立案と改善、そして結果にこだわる姿勢を市役所全体に定着させていただくことをお願いし、次の質問に移ります。
  子供たちを最優先に考えるまちづくりについてのうち、保育所・保育園について伺います。保育所や保育園は、乳幼児期の発達や学びに重要な役割を果たすことはもとより、増加傾向にある共働き世帯にとって必要不可欠な施設であります。私たちが毎日仕事に向き合っている間、子供たちは同じように一日の大半を保育所、保育園等で過ごしております。だからこそ、子供たちを最優先に考えるまちづくりを具現化するためには、施設の整備、改修といったハード面はもとより、保育士をはじめとした従事者の安定した確保、保育の質の維持向上など、ソフト面の充実も重要であります。
  足利市保育所等整備後期計画が策定され、本市の保育環境が大きく変わる節目にある今、市長が考える保育所、保育園の役割や将来像についてお伺いいたします。


P.102 ◎答弁 市長(早川尚秀)

◎市長(早川尚秀) ただいまの御質問にお答えいたします。
  私は、子供は国の宝であり、まちの宝であり、まさに未来そのものであると考えております。本市の子供たちが自らの夢や目標に向かって挑戦しながら、希望をかなえ、活躍できるよう、社会全体で支えていくことが子供たちの将来や本市のまちづくりにとって大変重要であると考えております。
  少子高齢社会を迎えた中、子供と家庭を取り巻く環境は児童虐待相談の増加や子育ての心理的、経済的負担感など、様々な課題を抱えております。これは、本市においても例外ではなく、子供たちの健やかな成長と安心して子育てできる環境づくりについて、さらなる対応が求められております。
  本市におきましては、足利市保育所等整備後期計画が進む中で、良質な保育を持続的に推進するためには、民間事業者の協力体制が不可欠であり、多様な保育サービスの充実や、市全体の保育の質の維持向上を図ることが重要であると考えております。そのため、官民一体となって人権教育や保育実践等の様々な研修に取り組むとともに、市が主体となりまして特別支援教育、保育のための巡回相談や就学説明会、保健指導や栄養指導等を実施しているところであります。
  また、市内の幼稚園、認定こども園、保育園、保育所全ての施設に特別支援コーディネーターを配置し、連携ワーキングを行っていく中で、「子供の発達の捉え方や支援方法、保護者支援等の学びが多かった。」「学びを園で共有し、共通認識を持って保育ができた。」という保育士や幼稚園教諭の声が各施設で生かされるなど、子育て支援の連携強化につながっております。
  国が示すこれらの幼稚園や保育園等の役割は、保育だけでなく、かかりつけ相談機能や身近な居場所など、多様な機能を持ち合わせた地域の子育て拠点として、子供を誰一人取り残すことのない社会の構築のために大切な地域資源であると位置づけています。
  そのために、各施設がさらに連携強化を図り、多様化する保育ニーズに対応できる保育士等を育成し、質の高い保育士等の確保に努め、地域との連携を図りながら子供たちが夢や目標を持ち生き生きと育つ、そして親が安心して子供を産み育てられる、活気と活力に満ちた魅力あるまちを目指してまいります。


P.103 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) 市長の保育に対する熱い思いの伝わる答弁をいただいたところであります。
  今回、統廃合や移転等の対象施設については、地元住民の保護者の方々、児童に対して丁寧な説明とできる限りのケアをお願いしたいと思います。
  再質問いたします。足利市保育所等整備後期計画では、3か所の保育所を大規模改修し、本市の拠点保育所として保育の質を維持向上させていくために運営を継続するとしています。統廃合後を見据え、公立保育所がどのように保育の質を維持向上させていくのでしょうか。また、施設数が減少することで、保育士などの配置や職員数を検討する必要があると考えますが、余裕が生じると見込まれる保育士について、どのように考えていくのかお伺いいたします。


P.103 ◎答弁 市長(早川尚秀)

◎市長(早川尚秀) 再質問にお答えいたします。
  まず、保育の質の維持向上という問題につきましてですが、児童数の減少や公共施設の在り方などを踏まえまして、足利市保育所等整備後期計画を策定しました。児童数は減少しているものの、医療的ケア児などの支援や地域の相談機能など、保育のニーズは多様化し、今後国が創設するこども誰でも通園制度など、子育て関連施策はまさに大きな変革期の真っただ中にあると認識しております。新たな施策の実施に合わせまして、保育所の多機能化も求められており、包括的な子育て支援体制を整備していく必要があると思っております。
  本市の公立保育所におきましても、多様なニーズに対応するための質の高い保育を提供できるよう、民間の保育園等と連携を深め、緊急時のセーフティーネット、地域の子育て支援施設として機能強化に努めてまいります。
  そして、次の余裕が生じると見込まれる保育士についてであります。多くの分野、多くの業種におきまして、人手不足が大きな問題となっており、これは保育の分野でも同じであると認識しております。実際保育の現場からも、人手不足という声を聞いているところであります。
  現在、公立保育所には正規職員が65人、会計年度任用職員は嘱託補助、短時間補助を合わせて100人います。保育士などの配置につきましては、今後再編を進めていく中で、職員の経験や知識を踏まえた配置を検討していくことになりますが、私は何よりも本市全体の保育の環境を整えていくこと、保育の質の向上をさせていくことを本市の目標とすべきであると思っておりまして、それが我々の役目であると認識しております。そして、豊富な経験や知識、またやる気のある保育士の存在というのは、本市の保育全体にとりましても大きな力であると思っております。
  公立保育所に現在勤務しておられる方々の意向や意思というものは尊重しながら、このような大きな視点に立って、本市の子供たちが健やかに成長していける環境づくり、保育環境づくりのためになる検討をしっかりと進めていきたいと考えております。


P.103 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) 再編により、10施設あったものが3施設になりますので、先ほどのお話のとおり保育士数に余裕が出ることは明らかであります。だからこそ、子供や保護者に寄り添う子育て支援のプロであり、貴重な本市の戦力である保育士の皆様が、保育を諦めて離職をされることのないよう、民間保育園へのスムーズな転職も含めた適正配置ができるよう、できる限りの後押しをお願いいたします。
  再質問いたします。統廃合の理由の一つに、市の財政負担の大きさが挙げられております。今回の計画では、閉所4施設、民営化2施設、用途転用、複合化、移転3施設と、前期の閉所2施設、民営化1施設と比べかなりのボリュームがあります。
  今回、多くの施設の閉所、民営化等を進めることによって、運営や施設整備に係る費用をどれくらい抑制することにつながるのかお伺いいたします。


P.104 ◎答弁 総合政策部長(平山忍)

◎総合政策部長(平山忍) 再質問にお答えいたします。
  財政効果の算出に当たりましては、民営化に要する費用や集約先施設にかかる改修費用、使用しない施設の解体費用など、現時点でなかなか見通しがつかない部分もございますが、令和3年度の実績値を基に試算しますと、足利市保育所等整備後期計画に基づき閉所、民営化等を進めることにより、光熱水費や修繕料などの運営にかかります経常的経費につきまして、全体で年間約4,600万円程度の抑制が見込まれているところでございます。


P.104 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) まず、公共施設再編という大事業の末に生み出された約4,600万円という財政効果の数字をしっかりと出していただいたことに敬意を表します。しかし、今回縮減した経費には名札がついているわけではありません。だからこそ、子供たちに使われていた事業費や人材は、引き続き子供たち、特に保育に使っていただきたいと考えます。
  再質問いたします。統廃合後、本市の保育を今まで以上に担っていただくことになるのが、民間保育園や認定こども園であります。ところが、民間保育園は昨今、新築や増築、大規模改修によって新しく魅力的になった認定こども園に比べ、建物が狭隘だったり老朽化していたりする現状があります。こうした状況を打開し、児童たちが安心、快適に過ごせる園舎を目指し、小規模な工事も含め長寿命化やユニバーサルデザイン化など、施設整備を積極的に推進していくことが必要と考えます。
  施設整備費については、公立の場合全額市の負担ですが、民間の場合は国の支援を受けられるため、民間事業者の負担は4分の1で済みます。所見をお伺いいたします。


P.104 ◎答弁 健康福祉部長(吉田和敬)

◎健康福祉部長(吉田和敬) 再質問にお答えいたします。
  国の交付金事業でございます就学前教育・保育施設整備交付金につきましては民間の保育所、認定こども園などが行う建物の建設、また大規模改修などを対象としており、上限額は定められておりますけれども、対象経費のうち国が2分の1、市が4分の1の財政支援を行う内容となっているところでございます。
  交付金支給までには、事業費の多い少ないにかかわらず、国との事前協議をいたしまして、事業採択内示を経た上で市の予算の裏づけの下、国への本申請を行いまして補助金の交付を受け事業が行われるという経過をたどります。
  なお、交付金の事業採択に関わります交付基準につきましては、専門的かつ細部にわたり詳細な定めが決められておりまして、それぞれの事案に対しまして国への確認が必要となるということになりますので、個別事案での対応を取らせていただいてきました。建設、修繕等を検討される場合は、その内容の補助の有無も含めまして、まずは担当に御相談いただけますよう、改めて各施設に御案内を申し上げたいと考えているところでございます。


P.104 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) 小規模な工事や大規模な工事を計画的に組み合わせていただいて、毎年一定の改修が進むように工夫をしていただければと思います。
  再質問いたします。昨今、保育所や保育園では、保育士不足や就労環境の厳しさによる事件や事故が大きな問題となっております。そもそも国が定める配置基準の問題が根底にあり、4歳、5歳児の保育士1人当たり30人という基準は、1948年から変わっておりません。また、保育園への給付費の基準となる公定価格の問題もあります。
  本市は、加算のないその他の地域になっていることに対して、令和4年第7回市議会定例会で同会派の金子議員の質問に対し、直接国に訴えている旨の市長答弁がございました。この点については、引き続きのお訴えをお願いするところであります。
  そして、もう少しきめの細かい支援についてお伺いいたします。現在、ゼロ歳児の入所は年度途中が多く、年度当初から徐々に園児が増加していく傾向がございます。年度途中での保育士確保が困難なため、4月から確保をして対応されておりますが、園児が少ない期間は余剰としてカウントされるため、その保育士の給付費は支給されません。そのため園の持ち出しとなり、運営を圧迫している部分がございます。
  年度途中からも、安心してゼロ歳児を預けられる環境を維持するためにも、同期間の人件費の補填について検討する必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。


P.105 ◎答弁 健康福祉部長(吉田和敬)

◎健康福祉部長(吉田和敬) 再質問にお答えいたします。
  民間保育園等への運営費につきましては、子ども・子育て支援法に基づく施設型給付費が支給されておりまして、定員数などに応じて算定する基本額に、保育士の配置基準に対して増員した場合の加算額を加えて支給される仕組みとなっております。
  また、施設型給付費のほか県の補助事業といたしまして、1歳児を担当する保育士増員のための経費助成制度がございます。この制度は、4月からの保育士数を対象として算定するものでございまして、間接的にゼロ歳児に対応する保育士の数も含まれる制度となっておりますので、本市ではこの制度を活用して、さらに本市独自に上乗せをして支給しているものでございます。
  そういったことから、一定の補填はできているものと考えているところでもございます。しかしながら、ゼロ歳児の年度途中入所に対応するための保育士確保に係る経費への直接的な助成制度は今のところなく、制度上の課題であると認識しているところでございますので、国・県の動向を注視しながら、補助制度の在り方について引き続き研究を重ねていきたいと考えているところでございます。


P.105 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) 一定の補填はしていただいていると思いますが、ぜひいま一歩、国や県の支援も含めて御検討いただければと思います。
  再質問いたします。近年、発達障がいとされる子供が増加し、保育施設での対応が課題となっております。また、発達障がいの特性が見られるものの、診断基準には満たない状態である、いわゆるグレーゾーンの児童も増えております。こうした児童へは、療育などの園外でのケアはもちろんのこと、日中過ごす保育園で得意分野を伸ばしたり、苦手分野を克服したりと、成長につながる生活を送れるかが重要となってまいります。
  この課題については、令和3年第5回市議会定例会において、いわゆるすこやか保育の受入れ体制の充実を図るとの市長答弁がありました。
  改めて、すこやか保育の体制についての考え方や、充実に向けた現在の検討状況をお伺いいたします。


P.105 ◎答弁 健康福祉部長(吉田和敬)

◎健康福祉部長(吉田和敬) 再質問にお答えいたします。
  本市のすこやか保育の体制につきましては、特別な配慮が必要な子供に対し、特性に応じたきめ細やかな配慮や支援を行っているところでございます。
  配慮が必要な子供に対する手厚い保育環境をつくるために、対象児童2人に対しまして保育士1人を増員した保育施設につきましては、市独自で補助金を支給しており、令和4年度からは、対象児童1人当たりの補助額を1か月当たり1万円増額し、7万5,000円としたところでございます。
  また、保育の現場におきましては、令和4年度から専門医や心理士など、巡回相談の回数を増やしまして、支援体制の強化を図っているところでもございます。
  そのほか体制の充実といたしましては、医療的ケア児などのニーズに対応できる保育士を育成し、質の高い保育士の確保に努めていきたいと考えております。
  今後、すこやか児の配置基準や補助制度の創設につきましては、県に対しまして市長会の要望事項として要望していきたいと考えているところであります。


P.106 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) この点につきましては、今議会でも複数の議員から類似の提言がありましたので、県への要望も含めて充実を図っていただきたいと思います。
  さて、先ほどの捻出される約4,600万円という事業費は、それぞれの所管課、あるいは現場で働いている方々が必死な議論や工夫の上で捻出をされます。しかし、こういった事業費とは桁が違う大型公共施設の整備は、その決定次第で、こうした苦労が吹き飛ばされるようなインパクトがあります。だからこそ、これまで本市議会では公共施設建設・整備検討特別委員会を設置し、事業費抑制の議論を重ねてきた経緯があります。こうした各課、各分野の方々の御苦労を頭に置きながら、大型公共事業については慎重かつ丁寧な議論が必要だということを御指摘して、その大型公共施設についての質問に移ります。
  公共施設・公共空間についてのうち、市役所庁舎と市民会館について伺います。令和5年第1回市議会定例会では、本市最大の課題とも言える新クリーンセンター、市民会館、市役所庁舎等、大型公共施設の整備に取り組む市長の思いや考え方を確認させていただきました。市長は、真に必要な機能を精査し、ライフサイクルコストの縮減をすることが重要であり、民間活力導入など、あらゆる可能性を排除せず、適切な手法を検討する旨の答弁をされました。
  そこで、今回は耐震性や老朽化から待ったなしとなっている市役所庁舎と、市民の注目度の高い市民会館の整備について質問をしてまいります。まずは、現段階での両施設の具体的な進捗を伺います。
  また、今後の方針をどのように考えているのか、併せてお伺いいたします。


P.106 ◎答弁 市長(早川尚秀)

◎市長(早川尚秀) ただいまの御質問にお答えいたします。
  初めに、市役所庁舎と市民会館の進捗についてでありますが、まず市民会館につきましては、市議会をはじめ、多くの市民の皆様から広く御意見を頂戴し、令和5年2月に(仮称)新足利市民会館整備基本構想を策定し、新市民会館整備における基本的な考え方をお示ししたところであります。
  一方、市役所庁舎につきましては、現行の耐震基準を満たしておらず、震度6強以上の地震が発生した場合、倒壊や崩壊の危険性が高いと判定されております。発災時の災害対応拠点であることはもとより、毎日多くの職員が働き、多くの市民が訪れる施設であり、その人命に関わることから、早急に対応しなければならない問題だと考え、令和4年5月から庁内での具体的な検討を始めたところであります。
  令和5年3月には、庁内での検討結果の詳細にわたる報告を受けており、近いうちにこれを基本構想素案という形で、市議会をはじめ市民の皆様に、庁舎整備に関する考え方をお示ししたいと考えております。
  次に、今後の方針に関する考え方についてでありますが、公共施設を整備する上では、市民の利便性や経済性の観点などから、複合化の検討は必須であると思っており、市民会館や市役所庁舎につきましても、複合化の可否について検討を進めてまいります。複合化の検討の際には、建設候補地の選定も含め、本市の都市的課題を解決するという大きな視点で、柔軟な発想を持って取り組む必要があります。
  現在本市では、新斎場、新クリーンセンターなど大型公共施設の更新を進めており、今後本市の財政状況は大変厳しい状況が続いていきます。そのような中、避けては通れない公共施設の整備を進めていくためには、民間のノウハウをお借りしていくことが大変重要な視点だと考えております。あらゆる可能性の検討を進め、本市にとって最善の選択ができますように、引き続き取り組んでまいります。


P.107 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
  両施設の整備を検討する際、議会や市民から、それぞれの立場で様々な意見が出されることが予想されます。また、それらの施設の利用状況、居住地域、年齢等の属性的な視点だけでなく、施設整備を検討する上でのポイントも幾つかあると考えます。どのようなポイントを特に重要と捉えているのか、検討の軸となる部分についてお伺いいたします。


P.107 ◎答弁 市長(早川尚秀)

◎市長(早川尚秀) 再質問にお答えいたします。
  本答弁と重なる部分もありますが、議員の御質問にあります重要なポイントというのは、4点あると考えております。
  まず1点目は、複合化であります。本答弁でも申し上げましたとおり、市民の利便性や経済性の観点などから、複合化の検討は必須であると考えております。
  そして、2点目は建設候補地です。こちらにつきましては、今後具体的な検討が進んでいきますと、議員がおっしゃるとおり様々な意見が出てくることが予想されますが、本市全体のまちづくりという大きな視点を持って検討を進めていかなければならないと考えております。
  3点目は、財源です。厳しい財政状況が続くと想定される中、国・県の補助金や交付税措置のある有利な起債の活用、民間資金の活用など、柔軟な発想で取り組んでまいります。
  そして、4点目が整備手法であります。今後の公共施設整備においては、可能な限り民間のノウハウをお借りしていくことが重要だと考えております。
  以上4点が重要なポイントであると考えているところでございます。


P.107 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) ただいまお示しいただいたポイントである、複合化、候補地、財源、整備手法について、様々な想定をしながら事実関係を整理する再質問をしてまいりたいと思います。
  先ほど来、複合化の検討は必須との答弁がありました。私も同感であり、十分に検討すべきと考えております。そこで、施設単体で整備した場合と比較して、複合化で整備した場合は、財源的な面も含めてどのようなメリットがあると考えるのか、お伺いいたします。


P.107 ◎答弁 総合政策部長(平山忍)

◎総合政策部長(平山忍) 再質問にお答えいたします。
  複合化のメリットとして考えられますのは、利便性の向上や相互利用による相乗効果といったことも想定されると思います。また、複合化することによりまして、共用スペースといった部分が生じ、建物全体の面積を圧縮することが可能になるであろうと想定されますので、設計費や建設費などの整備コストの削減などのメリットも期待できるところであります。
  財源の面では、いろいろな条件をクリアする必要ございますけれども、国庫補助金や交付税措置のある起債の活用が期待できるところでございます。


P.107 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) ただいまお示しいただいたメリットの一つだけでも十分価値がありますが、それが積み重なれば、本市にとって非常に大きな意味をなします。
  複合化と財源について、引き続き再質問いたします。仮に市役所庁舎と市民会館を複合化する場合、財源として想定される国庫補助金、交付税措置のある起債にはどのようなものが考えられるのか、お伺いいたします。


P.107 ◎答弁 総合政策部長(平山忍)

◎総合政策部長(平山忍) 再質問にお答えいたします。
  まず、国庫補助金につきましては、市民会館部分に対しまして、国土交通省の都市構造再編集中支援事業が活用できる見込みであります。この補助対象事業費の上限額は21億円で、補助率50%というものでございます。なお、この補助金につきましては、複合化する場合でも、単独で整備する場合でも市民会館部分について活用できる見込みでございます。
  市役所庁舎につきましては、複合化、単体、どちらの場合でも現時点で活用できる国庫補助金というものは、ない状態でございます。
  また、交付税措置のある起債メニューにつきましては、公共施設適正管理推進事業債が想定されておりますが、こちらも市役所庁舎部分については、現制度の中では対象外となっております。この事業債を活用するためには、例えば全体の延床面積の削減など、いろいろな条件クリアする必要がありますけれども、活用ができるようにいろいろと検討を進めていきたいと思っております。


P.108 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) 答弁にありました上限21億円の都市構造再編集中支援事業の国庫補助金は、大きな柱となることが分かりました。
  もう一つの柱である公共施設適正管理推進事業債次第で、本市の負担が大きく変わるということも分かりました。ぜひ適用に向けた検討を粘り強くお願いしたいと思います。
  候補地について再質問いたします。市民会館を競馬場跡地に整備すると仮定して伺います。足利市公共施設再編計画の中で、市民プラザと市民会館は集約化となっています。市民プラザをいずれ廃止した場合、その土地を民間に貸出し、新たな財源を確保するということもマネジメントの選択肢として検討の価値があると考えますが、御所見を伺います。


P.108 ◎答弁 総合政策部長(平山忍)

◎総合政策部長(平山忍) ただいまの再質問にお答えいたします。
  足利市公共施設再編計画では、市民会館と市民プラザにつきまして、機能の集約化を検討することとなっており、(仮称)新足利市民会館整備基本構想の中でも集約化を想定した施設計画としているところでございます。仮に市民プラザ以外の場所に新施設を整備することとなった場合は、市民プラザの跡地活用も同時に考えていかなければならないと思っています。
  市民プラザ敷地につきましては、本市の商業の中心的エリアに位置しておりまして、民間活用の可能性も大いにあることから、様々な選択肢を検討しなければならないと思っております。


P.108 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) 慢性的な財源不足の本市にとって、不動産価値の高い市有地から上がる高額な使用料は、大変貴重であります。そのような状況になりましたら、柔軟な御検討をお願いいたします。
  再質問いたします。市民会館を市民プラザ敷地に整備すると仮定してお伺いいたします。その場合、立体駐車場などを整備して有料化することにより、今後の維持管理費を確保していくことも重要な視点と考えます。駐車場の有料化について、御所見をお伺いいたします。


P.108 ◎答弁 総合政策部長(平山忍)

◎総合政策部長(平山忍) お答えいたします。
  仮に市民プラザ敷地に新施設を整備する場合でありますが、その課題といたしましては、駐車場の確保、それから周辺交通環境への影響が挙げられます。限られた敷地の中では、立体駐車場の整備など、その土地の高度利用を図ることは重要なことと思います。
  駐車場の有料化につきましては、近隣他市でも導入されておりまして、施設利用者以外の利用など、公共施設の有効活用の観点から検討が必要であると思います。また、全国的には駐車場整備に民間のノウハウを活用している事例も多いことから、十分に研究してまいりたいと思います。


P.108 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) ぜひ積極的に、先進事例の調査研究をお願いいたします。
  いずれにいたしましても、市議会や市民の意見に耳を傾けながら、複合化、候補地、財源、整備手法のポイントを横断的に検討する、大変難しいかじ取りが求められる事業であります。私も一市議会議員として、正確な情報を基に、次の世代にとって本当に何が必要かという深い視点から、引き続き責任ある議論をさせていただくことをお誓いし、次の質問に移ります。
  公共施設・公共空間についてのうち、公園の活用について伺います。これまで公共スペースの活用について、継続して質問をさせていただきました。今回は、河川敷などを営利活動に利用する河川空間のオープン化制度を県内で初めて適用した本町緑地のオープン化が、いよいよ本格始動する運びとなりましたので、同事業も含め、質問をさせていただきます。
  現在、本町緑地における公募対象公園施設設置等予定者が選定され、本市の公園活用の新時代が始まろうとしています。
  一方、本市が管理する公園の数は多く、膨らむ維持管理費は大きな課題となっております。財源不足などの理由により、老朽化した遊具やベンチ、草刈りが行き届かなくなる公園も見られるようになりました。また、立地やコンセプトがよいにもかかわらず、利用者や経済効果が少ない公園もあります。
  本市公園活用の方針や将来像について、お考えを伺います。


P.109 ◎答弁 都市建設部長(新井正章)

◎都市建設部長(新井正章) ただいまの御質問にお答えいたします。
  本市の都市公園は、令和4年度末現在で127か所、185.97ヘクタールが整備され、多くの人々に憩いの場、コミュニケーションの場として利用されております。
  公園を安全安心に利用していただくため、日頃から定期的な除草や芝生の刈り込み、樹木の剪定をはじめ、老朽化した施設の更新や修繕など、適切な維持管理に多額の費用を要しております。そのため、国の交付金の活用はもとより、ネーミングライツによる新たな財源の確保など、経費負担の軽減に積極的に取り組んでいるところです。
  近年の公園を取り巻く環境は、時代の流れとともに利用者や利用形態は変化しており、今後は多様化するニーズを的確に捉え、有効に利活用する方策を検討する必要があります。
  具体的には、公園を熟知する地元公園愛護団体とさらなる連携を図り、地元住民の意見を反映できる仕組みづくりや、議員御指摘の本町緑地における整備手法により、民間事業者のノウハウを取り入れながら整備することも有効な方策の一つであると考えております。
  今後は、個々の公園の性質を見極め、効率的で効果的な利活用を推進するとともに、集客の期待できる公園については民間事業者のノウハウを活用し、収入が得られるような事業を展開することにより経費の負担軽減を図るなど、将来にわたり持続的な魅力のある公園づくりが推進できるよう調査研究してまいります。


P.109 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) 本町緑地のオープン化について再質問いたします。
  本件については、これまで多くの質疑がなされ、注目を集めてきた経緯がございます。今回選定されました事業者の計画では、森高千里さんの名曲「渡良瀬橋」の歌碑を、店舗を整備する敷地に移設する計画が示されております。歌碑については、平成29年第1回市議会定例会において、案内サイン、駐車場の整備によるホスピタリティの向上等を提言させていただいたところです。このたびの移設計画については、地元はもちろん森高千里さんのファンの方々の思い、設置されている場所の魅力などを熟慮し、検討する必要があると考えます。
  そこで、確認ではありますが、歌碑の移設は事業者からの提案であり、決定事項ではないと伺っておりますが、いかがでしょうか。


P.110 ◎答弁 都市建設部長(新井正章)

◎都市建設部長(新井正章) 再質問にお答えいたします。
  歌碑の移設については、あくまでも設置等予定者から設置、管理をしたいとの提案があったものでありまして、市として決定しているものではございません。


P.110 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) もともとの設置の経緯もございますが、長年ファンから愛され、定着した場所でもあります。設置当時の吉谷市長も、ここから見る夕日は最もきれいとコメントされておりますので、ぜひ事業者の皆様とともに、市民やファンの方々の思いに寄り添った御検討をお願いいたします。
  また、仮に移設しない場合、本町緑地駐車場から歌碑へ歩いて移動する動線に課題がございます。天端の道路は歩道がない部分もあり、交通量も多く、交通事故が懸念されます。できれば、河川敷を歩いて歌碑まで行ける簡易的な歩道を整備することで、安全に歌碑を見て、帰りに店舗を御利用いただけると思いますので、こちらも併せて御検討ください。
  再質問いたします。私自身、本町緑地オープン化には大きな期待をしておりました。しかしながら、特定公園施設整備に関する費用負担が約8,000万円と大きくなったことなどから、応募事業者が少ないのではないかと心配もしておりました。これまで何度となく、魅力的な事業者の発掘や、市が事業者に営業をかけることの重要性を訴えてきました。結果的に、参入の応募は1者にとどまりました。多くの事業費を必要とする同事業に応募をしていただいた事業者には、深く敬意を表するところであります。しかし、できることならば、より多くの御応募をいただき、その中で競争原理が働き、さらに魅力的かつ計画的な事業が生まれることが望ましかったことは言うまでもありません。
  そこで、今回多くの事業者に御応募いただけなかった理由をどのように分析しているのか、お伺いいたします。


P.110 ◎答弁 都市建設部長(新井正章)

◎都市建設部長(新井正章) 再質問にお答えいたします。
  応募が少なかった理由といたしまして考えられることは、サウンディング調査を実施した時期がコロナ禍と重なってしまったことや、先ほど議員がおっしゃいましたとおり、今回の事業は単に特定公園施設を設置するだけではなく、特定公園施設の整備費が大きくなっていること、また事業募集を行ったときに現場がまだ完成しておらず、業者などがイメージを予想できなかったこと、これらのことが考えられるかと思います。


P.110 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) ぜひここは重要なポイントになると思いますので、今回の経験をしっかりと次の事業に生かしていただけるよう、的確な分析をお願いいたします。
  再質問いたします。これまでの一般質問で、サウンディング調査やトライアルサウンディングなどの試行的な事業展開を提言してきました。本町緑地のような本格的な大規模事業の募集をする前に、本市が持つ公園やその周辺地区の可能性について、マーケティング調査を行う必要があると考えます。その上で、試行的な事業展開につなげ、そこから得たノウハウを基に本格的な事業に移行する。小さく始めて大きく育てる、無理のない計画的展開が必要だと考えます。
  また、経営面でも使用料や広告料などの年間目標を定め、達成するための事業計画を策定することも有効と考えます。公園活用に関するマーケティングや事業計画の必要性について、所見を伺います。


P.110 ◎答弁 都市建設部長(新井正章)

◎都市建設部長(新井正章) 再質問にお答えいたします。
  サウンディング調査は重要と考えておりまして、今回の事業においてもサウンディング調査を実施いたしました。より精度の高い調査や事業計画を作成するためには、コンサルタントなどの活用も必要と考えます。
  今後、事業を実施する際は多数の応募がいただけるように、コンサルタントなどを活用して、またマーケティングなどを検証した上で、事業計画を策定して進めていきたいと考えております。


P.111 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) 民間企業であれば当たり前のマーケティングは、事業成功のためには必須でありますので、次回に向けて改善をお願いいたします。
  再質問いたします。近年、東京オリンピックの影響などにより、国内でのスケートボード人気が高まっております。本市においても、スケートボードの練習をする若い世代を見かけますが、公式に練習できる施設はなく、目にするのは禁止をされている公園や駐車場などです。競技の特性上、大きなけがのリスクもあるため、使用時間には施設に常駐する方が必要となります。
  そこで、今回の本町緑地も含め、河川公園等でのPark―PFIにより参入された事業者に管理を委託して、スケートボードパークを設置する方法は検討できないでしょうか、お伺いいたします。


P.111 ◎答弁 都市建設部長(新井正章)

◎都市建設部長(新井正章) 再質問にお答えいたします。
  新たな施設の整備には、老朽化して再整備等の検討が必要な公園の中で検討していきたいと考えております。例えば岩井分水路緑地では、じゃぶじゃぶ池やサイクルランドの老朽化が著しく、現在利用できない状況となっており、再整備をする必要があると思っております。
  今後は、整備方針を決定する際に、Park―PFIに選定された民間事業者などの意見を伺いながら、設置の可能性を検討していきたいと考えております。


P.111 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) じゃぶじゃぶ池やサイクルランドについては、以前一般質問でも取り上げられました。事故のリスクを考えると、無人では危険が伴うため、何らかの方法で管理者を置く方法も検討をお願いし、次の質問に移ります。
  中心市街地の活性化についてのうち、土地区画整理事業について伺います。現在進められている大日西土地区画整理事業と中央土地区画整理事業は、それぞれ経緯は異なるものの、空洞化が進む中心市街地において、基盤整備による安心安全な暮らしと地域の活性化を目指して進められております。総事業費は、合わせて100億円の巨大事業であり、多くの財源がつぎ込まれてまいりました。そして、紆余曲折はあったものの、事業開始から既に20年が経過しようとしております。いずれにしましても、本市の顔である中心市街地の将来像を決める大きな事業であることは言うまでもありません。
  現在、中橋の架け替えや市役所庁舎の更新など、同事業を加速させる事業も動き出していますが、改めて現在の進捗と今後の見通しをお伺いいたします。


P.111 ◎答弁 都市建設部長(新井正章)

◎都市建設部長(新井正章) ただいまの御質問にお答えいたします。
  本市では、空洞化が進行する中心市街地において、都市基盤の整備と併せた街区の再編を行い、大日西地区は地区全体の防災性の向上及び市街地の活性化、中央地区は活力ある中心市街地の再構築及び安全安心な生活空間の整備を目的として、土地区画整理事業を行っております。
  現在は、両地区とも事業計画の変更や区画整理後の宅地の配置を決める作業を行っており、大日西地区については令和6年度、中央地区については令和5年度の家屋移転着手を目指し、作業を進めております。
  また、史跡足利学校や鑁阿寺を有する当該地区は、足利の顔となる地区であることから、足利の豊かな歴史、文化資源と調和した町並みの創出を図りながら、活力ある中心市街地を構築するため、まちの皆様と工夫を凝らし、この地区にふさわしいまちづくりを進めているところです。
  現在、長年の懸案でありました中橋の架け替えに着手しております。これと一体的な事業の進捗を図ることで、より相乗的な整備効果が期待できることから、今後は中橋の架け替え完了を見据えた事業の進捗を図ってまいります。


P.112 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
  計画の見直しにより、中央土地区画整理事業の終了年度は令和11年に、大日西土地区画整理事業はさらに遅い時期に終了することが予想されます。
  先ほど述べたとおり、両事業が開始されてから20年近くが経過しています。事業立ち上げに尽力された地元関係者で当時を知る方も、御存命な方は着実に減りつつあります。責任ある行政の立場として、目的である経済の活性化、安心安全の確保を当時の方々が御存命のうちに成し遂げる必要があると考えます。今後の事業推進について所見を伺います。


P.112 ◎答弁 都市建設部長(新井正章)

◎都市建設部長(新井正章) 再質問にお答えいたします。
  議員御指摘のとおり、事業立ち上げ後、進捗が遅れ、権利者の中には代替わりするなどで、土地区画整理事業についてこれまで直接的な関わりがなかった方もいらっしゃいます。それらの方々とも、現在は様々な協議を進めております。引き続き、事業進捗が図れるよう努力してまいりたいと考えております。


P.112 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) 今回の見直しで延長した事業完了年度を決して超えることのないよう、引き続き取り組んでいただきたいと思います。
  再質問いたします。中橋の架け替えや市役所庁舎の更新が本格化したことにより、事業のペースアップの必要性は、市当局の皆様も同じ認識かと思います。特に通2丁目交差点から市役所に抜ける都市計画道路家富町堀込線、いわゆるシンボルロードは狭隘で歩道に電柱が立ち、歴史観光都市として、基盤整備の遅れを指摘せざるを得ない状況であります。
  土地区画整理事業という事業の性質上難しいかもしれませんが、シンボルロードを優先して整備し、事業進捗の見える化を図ることはできないでしょうか、所見を伺います。


P.112 ◎答弁 都市建設部長(新井正章)

◎都市建設部長(新井正章) 再質問にお答えいたします。
  まず、シンボルロードの電柱については、土地区画整理事業に合わせた無電柱化を計画し、景観及び防災へ配慮することとしております。
  また、優先的な整備については、土地区画整理事業は用地買収による道路整備とは異なり、権利者の皆様の移転により道路用地を確保する事業であるため、奧の方から順に移転をお願いし、広幅員道路ができるのは最後になるケースが多くなります。
  土地区画整理事業において、広幅員道路を優先して整備することは困難でありますけれども、区切られたブロック単位で施工するなどの工夫をして、効果が見えやすいように事業を進めたいと考えております。


P.112 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) 公共施設の工事もそうでありますが、進捗が見えると市民も先が見通せますし、期待も関心も高まります。ぜひ御検討をお願いし、関連する景観行政について質問いたします。
  鑁阿寺、史跡足利学校周辺において良質な景観を守り、創出していくことは、歴史観光都市を目指す本市にとって重要な課題であります。これまで本市は、石畳の整備や歴史的まちなみ修景補助制度の導入により、良質な景観形成を積極的に進めてまいりました。近年では、景観重点地区の指定及び景観形成ガイドラインの策定がなされ、大きな一歩を踏み出したところであります。
  先ほどの土地区画整理事業と併せて、魅力的な景観形成の取組を加速させ、住民福祉の向上やシビックプライドの醸成、観光客の増加や満足度の向上につなげるべきと考えますが、現在の状況と今後の見通しを伺います。


P.113 ◎答弁 都市建設部長(新井正章)

◎都市建設部長(新井正章) ただいまの御質問にお答えいたします。
  鑁阿寺、史跡足利学校及びその周辺は、本市を代表する歴史や文化の薫りを継承するとともに、足利の顔となる地域です。これまでこの地域においては、全国に先駆けて道路における石畳の整備を行い、まちづくりに対する意識の高い地域の皆様に、歴史的まちなみ修景補助制度の積極的な活用をお願いしながら、歴史的地区にふさわしいまちなみ形成に努めてまいりました。
  さらに、鑁阿寺本堂の国宝指定や、史跡足利学校の日本遺産認定を契機とする歴史的なまちなみづくりへの機運の高まりを受け、平成31年、この地域を本市で初めての景観計画に基づく景観重点地区に指定いたしました。あわせて、地域の皆様とともに景観形成基準や景観形成ガイドラインを策定してまいりました。
  現在、景観重点地区においては、建築物や工作物の新築や改築など、全ての建築行為等を行う場合には、景観法の規定に基づき所定の届出をお願いしているところであり、この基準やガイドラインに沿って、きめ細やかな指導を行いながら良好な景観形成に努めているところであります。
  今後、土地区画整理事業により家屋移転が本格的に始まります。引き続き、地域の皆様とともに本市を代表する顔として、風格のある歴史的なまちなみ形成に努めてまいります。


P.113 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
  令和5年2月、歴史的まちなみ・都市景観整備補助金について、対象エリアを景観重点地区に拡大することと、国の街なみ環境整備事業を活用することの2点について、検討する方針が示されました。修景補助について、その拡大や見直しを訴えてきた一人として、重要な決断をしていただいたことに敬意を表します。
  そこで、それに伴い行われた街なみ環境整備事業に関するアンケートの結果から見えたことや、今後の見通しについてお伺いいたします。


P.113 ◎答弁 都市建設部長(新井正章)

◎都市建設部長(新井正章) 再質問にお答えいたします。
  現在、史跡足利学校、鑁阿寺周辺の石畳通り沿道を対象としている歴史的まちなみ・都市景観整備補助金制度の範囲の拡大と、国の補助制度の活用を検討するため市民アンケートを実施し、その結果、費用対効果が高いことから、補助制度の活用が可能となりました。
  また、アンケート結果では、建物を修景する事業に対し期待する回答が多く、改めて史跡足利学校、鑁阿寺周辺の景観に対する市民の意識の高さを確認することができました。
  今後、この補助制度を景観重点地区の範囲にまで拡大することについて検討を進めているところであります。


P.113 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) 大変意識の高い景観重点地区の方々の建築物等を修景する後押しができるよう、前向きに御検討いただければと思います。
  再質問いたします。鑁阿寺、史跡足利学校を含む景観重点地区の風情ある雰囲気を醸し出すのに重要な役割を果たしているのが、石畳舗装であります。
  先日、中央土地区画整理事業については見直しが行われたとのことですが、どの程度石畳舗装を取り入れていくのか、お伺いいたします。


P.113 ◎答弁 都市建設部長(新井正章)

◎都市建設部長(新井正章) 再質問にお答えいたします。
  中央土地区画整理事業区域内の区画道路については、地域の方からの御要望もあり、幹線道路以外は基本的に石畳舗装を計画しております。今後、石畳の種類やデザインについては、地域の方々とも協議しながら検討してまいりたいと考えております。


P.114 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) ぜひ足利市民が誇れる舗装にしていただきたいと思います。
  再質問いたします。景観整備において、もう一つ重要な要素が無電柱化です。先ほどお話をしたシンボルロードもそうですが、狭隘な道路に電柱が乱立し、歴史的な建造物の間を無尽蔵に電線が走る姿は、決して美しいものではありません。また、通行の安全を妨げるため、交通事故のリスクもあります。
  当該地域での電柱化導入について、何度となく提言をしてきましたが、現時点での検討状況を改めてお伺いいたします。


P.114 ◎答弁 都市建設部長(新井正章)

◎都市建設部長(新井正章) 再質問にお答えいたします。
  無電柱化は、安全で快適な通行空間の確保や良好な景観形成の観点からも、効果的な方策の一つであります。現在シンボルロードにおいては、電気や通信管理者との協議により、無電柱化を実施することで具体的な協議を進めております。
  今後は、その他の道路についても、無電柱化の方策について調査研究してまいりたいと考えております。


P.114 ◆質問 13番議員(末吉利啓)

◆13番議員(末吉利啓) まずは、シンボルロードで導入されるということを本当にうれしく思います。その他の道路についても、ぜひ前向きに検討していただきたいと思います。
  無電柱化において、比較的安価な手法として、大日東地区で採用されている電柱を道路の裏側に回す手法がございます。先ほどの中央地区で導入されると、石畳を新たに整備される裏道に電柱が立つことになってしまい、本末転倒になりかねません。
  無電柱化と石畳整備の難しいバランスと予算の課題もあり、大変な議論が必要と考えられます。されど今回は、足利の中心地が大きく変わる最後のチャンスかもしれません。ぜひ頭を柔軟にしていただいて、魅力ある歴史観光都市足利を目指していただきたいと思います。
  以上、都市建設部長の答弁をもちまして、私の質問を全て終了いたします。

《末吉としひろ後援会事務所》 お気軽にお問い合わせください TEL 0284-22-3958

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