令和6年第1回定例会3月12日
1 市長の政治姿勢について
⑴中心市街地の活性化
⑵ナイトタイムエコノミー
⑶足利みらい応援大使
2 教育行政について
⑴中学校部活の地域移行
◆13番議員(末吉利啓) 発言の機会をいただきましたので、通告に従い、順次質問をしてまいります。
まず初めに、市長の政治姿勢についてのうち、中心市街地の活性化についてお伺いいたします。令和6年2月20日に開催された全員協議会において、足利市まちなかにぎわいプラン(案)について報告を受けました。同プランは、様々な観点から、中心市街地の未来を描くグランドデザインとなる重要なものです。令和5年第1回市議会定例会一般質問で、同プランの策定に向けた市長の思いや今後のビジョンについて質問をしたところであり、このたび具体的な形としてプラン案が提示されました。課題解決に向け、取り組む事業として、文化財を常設展示できる施設の検討、歴史的な景観づくり、夜景観光の推進、駅からまちなかへ誘導するサインの設置など、観光に優しいまちづくり、パークアンドトレインライドの推進、水辺空間、中橋高架下の活用、自動運転の実用化など、これまで長年にわたり、一般質問で提言、議論をさせていただいた事業をしっかりと組み込んでいただきました。この点については高く評価できるものだと考えております。そこで、改めてプラン策定において、市長はどのような点を重視したのか、また今後描いている展開について併せてお伺いいたします。
P.83 ◎答弁 市長(早川尚秀)
◎市長(早川尚秀) 13番、末吉利啓議員の御質問にお答えいたします。
現在、中橋周辺の堤防のかさ上げと、それに伴う中橋の架け替えにつきましては、国、県、市の連携の下で、河川の安全性の向上、安全な通行の確保、渋滞緩和による交通の円滑化など、まちの安全性や利便性の向上を目的として進めております。この中橋の架け替えを町なかの在り方について改めて見直す契機として捉え、新たなにぎわいを創出することを目的として、関係団体などに御意見など伺いながら、足利市まちなか賑わいプラン案を取りまとめ、令和6年2月の市議会全員協議会において報告いたしました。
私は、まちづくりの主役は、次代を担う子供たちからシニアまで、全ての世代の人であると考えております。足利市で暮らす人、学ぶ人、働く人、そして訪れる人などがそれぞれの視点でまちづくりについて考え、行動していただきたいと考えております。また、経済活動を通じて地域経済の活性化を図る役割を果たしている店舗等の事業者からの視点も、まちづくりにおいて大切な視点であります。このプランに掲げるまちなかの将来像、次代の子供たちにつなぐ魅力や活気があふれるまちなかの実現に向けて、本市に関わる人、事業者、行政が連携、協力し合いながら、自身のこととして、それぞれの視点でまちづくりの取組を継続、発展させていくことが、持続可能なまちづくりにつながっていくものと考えております。
次に、今後の展開についてでありますが、本プランでは、町なかの将来像の実現に向けたまちづくりの取組方針として、史跡足利学校、鑁阿寺、足利織姫神社を核としたまちづくりをはじめ、多くの人が集い賑わい交流できるまちづくり、都市基盤の整備による快適で災害に強いまちづくり、そしてまちなか居住の推進の4つの取組方針を示しております。今後はこれらの取組方針に基づき、行政だけではなく、市民の皆様をはじめ、市内事業者や関係機関など、本市に関わる多くの皆様と力を合わせて、町なかの魅力を高め、にぎわいの創出につながる取組を行い、次代を担う子供たちに魅力や活気があふれるまちなかを引き継ぐことができますように、まちづくりを進めてまいりたいと考えております。
P.83 ◆質問 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 答弁にありましたまちづくりの主役は全ての世代の人、そしてそれぞれの人の視点でまちづくりについて考え行動していただきたいという点については私も大いに共感をいたすところであります。
そこで再質問いたします。今回のプランでは、市民、事業者、行政の3つの視点が整理して掲載されました。このことはこれまでと比して画期的でありますが、実は当たり前のことだったのかもしれません。そこで、この3つの視点を掲載した市長の思いと市民、事業者の皆様にどのように伝播させていくのか、お考えを伺います。
P.83 ◎答弁 市長(早川尚秀)
◎市長(早川尚秀) ただいまの再質問にお答えいたします。
町なかの将来像を実現していくためには、市民、事業者、行政の3者が、自分事として考え、その上で共通の認識を持って、1つの方向に向かって、一体的に取り組んでいく必要があると考えております。このような考えの下で、足利市まちなか賑わいプランを作成するに当たり、自治会長連絡協議会や足利商業連合会など、まちなかに関わる幅広い団体から推薦された方々に、足利市まちなか賑わいプランの策定委員となっていただき、御意見をいただいてきたところであり、また、御意見をいただきながら現在も取り組んでいるところであります。また、同プラン策定後、どのように周知を図っていくか、これはとても重要なことであると認識しております。まずは、策定検討委員の構成団体を中心に周知を図り、具体的な施策を市民や事業者と一緒に進めていく中で、周知にさらに取り組んでいきたいと思っております。また、今後実施を予定しておりますパブリックコメントにより、広く市民に御意見をいただくとともに、周知の方法としても活用してまいりたいと考えております。また、事業を進めていく中で、関係各課がしっかりと事業者や関係団体等と意見交換する場を設けていくということも大切であると認識をしております。
P.84 ◆質問 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) ぜひ市民や事業者の皆様と行政がともに考え、悩み、解を見いだせるような機運の醸成に御尽力いただければと思います。
次に、少し細かい点について再質問いたします。まちづくりの取組方針Ⅰ、史跡足利学校、鑁阿寺、足利織姫神社を核としたまちづくりの市の取組内容として、冒頭に述べた文化財を常設展示できる施設の整備検討が明記されております。第8次足利市総合計画の反映かとは思いますが、足利市まちなか賑わいプランに掲載された意図はどのようなものがあるのでしょうかお伺いいたします。
P.84 ◎答弁 教育次長(田口勝將)
◎教育次長(田口勝將) ただいまの再質問にお答えいたします。
本市の貴重な文化財を常時展示できる施設につきましては、本市ならではの歴史文化の魅力を全国に向けて発信し、観光誘客につなげる可能性の高い施設であると考えております。この施設につきましては、今後財政的な課題のほか、市全体の公共施設の再編整備とのバランスを考慮しながら、基本的な考えをまとめたいと考えております。
足利市まちなか賑わいプランの対象区域につきましては、史跡足利学校、鑁阿寺、足利織姫神社など、歴史的文化遺産や神社仏閣等、多くの観光名所が集まっているところであり、年間を通じて多くの観光客が訪れるエリアです。また、足利市まちなか賑わいプランが20年後の実現を目指した長期的な目標であることを踏まえ、同プランの対象区域も展示施設の整備を検討する可能性のあるエリアの一つとして、掲載させていただいたものでございます。
P.84 ◆質問 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 先ほど教育次長の答弁の中に、基本的な考えをまとめていくというものがありました。文化財展示施設につきましては、これまでの9年間、何度も提言や議論をさせていただきました。ようやく動き出したと思える答弁でありましたので、率直にうれしく思います。また、候補地、展示内容につきましては様々な御意見があると思います。歴史のまちとして深い議論が展開されますよう、引き続きよろしくお願いいたします。
連携する諸計画について再質問いたします。諸計画には、足利市都市計画マスタープラン、足利市立地適正化計画、足利市地域公共交通計画など多数ありますが、足利市まちなか賑わいプランに関わるであろう分野で、いまだ計画が策定されていないものもあります。例えば観光振興、河川活用、公園活用、公民連携などがあります。構想レベルのものをどのように予算づけし、事業として実現していくのか、その道筋についてお伺いいたします。
P.84 ◎答弁 総合政策部長(平山忍)
◎総合政策部長(平山忍) 再質問にお答えいたします。
この足利市まちなか賑わいプランは、言わば構想のような位置づけでありますが、同プランに関連する様々な事業のうち、個別の計画が策定されているものもありますので、そういったものについては、それぞれの個別の計画と相互に連携しながら実施をしていくものでございます。
議員御指摘のこの計画が策定されていない分野につきましても、この足利市まちなか賑わいプランをはじめ、本市の最上位計画であります第8次足利市総合計画、あるいはそれに基づく基本計画、実施計画など関連計画との整合を図りながら、事業の実施については、関係者の皆さんや庁内の実施本部の中で具体的な事業化に向けて取り組んでいきたいと思っております。
P.85 ◆質問 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) せっかく掲載していただいたものでありますので、事業化ができるよう、総合計画や実施計画に落とし込むなどして実現を目指していただきたいと思います。
再質問いたします。同プランは、様々な観点から中心市街地の未来を描くグランドデザインであります。先ほど中橋の架け替えがまちなかの在り方を改めて見直す契機であるとの市長の答弁がありました。それ以外にも、土地区画整理事業、市役所の建て替え、市民会館の建て替え、水辺の活用など、まちなかにとって、本市にとって起死回生のチャンスとなるタイミングだという認識は当局の皆様も同じかと思います。だからこそ、同プランを絵に描いた餅に終わらせるのではなく、結果として、具体的に市民が実感できるようなにぎわいを生み出せるものにしていく必要があります。
そこで、重要業績評価指数であるKPIの設定について、現況の観光客数、移住者数等だけでなく、よりにぎわいの実態を把握しやすい目標を導入すべきと考えます。例えば対象地域の歩行者、自転車の交通量、土地の公示価格、固定資産税、観光消費額、空き店舗充足率などが考えられます。所見をお伺いいたします。
P.85 ◎答弁 総合政策部長(平山忍)
◎総合政策部長(平山忍) 再質問にお答えいたします。
議員御提案の歩行者や自動車の通行量、空き店舗の充足率などの指標につきましては、町なかのにぎわいを図る1つの指標として、考えられるものでございます。にぎわいを図る指標は、一般的にアナログである人海戦術で調査することが多くありますが、人員やコストの関係から、把握できるデータの量と期間がある程度限定されてしまうということも、懸念材料としてございます。そんな中ではありますが、現在国ではまちのにぎわいの測定におけるデジタル技術の活用として、先進事例や導入の手引を紹介しております。今後いろいろな自治体の事例やデジタル技術の活用なども含めまして、町なかのにぎわいの指標について十分調査研究してまいりたいと思っております。
P.85 ◆質問 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 国の活用事例に掲載されているAIカメラなどのデジタル技術は、通行量調査のような、今までのアナログ調査の課題を解決できるものであります。また、同プランは、20年後を見据えたものでありますので、長期的な定点調査は必須だと思います。前向きな御検討をお願いいたします。また、固定資産税や公示価格などはすぐ取れる数字でありますので、早めに手をつけていただければ幸いです。
近い将来、実感できるにぎわいを公民連携で創出できるよう、微力ですが、一議員として尽力することをお誓いし、次の質問に参ります。
ナイトタイムエコノミーについてお伺いいたします。令和5年第5回市議会定例会における一般質問では、夜景観光と観光消費について質問いたしました。その中で、観光消費額を増加させる方策として、ナイトタイムエコノミーの推進を提言したところであります。今回は、さらに深掘りして議論してまいります。
ナイトタイムエコノミーとは、夜間帯における個人の消費やそれに伴う雇用の増加といった経済規模の大きさに注目する概念のことであります。これまであまり注目をされてきませんでしたが、昨今のインバウンド戦略の中で、諸外国に比べ、日本が立ち遅れている認識が共有され、改善に向け、国を挙げて動き出したところであります。
本市では、ナイトタイムエコノミーについて、行政として大規模な事業展開は行っておらず、まだまだ伸び代のある分野だと考えます。ナイトタイムエコノミーの推進について、市長の考えをお伺いいたします。
P.86 ◎答弁 市長(早川尚秀)
◎市長(早川尚秀) ただいまの御質問にお答えいたします。
ナイトタイムエコノミーの推進は、夜間のにぎわい創出、観光客の滞在時間の延長、宿泊や飲食等による消費拡大など、地域経済の活性化につながる取組であると認識しており、まちの魅力創出にも寄与するものと考えております。本市は、日帰り観光客の割合が高く、飲食や宿泊などの消費行動につながりづらい通過型観光という課題を抱えていることから、ナイトタイムエコノミーにつながる取組として、足利灯り物語等の夜景観光にも力を入れているところであります。ここ数年は、民間事業者との連携効果により来場者が増加し、観光客の滞在時間を延長させることで、消費喚起に一定の手応えを感じているところでもあります。
さらに、医学系の学会等のコンベンションを誘致することができ、全国各地から多くの関係者の方々が参加され、宿泊を伴う滞在をしていただいた上に、学会の合間の時間で、市内の回遊も行っていただきました。加えて、商業者に出展をお願いしたところ、出席者から大変な好評を博したということでございました。これらにより、新たな経済効果が得られまして、商業者と行政が一緒になって、地域の活性化に取り組むという機運が少しずつ高まってきたとも感じられるところであります。
このような取組を生かして、ナイトタイムエコノミーにつなげていくには、行政だけでは難しいことから、足利商工会議所や各商業会はもとより、地域の民間事業者との連携協力が必要不可欠であります。そして、地域住民の皆様の御理解を得つつ、足利灯り物語のような、地域の魅力と特性が生かされた、夜間のにぎわい創出を継続的に実施していくことも必要だと考えております。今後は、本市ならではのナイトタイムエコノミーを効果的に進めるためにどのようなニーズがあるのかを見極めつつ、民間と行政が意見を交換しながら取り組んでまいりたいと考えております。
P.86 ◆質問 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 答弁にありました足利灯り物語などの夜景観光の推進やコンベンションの誘致など、効果が期待できる流れをつくっていただいていることに関しましては市長に大変感謝申し上げるところであります。また、民間とともに取り組むという姿勢も重要だと考えております。
そこで再質問いたします。民間が企画運営をしていた足利ほろ酔いウォークという事業がありました。かつて花街として栄えた雪輪町、巴町を中心に、老舗の居酒屋を巡るストーリーが魅力的であり、回遊性向上や集客の向上など一定の効果があったと捉えております。私も参加いたしましたが、ふだんなかなか入りにくいようなお店も気持ちよく迎えてくれて、とても楽しく過ごすことができました。改めて同事業に対する当局の評価をお聞かせください。
P.86 ◎答弁 産業観光部長(山岡真二)
◎産業観光部長(山岡真二) 足利ほろ酔いウォークでございますが、参加店舗の多くからは今回のイベントに参加して大変よかったという声をいただいており、お客様の反応もよく、来店客数が増えた店舗もあったと聞いております。中には、満席になってしまい、常連客をお断りするような状況もあったと聞いております。今後同様なイベントがあった場合も参加したいという積極的な御意見をいただいているところでございます。
また、今回足利灯り物語と連携して、ライトアップ商品券が使用できるように調整をさせていただいたことで、お客様にとってはイベントと足利の食の両方を楽しめる相乗効果もあったと思いますので、令和6年度も足利灯りのある街づくり実行委員会と連携して、よりよい在り方を検討していきたいと考えております。
P.87 ◆質問 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 同事業については、多額のお金をかけるわけではなく、今あるものを生かすという視点から、低コストで非常に効果が高いものだと私も感じております。ぜひ行政として後押しできる部分は後押しをお願いします。
再質問いたします。ナイトタイムエコノミー推進に取り組むに当たって、まずは現状の把握が重要と考えます。そもそも本市にどの程度の居酒屋、バー、クラブなどの店舗があるのか、花火、観劇、ライブなどのナイトコンテンツがあるのか、また夜の足利市の魅力を市内、市外両方の視点で見直すなど、ポテンシャルを把握することが最初の一歩だと考えますが、御所見をお伺いいたします。
P.87 ◎答弁 産業観光部長(山岡真二)
◎産業観光部長(山岡真二) 再質問にお答えいたします。
本市の夜の魅力につきましては、あしかがフラワーパークのイルミネーションや文化財を活用した夜景観光などが挙げられますが、そのほかに、町なかには、個性的なバーや居酒屋、カフェが点在しており、本市が持つ魅力の一つと考えております。本市を訪れる観光客の声や中心市街地の事業者の現状等を把握しながら、夜の魅力の生かし方を考えてまいります。
P.87 ◆質問 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) まずは、現状の把握をお願いいたします。
再質問いたします。ナイトタイムエコノミーの推進に取り組む自治体が全国で増えてきました。特にインバウンド需要を獲得するため、日本の固有性、地域との交流、親近感、先進性など、外国人旅行客が求める要素を強める施策に取り組むことも有効であります。渋谷区の東京夜市、北見市の北見焼肉ミートクーポン、富士吉田市の西裏地区活性化事業など、先進事例はたくさんあります。私も訪れましたが、富士吉田市の西裏地区は、個性的なお店が多く、どこもウエルカムな姿勢で、大変よい思い出になったところであります。ナイトマーケットやジャズイベントなどを行った期間中の対象店舗の売上げが20%増加するなど、しっかりと結果にもつながっております。また、一般社団法人ナイトタイムエコノミー推進協議会では、官公庁が採択した事業に対し、積極的かつ専門性の高いコーチングを行っております。こうした先進事例や導入を後押しする団体や仕組みを研究してみてはいかがでしょうか、お伺いいたします。
P.87 ◎答弁 産業観光部長(山岡真二)
◎産業観光部長(山岡真二) ただいまの再質問にお答えいたします。
足利灯り物語などの夜景観光は、ナイトタイムエコノミーにつながる本市の特色が生かされた取組ですので、引き続き地域や商業者と一緒に磨き上げてまいりたいと考えております。
さらに、御提示のありました各種先進地や事例を参考にして、本市に合った本市ならではの取組を研究してまいりたいと考えております。
P.87 ◆質問 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) ぜひ積極的な調査研究をお願いいたします。
前回もお話ししたとおり、本市観光の課題は、宿泊率の低さ、そして消費額の低さです。ナイトタイムエコノミーの推進は、これを解決する有効な手段となります。次の質問にあります足利みらい応援大使の中にも知見をお持ちの方が複数いらっしゃると思いますので、御協力を仰ぐことも有効であると考えます。そちらについて御検討をお願いし、次の足利みらい応援大使の質問に移ります。
本市では、市制100周年を経て、これまでの大使制度を改め、本市のプロモーションを担う足利みらい応援大使制度を創設し、20名と1団体に同大使が委嘱されました。各業界で活躍される、いわゆるビッグネームが並ぶ顔ぶれを見ますと、この人脈は本市の大きな強みであると再認識いたします。
そこで、新しい制度以降、これまでどのような事業を行ってきたのか、また今後これらの貴重な人脈をどのように生かしていくのか、併せてお伺いいたします。
P.88 ◎答弁 市長(早川尚秀)
◎市長(早川尚秀) ただいまの御質問にお答えいたします。
本市では、これまで本市にゆかりのある著名な方々に足利市のPRを担っていただく大使職を委嘱し、様々な場面で御活躍いただいてまいりました。一方、本市は令和3年に足利市政100周年を迎え、現在次の100年を見据えた第8次足利市総合計画に基づき、未来への種まきとなる様々な施策を展開しているところであります。こうした施策と併せて、足利市が選ばれるまちとなるために、歴史、文化、自然など、足利市の強みである豊富な地域資源を磨き上げ、その魅力を国の内外に向けて効果的に発信していくことが重要であると考えております。これまで以上に、本市にゆかりのある著名な方々との連携、協力が必要不可欠であることから、今般改めて足利市のプロモーションを担う足利みらい応援大使を創設したところであります。
新たに大使を委嘱した方々には、御自身の顔写真をあしらった巨大屋外広告が話題で、独自のプロモーションを展開する八王子きぬた歯科医院の羅田泰和さんやミシュランで星を獲得している中華料理茶禅華のオーナーシェフ川田智也さん、和食晴山店主の山本晴彦さん、イタリア料理アロマフレスカのオーナーシェフの原田慎次さんほか、いずれの方もそれぞれの分野で高い知名度と発信力を有する方々であり、今後様々な形で連携を進めていきたいと考えております。令和6年の初めには、羅田泰和さんがスポンサー兼レギュラーを務めるニッポン放送のラジオ番組に私もお招きいただきまして、出演し、2週にわたりまして足利市のPRをさせていただくなど、新たな連携の形も生まれつつあります。
コロナ禍を経て、地方への人流が戻り、今後は様々な形でのプロモーションが可能となってまいります。本市事業に大使の皆様が持つ高い知名度や発信力、専門的な知見を加えることで、これまで以上のプロモーション効果を生み出すとともに、大使の皆様はもとより、本市にゆかりのある方々、本市を応援してくださる足利ファンの皆様、そして市民の皆様のお力をお借りして、足利市の魅力を国内外に発信していけるように取組を深めてまいります。
P.88 ◆質問 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 御答弁のとおり、新たに委嘱を受けた方の特徴として、ミシュランガイドで星を獲得をされている飲食業界の著名な方が多い点が挙げられると思います。
そこで再質問いたします。食は、足利の観光はもとより、地域の文化度を上げる重要な要素であります。これらの方々に足利の食文化向上や観光振興など、様々な形で御協力をいただくための相談はできないでしょうか。前例として、旧大久保分校スタートアップミュージアムで中国料理、茶禅華の川田智也氏監修の中国茶が提供できるようになっています。飲食業界の大使との連携や協力についてお伺いいたします。
P.88 ◎答弁 総合政策部長(平山忍)
◎総合政策部長(平山忍) 御質問にお答えいたします。
議員御指摘のとおり、飲食業界の足利みらい応援大使の皆さんとの連携につきましては、今後様々な相乗効果が期待できると思っております。同大使との連携による足利産食材のPRや、レシピ、メニューの開発など、本市プロモーションに加え、本市の観光誘客促進など様々な可能性が広がるものと思っております。具体的に令和5年度の取組でしたが、同大使の薮崎さんのお店で提供される足利産食材をふんだんに使ったコース料理をふるさと納税の返礼品として提供していただけるなど、新しい取組も進めているところでございます。大使の皆様が持つ貴重な知見、あるいはネットワークをお借りしながら、効果的なプロモーションに努めてまいりたいと思います。
P.89 ◆質問 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
一般的にこういった大使制度は、委嘱の際に名刺をお渡しし、PRをお願いするにとどまっているケースが多数なのかもしれません。各大使は、ふるさとに対する思いを持って受けていただいているにもかかわらず、何をしていいか分からない、何も相談を受けないと思われている方も少なくありません。しかし、それを生かすための方法やアイデアを生み出すのに、市の職員だけでは限界があります。また、気軽に相談できる信頼関係の構築も容易ではありません。
そこで、民間の方を交えた連携拡大を模索してはいかがでしょうか。経済団体等は、足利みらい応援大使と同級生の幼なじみもいると思いますし、民間ならではのアイデアも豊富です。御所見をお伺いいたします。
P.89 ◎答弁 総合政策部長(平山忍)
◎総合政策部長(平山忍) 再質問にお答えいたします。
まさに議員御指摘のとおり、足利みらい応援大使の皆様は様々な分野で御活躍されている方ですので、その効果を最大限に発揮していただくためにも、民間の皆様の御協力は必要であり、有効であると思っております。例えば飲食業界の大使の方々と生産者の方々との連携、あるいは市内企業や経済団体といった関係団体の皆様との連携によりまして、大使の皆様の持つお力を最大限に発揮していただけるよう、事業を組み立てていきたいと思っております。
P.89 ◆質問 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 先ほどのナイトタイムエコノミー同様、足利みらい応援大使についても、市議会として今回初めて一般質問で取り上げさせていただきました。ぜひ足利市の宝である貴重な人脈を最大限発揮できる新たな100年にしていただけるようお願い申し上げ、次の質問に移ります。
教育行政について、中学校部活動の地域移行についてお伺いいたします。スポーツ庁及び文化庁は、令和5年度から令和7年度末までの3年間を、中学部活動における地域移行の改革推進期間と設定し、まずは休日部活動から地域移行を進めようとしています。栃木県教育委員会もとちぎ部活動移行プランの中で、同様の目標を定めています。本市においては、足利市地域クラブ活動推進協議会での議論を経て、中学校における部活動の地域移行を段階的に進めようとしています。今後どのように地域移行に取り組んでいくのかお伺いいたします。また、地域移行については、学校、行政、地域、生徒、保護者、各種スポーツ、文化団体などのステークホルダーが多く、調整が困難なことが容易に想像できます。これらを打開するために、今後どのような推進体制で取り組んでいくのか、併せてお伺いいたします。
P.89 ◎答弁 教育長(須藤秀幸)
◎教育長(須藤秀幸) ただいまの御質問にお答えいたします。
初めに、中学校における部活動の地域移行を今後どのように取り組んでいくかについてです。部活動の地域移行は全国的な課題であり、県内外の各自治体においても、地域の実情に合わせた取組を進めているところです。本市におきましても、地域移行を推進していくため、令和5年度に新たに足利市地域クラブ活動推進協議会を立ち上げました。本協議会には、学校、保護者、地域スポーツ団体、関係各課の代表に委員として参加いただき、それぞれの立場からの意見を、協議内容に反映させております。第1回会議では、本市の部活動の現状や課題を確認し、国と県の方針を踏まえて、市の活動目標を令和7年度末までに、全ての公立中学校の休日の部活動を1つ以上、地域クラブ活動にすることと設定いたしました。また、第2回では、今後の部活動の在り方や地域移行に向けた見通しなどについて協議を行い、令和6年度から拠点校部活動制度を積極的に活用することや、地域クラブ活動の整備や運営をどのように行うかなど、今後に向けた取組内容について話し合われたところであります。本協議会は、令和6年度以降も開催予定であり、地域移行に向けた課題解決に向けて協議していく予定です。
次に、部活動の地域移行における推進体制についてです。地域移行に係る課題は多岐にわたるため、容易には解決できない課題が多く見られます。そこで、今後は、課題ごとに関係者が集まる作業部会を設定し、解決を図っていきたいと考えております。また、地域移行は、学校や関係各課だけでなく、保護者や地域、各種団体の連携や協力なくしては解決できない大きな課題と捉えております。そのため、多くの方々の力を借りながら、地域移行に向けた取組を推進してまいります。中学校部活動の地域移行への課題は山積しておりますが、子供たちにとってよりよい地域移行となるよう、鋭意努めてまいります。
P.90 ◆質問 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
今回の質問では、子供たちにとってよりよいスポーツ文化活動の確保を目指し、まずは課題を整理し、それを乗り越えるために何が必要なのか、その道筋が見えるような内容としていきたいと思っております。まず、現在課題として挙げられている一般的なものを述べていきます。1、指導者やスタッフ等の人材の確保、2、生徒の移動手段の確保と保護者の負担、3、施設管理や利用基準の調整、4、大会や組織のルール等の見直し、5、受皿となるスポーツ文化団体との調整、6、その受皿をまとめる母体となる組織の整備、7、地域移行全体を統括する推進体制の整備、8、持続可能な運営を担保する財源の確保、ほかにも細かい課題もあると思いますが、多岐にわたり、課題が山積していることが分かります。代表的なものを抜粋して、順次議論していきたいと思います。人材につきましては、先発議員の質問がありましたので割愛をいたします。
まずは、生徒と保護者の視点から、移動手段について伺います。拠点校制度にも課題があり、想定される近隣中学といっても、地域によっては、自転車で片道1時間かかるような場所もあります。また、遠いがゆえに、通学路の設定がされていない道を暗い時間に通学することとなり、交通事故の危険も伴います。さらには、放課後、生徒たちを安心して中学校に預けられる場として、小学校で言うところの放課後児童クラブ的な役割を部活動は果たしていました。遠い拠点に通うこととなる生徒を送り迎えするために、保護者はフルタイム労働ができなくなり、世帯収入が減少します。それを親に言えず、あるいは調整がつかず、部活を諦める生徒が出てくることも予想されます。移動手段の課題について、御所見を伺います。
P.90 ◎答弁 教育長(須藤秀幸)
◎教育長(須藤秀幸) 再質問にお答えいたします。
拠点校制度につきましては、生徒1人で移動可能な近接する学校への入部を想定しております。課題といたしましては、距離が長くなるがゆえの事故等の危険や移動途中での突発的な自然災害等への対応など、安全面が挙げられるかと思います。また、移動に時間がかかる拠点校の部活動につきましては、先発議員の答弁にも少し入っておりましたが、生徒1人での移動が困難な場合もあることから、課題として状況によっては、保護者の送迎が必要となる場合があり、保護者の負担が増えるといったことも考えられるかと思います。今後、拠点校制度の検証を行いながら、活動場所や活動時間、移動手段等につきまして、検討を進めていきたいと考えております。
P.90 ◆質問 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) この点につきましては、地域クラブに通う子供の保護者や運営者からも課題や解決策などのヒントを得られる可能性があると思います。早めの議論、調査をお願いしたいと思います。
続いて、持続可能な運営を担保する財源の確保について再質問いたします。地域クラブ等に受け入れていただくに当たり、新たに指導者やスタッフを確保するとなると、それ相応の運営費がかかります。それなりの指導者を確保しようとするのであれば、現況の1時間1,400円の報酬では、容易に集まらないかもしれません。また、全体を推進するに当たり、様々な行政コストもかかってまいります。最近では、クラブチームが独自にスポンサーを集め、ユニフォームに社名をつけるところも増えてまいりました。また、沖縄県うるま市では、部活動地域移行に特化した企業版ふるさと納税を導入し、2021年度には1,500万円を確保し、外部指導者に1時間3,000円の報酬を支給しています。こうした先進事例も踏まえ、財源の確保についてどのように考えていくのか、御所見を伺います。
P.91 ◎答弁 教育長(須藤秀幸)
◎教育長(須藤秀幸) 再質問にお答えいたします。
地域移行を進めるに当たり、指導者への報酬や指導者の旅費、保険料、チームの登録料、大会参加費、施設利用費、また活動費等々の多くの費用がかかることが想定されます。運営団体の負担なのか、それとも受益者負担なのかについても、議論が必要になってくるものと思っております。そのようなことからも、先進事例を参考にしながら、様々なことを想定し、検討してまいりたいと考えております。
P.91 ◆質問 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 人口減少社会において、これからは子供たちのスポーツ文化活動を全て行政に任せるのではなく、地域の経済界とともに支えていくという考え方が必須になってくると思います。そうした視点をぜひ公民で共有できるような取組も併せてお願いいたします。
次に、受皿となるスポーツ文化団体との調整について再質問いたします。令和6年2月26日付の下野新聞によりますと、スポーツ競技指導者との意見交換会を行った那須塩原市では、参加者から、方針は理解するが、受皿の構築や指導者確保は容易ではない。保護者の負担はどうなるのかなどの意見が寄せられたとのことです。私も複数のスポーツ指導者の方に話を伺いましたが、地域移行について、知っているがよく分からない。保護者はほとんど知らないといった意見が多数でありました。そこで、那須塩原市のような意見交換会を行ったり、受入れ対象となり得るスポーツ文化団体がどれぐらいあるのかリストアップし、ヒアリングを始めるなど、今のうちからできる準備を進めてみてはいかがでしょうか。ここは、それぞれ接点のある市民スポーツ課、足利市みどりと文化・スポーツ財団、文化課の協力が必要だと考えますが、所見を伺います。
P.91 ◎答弁 教育長(須藤秀幸)
◎教育長(須藤秀幸) 再質問にお答えいたします。
令和5年度立ち上げました足利市地域クラブ活動推進協議会におきましては、行政からは、生涯学習課、文化課、市民スポーツ課、などの課長が参加しております。また、ほかにも、足利市スポーツ協会や足利市スポーツ推進委員会、足利文化協会などの代表者にも参加いただいているところです。令和5年度の同協議会では、課題や方向性の確認が中心でしたが、令和6年度につきましては、それぞれの委員の立場から、課題解決のための手法や手順等について意見をいただきながら、解決のための道筋をつくっていきたいと考えております。そこで、課題解決を図るために、関係する団体などから、同協議会に委員を追加したり、課題ごとに作業部会を開催したりして、幅広く意見を集めながら、様々な課題等について検討していきたいと考えております。
P.91 ◆質問 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 答弁にありました課題ごとに作業部会を設置するというのは大変重要だと思います。各課に積極的に参加していただき、能動的な事業の推進をお願いしたいと思います。
次に、受皿の母体についてお伺いいたします。地域移行を受けていただける団体とそうでない団体のある種の線引きは必要となってまいります。例えば施設の減免措置や優先利用が可能な団体はその対象とするなどの対応が求められてまいります。また、ある程度のルール共有や各競技、各団体の調整の場も必要となります。受皿となる団体を取りまとめる母体について、どのようにお考えかお伺いいたします。
P.92 ◎答弁 教育長(須藤秀幸)
◎教育長(須藤秀幸) 再質問にお答えいたします。
地域クラブ活動を受け入れたり、また取りまとめたりする団体は、例えば民間団体や地域のスポーツ団体、または企業など、各自治体の実情によって異なるものと考えております。そのため、本市におきましても、受皿となる団体につきましては、今後の本当に大きな課題の一つになるものと捉えております。ほかの自治体等の先進事例を参考にさせていただきながら、そして多くの団体の協力をいただきながら、本市の実情に合った取組となるよう、努めていきたいと考えております。
P.92 ◆質問 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
その母体をつくる前に必要なのが、理念とルールだと考えます。地域移行自体が教員の長時間労働や少子化など、ネガティブな発想から始まっていると捉える方が多いようですが、私は中学生のスポーツ文化活動をアップデートできるチャンスだと捉えております。何より大切なのは、子供たちを最優先に考えることであります。地域移行を機に、やりたい、関心のある活動に参加できる環境を整えることができるかもしれません。ましてや先ほどの諸課題が理由で、スポーツ文化活動を諦める子供を決して出してはいけない。この思いは皆様も一緒のはずです。
そこで、重要になってくるのが、受皿の母体が掲げる理念とルールです。何のために、どこを目指し、どこまでが誰の責任かなど、足利市全体の共通認識をつくるために深い議論が必要であります。この議論には、各団体の長だけではなく、汗を流しながら指導し、運営を維持するために営業を行い、様々な人に頭を下げているような、いわゆる現場の方々を交えた実務者レベルの議論の場も必要だと考えます。本当に大変な議論だと思いますが、入り口でやっておかなければ、間違った方向に進みかねないと考えておりますが、母体となる団体の理念とルールづくりについて、所見をお伺いいたします。
P.92 ◎答弁 教育長(須藤秀幸)
◎教育長(須藤秀幸) 再質問にお答えいたします。
足利市地域クラブ活動推進協議会の基本方針では、足利市の中学生が生涯にわたりスポーツ・文化芸術活動に継続して親しむことができる機会を確保できるようにすることや学校部活動の教育的意義を地域クラブ活動においても、継承・発展できるようにするなどを掲げております。同協議会の会議におきましても、先ほど議員のほうから御指摘がありましたように、同協議会の委員から、地域クラブ活動は何を目標に活動していくのかといった話題が出ております。そのため、現在子供や保護者、教職員への地域クラブ活動に係る意識調査を行い、それぞれの意見や考えを取りまとめている最中であります。それらの結果を反映させながら、今後の地域移行の方向性について、引き続き検討していきたいと考えております。
P.92 ◆質問 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 答弁にありました調査、アンケートはスタートとして大変重要だと思います。しかし、それだけで終わらせるのではなく、いわゆる形式的ではない、深い議論をする場をぜひ設けていただきたいと思います。
最後に、全体を統括する推進体制の整備について伺います。これまで議論してきたように、部活動の地域移行の課題は複雑かつ山積しています。それらを乗り越えるためには、多くの方の協力が必要であり、庁内に関してもそれは同様であります。また、それなりのリソースや事業費をかけるだけの重大な事業だと認識しています。課題の量と事業の重要性を鑑みますと、推進体制の強化は必須と捉えております。所見をお伺いいたします。
P.92 ◎答弁 教育長(須藤秀幸)
◎教育長(須藤秀幸) 再質問にお答えいたします。
地域移行についての課題は、本当に多岐にわたり、そして山積しております。これは答弁でも述べさせていただいたとおりです。その課題の解決を図るためには、関係する各課が連携を深め、そして協力体制を強化しながら進めていくことがまずは必要なことと思っております。ただ、それだけでは到底解決するものではありません。そこで、さらに各種団体や地域、保護者などの多くの方々の理解や協力が必要になってくることから、そういった方々のお力をお借りしたいと考えております。いずれにしても、今後も地域移行に向けた基本方針である足利市の中学生が生涯にわたりスポーツ文化芸術活動に継続して親しむことができる機会を確保できるようにすること、そして学校部活動の教育的意義を地域クラブ活動においても継承、発展できるようにすることなどに即して、地域移行を目指していきたいと考えております。
P.93 ◆質問 13番議員(末吉利啓)
◆13番議員(末吉利啓) 組織や人事が固まる年度末でありますので、もちろん無理は言えません。例えば専業の指導主事の配置やトータルコーディネーター、外部のアドバイザーの委嘱など、補正予算での対応も可能かと考えます。柔軟な対応を御検討ください。
先日、地元の協和中学校の卒業式に出席させていただきました。子供たちが涙する感動的な式を見て、毎回思うことがあります。私たち大人にとって、3年はあっという間かもしれませんが、子供たちにとっての3年はかけがえのない大事な時間だということです。あの世代は地域移行があったから、帰宅部が多かったなどとならぬよう、子供たちの未来に関わるビッグプロジェクトに対し、ぜひ多くの皆様の御協力を賜りますようお願い申し上げます。ただいまの教育長の答弁をもちまして、私の質問を終わります。