愛知県一宮市議会で議会事務局の皆様から、大型スクリーンの活用について説明をいただきました。同議会では議員や傍聴者に向け、投影機で一般質問の資料や議員の正面からの姿を映し出しています。スクリーンのサイズは私の知るところ、最も大きいように見えました。先方の説明にもありましたが、テレビなどのモニターに比べて投影している分、解像度は落ちる印象を受けました。細かいグラフの数字などは見えにくいかもしれません。当局に向けては質問席前にモニターを設置しています。大型スクリーン設置の詳しい経緯は不明とのことでしたが、平成26年庁舎建て替えが契機になったようです。庁舎全体で整備費用が積算されたため、モニターシステム単体の費用も不明とのことです。ただ、投影機は500万円程度かかったそうです。設置から10年以上経過しているため、改善を検討しているとの事で参考になる話を聞くことができました。

かなり大きな一宮市議会のスクリーン

運営については通告書に「PC使用」のチェック項目があり、任意で事前に試写も行っています。投影に使うのは議員のPCやタブレットで、質問の間に準備のため休憩が入ります。利用率は実に6割にのぼり、その効果に対する理解が進んでいることがわかります。

足利市ではICT推進委員会(現DX推進委員会)で令和3年8月にモニターに関する検討報告を議長に提出しています。その中で、まずは予算のかからない形で試行することとなりました。翌月には当局の65インチモニターを借り、議員の正面からの姿を映し出しています。今後は自前のモニターを整備する方針ですが、現在まで予算が計上されていません。引き続き予算要望するとともに、以下の点(あくまで私案)について検討していく必要があると考えます。

⑴資料を投影するための規則等の整備
⑵モニターのサイズ、数、設置場所
⑶モニター以外の資料共有方法

世界一有名なプレゼンテーションソフトウェア「PowerPoint」がアメリカで生まれたのは1987年。民間企業では当たり前のプレゼンツールが使えない旧態依然とした議会を変え、より深く、価値のある議論ができるよう、引き続き調査、協議をしていきたいと思います。

他市議会のモニター