皆さんは「中山太郎」という人物をご存じでしょうか。

昨年亡くなられた国会議員を思い浮かべる方もいるかと思いますが、今回お話しするのは民俗学者の「中山太郎」です。

日本民俗学の開拓者「栁田國男」「折口信夫」と同時期に活躍した方です。人柱、葬礼、差別、売春など社会的にタブーとされるテーマの研究を得意とされていました。上記の栁田、折口とも関係が悪化したことも伝えられています。こうした事情から民俗学のいわゆる本流から離れられた方でもあります。

一方、その研究・調査に対する熱意は凄まじく、栁田曰く「上野の図書館の本を全て読もうとした男」と評される程でした。また交遊も広く、犬養毅、尾崎行雄、原敬、南方熊楠、孫文、伊波普猷など恐ろしい名前が出てきます。

晩年の中山太郎

そんな、中山が実は足利市梁田町出身であることはあまり知られていません。私自身、名前は聞いたことがあるが何をした人か分からないレベルでした。しかし、中山が書いた『御厨神社誌』をたまたま見つけ、それ以降関心を持つようになりました。更には今年1月に「中山太郎を語る梁田の会」(毎月第3金曜10:00~梁田公民館開催)が設立され、にわかに再評価の流れが生まれつつあります。

私自身、まだまだ勉強不足ですが、郷土の偉人を学び郷土愛を育む土壌を育んでいけるような取り組みに繋げていきたいと思います。