そこで、足利は夜景観光を強化して観光客の滞在時間を伸ばそうとしています。あしかがフラワーパークのイルミネーションは全国イルミネーションランキング(イルミネーション部門)で7年連続1位を獲得し、毎年多くの観光客を集めています。また、足利ならではの歴史資源である、足利学校や鑁阿寺をライトアップするイベント「足利灯り物語」を展開し、2023年は68,000人が来場しました。

■更なる夜景観光推進
私が議会で提言している更なる夜景観光の強化策は以下です。

⑴渡良瀬橋、中橋、渡良瀬川エリアのライトアップ
全国的に夜景が有名な神戸や函館、北九州には共通して海と接する水辺があります。水辺があることで、のっぺりとした内陸の平地と違い、灯りの縁取りが生まれ、魅力的な景観を作り上げます。
幸い足利にはまちの中心を渡良瀬川が流れています。この水辺を灯りで縁取ったり、渡良瀬橋や中橋を光で演出したりすることで、足利の夜景は、更に魅力を増していくはずです。地方都市では、今のところ本格的な水辺の夜景資源は多くないため、注目される可能性も高いはずです。

水辺に映える北九州の夜景

⑵夜景展望施設の充実(例:織姫公園レストラン棟の活用)
織姫山山頂に建設され、2階、3階からは眺望を遮蔽する樹木がないため、最高の夜景を眺めることができます。しかしながらホールなどの利用者は年間1,451人(R3年)と少なく活かされていません。夜景観光先進地の多くは展望施設にも力を入れています。

ポテンシャルを秘めた織姫公園レストラン棟

⑶市全体の夜景観光の総合プロデュース
ライトアップやイルミネーションと一言で言っても、デザインや色、光の強さなど様々です。歴史と文化のまちとして、その雰囲気を壊さずに生かす灯りを、一定の統一性を持たせて組み上げていく総合プロデューサーが必要と考えます。

統一感のある隅田川の橋梁群のライトアップ(石井幹子氏デザイン)

■結果につなげるために
夜景観光を宿泊などの消費行動に結びつける仕掛けも必要です。夜景を見ても都心に帰ることができる距離感がゆえに、泊まっていただけなければ効果は大きくなりません。いかに集客して、宿泊に繋げるかを関係者や有識者のお知恵を借りて、更に調査・研究する必要があると考えます。もちろん、夜景観光からどの程度宿泊に流れているのかを把握する効果測定は必要があると考えます。
引き続き、足利市が夜景観光で多くの観光客を集め、観光産業を発展させ、市内経済を活性化できるように、これからも調査、提言を続けていきます。


【過去の一般質問】
□令和5年第5回定例会(12月)
https://ashikaga-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=470
□令和5年第1回定例会(3月)
https://ashikaga-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=416
□平成29年第1回定例会(3月)
https://sueyoshi-toshihiro.com/?page_id=1108