足利市には日本最古の総合大学「足利学校」、国宝本堂を有する足利氏ゆかりの「鑁阿寺」、世界最大級の大藤で有名な「あしかがフラワーパーク」等、観光資源が豊富なまちです。観光入込客数は年間500万人前後で、コロナ禍で大きく減少しましたが観光客は戻りつつあります。
さて、そんな足利市の観光には大きな課題があります。
それは「宿泊率の低さ」です。
■観光消費額の現状
一般的に日帰り観光客に比べ、宿泊観光客はその消費額が3倍違うと言われています。地域に波及する経済効果が大きくなるため税収や雇用が増え、産業としての厚みが違ってきます。栃木県南地域のデータ(※1)ですが、一人当たりの消費額は宿泊が28,000円、日帰りは6,900円となっています。ちなみに市議会一般質問で本市の実態把握を提言し、令和4年に観光協会が日帰り客の調査を実施していただきました。その結果、足利市の日帰り消費額は7,700円と、県南地区より若干高めでありました。
■宿泊率の現状
次に宿泊率ですが、令和4年の本市観光客が約419万人に対し、宿泊客は44,871人で宿泊率は1.1%です。表の通り県北の那須塩原市9.4%、日光市28.5%と比較しますと大きく乖離しています。
■宿泊率が低い要因
ではなぜ宿泊率が極端に低いのでしょうか。私が考える理由は以下です。
⑴ 東京都心部から日帰りで来られる距離感
これ長所でもあり短所でもある特徴かもしれません。浅草に直結する東武伊勢崎線や、北関東高速道路などの交通インフラが充実している部分が仇になっている可能性もあります。
⑵ 温泉などの宿泊を決定付ける観光資源が少ない
県北の温泉を有する日光市、那須塩原市の宿泊率が高いことが示しています。一般的には温泉に入れば宿泊します。お酒を飲んだり、夜楽しめるアクティビティ、観光資源があることは、宿泊を決めるうえで重要な要素となります。
では、この状況を打開するためには何が必要なのでしょうか。つづく・・・
【過去の一般質問】
□令和5年第5回定例会(12月)
→https://ashikaga-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=470
□令和5年第1回定例会(3月)
→https://ashikaga-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=416
□平成29年第1回定例会(3月)
→https://sueyoshi-toshihiro.com/?page_id=1108