3回目は「あがた駅南遺跡出土品」です。その名の通り現在完売したあがた駅南産業団地を開発する際に発見、調査された遺跡です。特に西区にあった縄文時代の集落跡からは、竪穴住居11軒、土坑50基などが確認されました。更に破片も含めて数十万点の膨大な遺物が発見されました。

「土版・岩版」は儀式などに使われたと思われる、楕円形または四角形の板に顔や模様が描かれたものです。個性的な顔やミミズク風な模様が魅力的な出土品です。

「土偶」も152点と多数出土しており、山形、ミミズク、遮光器など様々なタイプがあります。

「耳飾り」は縄文晩期に作られたもので、耳たぶに穴をあけてはめ込むものです。大きさや模様も様々あり、こちらも434点と非常に多く出土しました。花びらなどを模した立体的な飾りは、当時最高水準にあった技術の高さを見ることができます。

一つの遺跡からこれだけの質と量を誇る出土品が発見されるというのは、足利の歴史の深さを象徴することなのではないかと思います。

今回で見どころは最後になりますが、他にも通常展示されていないもの、国や県が管理しているもの、展示しているが人があまり来ない所にあるものなどが、分かりやすく見やすく展示をされています。
ぜひこの機会に、足利の歴史の魅力、奥深さを文字通り「再発見」していただければ幸いです。

□企画展(10月10日まで)
http://www.watv.ne.jp/ashi-bi/2022-Bunkazai.html