常任委員会視察 2 日目は金沢市に移動し、景観行政について学ばせていただきました。一般質問でも数回取り上げ、足利市景観委員もさせていただいていますので、非常に関心のあった内容でした。

重要伝統的建造物群保存地区のひがし茶屋街

□過去一般質問(H29.9)→http://sueyoshi-toshihiro.com/?page_id=1384
□過去一般質問(H28.3)→http://sueyoshi-toshihiro.com/?page_id=673

金沢市は中世より大寺院の門前町として栄え、近世は加賀百万石を誇る金沢城の城下町として華やかな文化が咲き誇りました。戦災を受けなかったことから、多くの歴史的建造物や伝統文化が後世に受け継がれました。

昭和 41 年、国は「古都保存法」で京都、奈良、鎌倉の歴史的景観を守る方向に舵を切りました。これが刺激となり、金沢市でも昭和 43 年に「伝統環境保存条例」が制定されました。これは地方自治体における景観保存条例としては全国初で、後に倉敷市や高山市等が続きます。その後、必要に応じて「こまちなみ保存条例」「用水保全条例」「斜面緑地保全条例」など次々に条例を制定し、様々な角度から様々なエリアをきめ細かく規制、誘導していきました。

看板が無く建物の色彩、高さも統一されている

また、条例で規制するだけでなく、その他にも様々な事業を行っていきます。 景観を守り育てるための審議機関として 7 つの専門部会を持つ「景観審議会」を組織。まちなみの見守りや啓発を行う市民組織「景観サポーター」の任命。条例の数やエリア、建物の状態など によって細かく規定されている「助成制度」の活用。そして市役所のフロア設計は、こうした制度を課をまたいでスムーズに運営できるよう配置されています。

至るところに景観に対する配慮が見られる

100 万石の城下町が 50 年かけて形成してきた、歴史的な街並みと景観、そして市民の景観に対する高い意識はそう簡単に真似することてはできません。最後に課長が仰っていた「当たり前の景色を行政や市民が気付けるか。それを守る方向に誘導できるかが重要。」との言葉が印象的でした。足利の何気ない風景も、他の町から見れば羨ましく感じるもの、誇れるものもあるはずです。

大正時代の標語に「都市の美醜は市民の心」というものがあります。制度や規制も大事ですが、いかに市民の景観に対する心を育むかが重要であることを再認識させられました。