足利をげんきにするプロレスラー

平成28年第3回定例会(9月)

1.史跡保存整備事業について(史跡藤本観音山古墳保存整備事業/史跡樺崎寺跡保存整備事業)
2.工業団地整備と雇用拡大について( これまでの工業団地造成事業とあがた駅南産業団地)
3.空き家対策と定住・移住促進について(マイホーム借上げ制度と空き家バンク/住宅リフォーム支援制度・新築住宅取得支援制度)

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◆1番議員(末吉利啓) 発言の機会をいただきましたので、通告に従い、順次質問をしてまいります。
初めに、史跡保存整備事業について。史跡藤本観音山古墳保存整備事業についてお伺いいたします。国指定史跡として整備が進められてきた藤本観音山古墳ですが、一部用地交渉の難航から、平成22年を最後に公有化が休止状態に陥っていました。史跡に指定された住民の方々は、いつ移転になるのか、不透明で、老朽化した住宅の補修や建てかえもできず、不安な毎日を送られていました。
平成27年第4回市議会定例会において、斎藤昌之議員とともに本事業について一般質問を行いました。当局にはこの問題の深刻さを御理解いただけたようで、平成28年度予算に事業費4,320万円が計上されました。事業推進には課題もありますが、まずは住宅地の公有化を優先して行うことへ道筋が示されました。
そこで、現在、事業全体及び住宅エリア公有化の進捗はどうなっているのか、お聞かせください。

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◎教育次長(岩原幸市) 1番、末吉利啓議員の御質問にお答えします。
藤本観音山古墳の進捗状況についてですが、この古墳は4世紀中ごろの築造で、足利では最も古い時期につくられた古墳の一つです。また、前方後方墳としては、東日本で2番目、全国でも5番目の規模を誇る足利市を代表する貴重な文化遺産の一つです。
この整備事業は、藤本観音山古墳が国の史跡に指定された平成18年度から国の補助事業として史跡地の公有化を進め、平成22年度までに全体面積約5ヘクタールのうち48%の公有化が完了しております。
その後は、具体的な古墳の復元整備事業に向け、史跡地の現況測量や雨水排水処理計画の調査を実施いたしました。平成27年度、保存整備の基本計画が整ったことから、平成28年度より物件移転を中心とした公有化事業を再開させたところです。
平成28年度の事業ですが、8月末に物件移転補償調査や土地評価調書の作成などの委託業務が終了し、今後は具体的な売買契約に向けての手続を進めていく予定です。
御案内のとおり史跡地内には有価物置き場もあり、事業が全て完了するまでにはまだ時間を要すると思われますが、後世に引き継がなければならない貴重な文化財ですので、地元の皆様の協力を得ながら、着実な事業の推進に努めてまいりたいと考えております。

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◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
まずは、4件の移転と公有化を最優先で行い、その後、残りの土地を進める方針だと理解するところではございますが、今後の公有化のスケジュールについて、具体的にどうなっているのか、お聞かせください。

P.85
◎教育次長(岩原幸市) 先ほども答弁しましたとおり、4件の物件移転を最優先で進めまして、その後、有価物置き場、さらには南の農地、こういったことに順次公有化を進めてまいりたいというふうに考えております。

P.85
◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
平成28年度から住宅地の公有化を4件続けて行うことになるわけですが、着実かつスムーズに実施をしていくために解決しなければいけない課題のようなものがあれば、お聞かせください。

P.85
◎教育次長(岩原幸市) これらの公有化事業につきましては、国の補助事業として実施をしております。そういった関係で、補助採択の時期、それから予算の確定時期、これがどうしても年度末になってまいります。そうしますと、どうしても地権者の方に時間的に窮屈な思いをさせてしまうというようなこともありますので、予算等確定した段階で、地権者の方には丁寧な説明、そしてスムーズな事業の実施、こういうものに努めてまいりたいというふうに思っております。

P.85
◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
先ほどの御答弁のとおり、予算の確保や国の事業採択などのタイミングということですが、実際に予算が決まらなければ、移転についてのさまざまな交渉が進められません。そういったことから、1年1年の単年度事業では移転開始がおくれ、タイトなスケジュールを余儀なくされます。実際、予算が3月に可決され、土地、建物の評価額が決まってくるのは夏から秋ごろになります。それから代替地を探して交渉をして、国の補助金の制度上、翌年3月までに当該用地を更地にしなければいけません。高齢の地権者が多いこの地域において、約半年間で移転を完了させるというのは大きな負担になります。
そこで、複数年にまたいだ事業として位置づけることが必要だと考えます。それにより、移転に向けた準備を余裕を持ってすることができます。事業をスムーズに、かつ地権者の負担を減らすために複数年度事業としても検討すべきだと考えますが、御所見をお伺いいたします。

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◎教育次長(岩原幸市) どうしても国の予算が単年度主義ということでありまして、なかなか市としましても複数年事業として扱うのは難しいという現状にあります。ただ、総合計画なり、実施計画なり、ある程度長い期間でそのスケジュールを示し、それに沿った形で事業の推進を図ってまいりたいというふうに考えております。

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◆1番議員(末吉利啓) 今回、住宅地の公有化を最優先課題として本事業を力強く推進することを改めて決断されたわけですので、ぜひ、先ほどの御答弁にもありました実施計画も含め、移転に伴う地元の方々の負担を軽減していただけるようお願い申し上げます。
当古墳は、足利に4件ある国指定史跡の一つで、全国でも有数な前方後方墳です。保存整備を着実に進めていただき、観光活用、文化発信、郷土愛の醸成に資する史跡にしていただければと思います。
次の質問に移ります。史跡樺崎寺跡保存整備事業についてお伺いいたします。平成13年に樺崎寺跡が国史跡に指定されて以来、多くの市民が本事業に期待を寄せています。御存じのとおり、樺崎寺跡は室町幕府を開いた足利尊氏を初めとした足利氏の菩提寺で、全国でも貴重な浄土庭園があり、運慶作と言われる大日如来がおさめられていた歴史的にも大変重要な史跡です。
今回は、当事業について、その意義と可能性を改めて整理し、確認していきたいと考えています。まず、本事業の現在の進捗状況とこれまで投じてきた事業費はどれぐらいか、お聞かせください。
また、史跡樺崎寺跡は新たな観光拠点のみならず、歴史研究の拠点や文化振興の拠点にもなり得る潜在的な価値があると考えています。今後どのような史跡整備を目指しているのか、お聞かせください。

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◎教育次長(岩原幸市) ただいまの御質問にお答えします。
初めに、保存整備の進捗状況と、これまでの事業費についてですが、樺崎寺跡は鑁阿寺と並び、中世を代表する豪族武士団足利氏ゆかりの寺院であり、鎌倉時代初頭の浄土庭園を持つ寺院として大変重要な遺跡であることから、平成13年1月に国の史跡に指定されました。
保存整備事業は、平成13年度から史跡地の公有化や発掘調査が継続的に進められ、平成19年度に第1期工事として八幡山山麓部分の整備が完了、その後は第2期工事として浄土庭園を中心とした復元整備が現在も進められております。
事業の進捗状況ですが、既に史跡地内に残る民有地の公有化については完了、発掘調査も平成28年度の調査をもって終了いたします。そして、園池護岸の整備工事については、約7割の復元を終え、平成29年度末には完了する見込みとなっております。
これまでの総事業費は、公有化、発掘調査、整備工事など合わせて約5億4,000万円となっております。
続いて、保存整備の方向性ですが、まずは樺崎寺跡の歴史的価値をきちんと理解してもらい、しかも市民が郷土の誇りと思える場として整備してまいりたいと考えております。さらに、足利インターに近い地の利を生かし、北郷地区はもちろん、足利市の観光拠点の一つとなるよう計画的な事業を進めてまいりたいと考えております。

P.86
◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
第2期保存整備事業ではどのようなことをしていくのか、詳しくお聞かせください。

P.86
◎教育次長(岩原幸市) 先ほども答弁いたしましたとおり、現在は園池護岸の整備を実施しておりまして、平成29年度をもって一応終了の予定となっております。
その後につきましては、池の北部分、昔、下御堂等のあった伽藍の部分ですけれども、そちらの整備、それから道を挟んで東側の部分、こういったことで順次整備を進めてまいりたいというふうに考えております。

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◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
ただいまの御答弁のとおり、園池は平成29年工事が完了し、園池の北側、また東側を整備するとのことですが、とかく市民から見ると、どの程度事業が進んでいて、最終的にどのような形に整備されるのか、余り認知されていないように感じます。
一方、樺崎寺はいつできるのかといった心配と期待の声も多く聞かれます。本事業はいつごろ完了を見込んでいるのか、お聞かせください。

P.87
◎教育次長(岩原幸市) 事業については、現在の進捗が大体4割から5割程度ということでありまして、今後の補助の採択状況等にもよりますが、まだある程度の時間はかかるというふうに思っております。

P.87
◆1番議員(末吉利啓) 国の事業採択にも関連することですので、恐らく明言はできないのかと思いますが、ある程度目標を立てて、市民に完成予定時期に関する情報を公開することもぜひとも御検討いただければと思います。
再質問いたします。平成19年に策定された足利市都市計画マスタープランの地域別構想に樺崎寺跡を生かした新たな観光拠点づくりが位置づけられています。新たな都市計画マスタープランにおいては、これまでに行われてきた発掘調査や研究の結果を踏まえ、鑁阿寺や足利学校に並ぶ重要な観光拠点として、しっかり位置づけるべきだと考えます。
さて、これまでに行われてきた発掘調査で発見されたものにはどのようなものがあるのか、代表的なものをお聞かせください。

P.87
◎教育次長(岩原幸市) 樺崎寺跡につきましては、昭和59年以来30年近くにわたって発掘調査をしてまいりました。この中には非常に貴重な出土品等ありまして、具体的に申し上げますと、国内では3例しか見つかっていない瓦でありますとか、それから南北朝時代の僧侶たちが書いたこけら経、あるいは鎌倉時代に中国より輸入した青磁など、たくさんの出土品がございます。これらの出土品につきましては、外部の方からの評価も非常に高く、今後、国の重要文化財の指定についてできないかということで、内部で研究を進めているところでございます。

P.87
◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
では、先ほどの御答弁にもありましたように、国指定重要文化財になれる可能性がある貴重な出土遺物は、現在どのように保存、活用されているのでしょうか。

P.87
◎教育次長(岩原幸市) 現在は東砂原後町にあります郷土資料展示室の倉庫で保存、保管をしております。その一部につきましては、その場で展示、一般の方に公開をしているところでございます。

P.87
◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
郷土資料展示室は、展示スペースも狭く、年間の入場者は平成27年のデータで572名です。そのうち何名が、先ほどの瓦や、こけら経を見て樺崎寺跡の価値を理解できたのでしょうか。
本事業は建物を復元するものではありません。あくまで史跡として、基壇という建物の土台や池を復元するものです。そのため、京都の金閣や日光の東照宮のように、誰もが見ただけですごいと思えるものではありません。足利学校同様、歴史的な価値や意義を理解することが、来場者の満足度に直結する大変重要なポイントになります。貴重な出土遺物を展示したり、史跡の解説ができるガイダンス施設設置に関しても検討すべきだと考えますが、御所見をお聞かせください。

P.88
◎教育次長(岩原幸市) 樺崎寺跡ですけれども、日本の歴史の中で、天下人の中で地名を名乗った天下人は足利尊氏しかございません。なぜ尊氏が足利を名乗っているのか、そういった由来、これをひもとく鍵が、実はこの樺崎寺跡にございます。そういったことで、樺崎寺跡の意義、歴史、そしてロマン、こういったものを伝えていく何か仕掛けは必要であるというふうに考えております。

P.88
◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
樺崎寺跡にこれまで費やされてきた費用や歴史的価値、また観光や文化発信の拠点としてのポテンシャルを考えると、ガイダンス施設を検討する価値は高いと考えます。しかし、平成28年5月に発表された公共施設等総合管理計画に指摘されたとおり、無尽蔵に新たな公共施設を建設できる時代ではありません。
そこで、ガイダンス施設を最大限に活用し、公共施設を最適化するためにも、太田市の史跡金山城跡ガイダンス施設のようにコミュニティセンターや研修室を備えたり、民間活力を導入した複合施設としても検討するべきだと考えますが、御所見をお伺いいたします。

P.88
◎教育次長(岩原幸市) 先ほど申しましたとおり、まずは樺崎寺跡の意義、歴史、こういったものを知ってもらうことが第一義的だというふうに考えております。そういうことによりまして史跡の価値も高まり、あるいは郷土愛、こういったものも育まれてくるのだと思います。そういったことで、今後、どういった形でそれを知っていただく、理解していただく、そういう工夫、これについてしっかりと議論を進めてまいりたいというふうに思っております。

P.88
◆1番議員(末吉利啓) 人口減少社会において選択と集中は大変重要な考え方であります。どうか足利の強みである歴史と文化をしっかりと磨き、有効活用できる政策決定をお願いして、次の質問に移りたいと思います。
工業団地整備と雇用拡大について、これまでの工業団地造成事業とあがた駅南産業団地について質問いたします。
言うまでもなく、地方公共団体の人口減少対策のうち最も重要な政策は雇用の拡大であります。その有効策として、全国各地で産業団地造成事業が行われています。本市においても、これまで12の産業団地が造成され、現在、あがた駅南産業団地が平成31年分譲開始を目標に動き出したところであります。
そこで、まず本市の産業団地造成事業の現状と今後の展開についてお伺いいたします。平成19年度に分譲が完了した西久保田工業団地及び足利インター・ビジネスパークの現在の雇用状況についてお聞かせください。
また、産業団地整備の際に今後の課題として捉えた点は何か、お聞かせください。
最後に、あがた駅南産業団地の開発に当たっては、これまでの課題を解決しつつ、さらなる雇用の拡大や地域産業への経済波及効果の拡大を目指す必要があります。そこで、両産業団地整備事業の課題から得た新たな改善策や方策があれば、お聞かせください。

P.88
◎産業観光部長(大滝康裕) ただいまの御質問にお答えをいたします。
西久保田工業団地及び足利インター・ビジネスパークの現在の雇用状況につきましては、両団地の分譲当初から毎年実施をしております従業員調査によりますと、現在、西久保田工業団地においては約770名、足利インター・ビジネスパークにおいては約450名となっており、雇用の増大が着実に図られております。
西久保田、足利インター・ビジネスパーク、両工業団地につきましては、企業誘致が順調に進み、分譲を開始してから約3年で完売いたしました。
課題として、足利インター・ビジネスパークにおいて、分譲後も一部の区画で未利用の状態が続いた点が挙げられます。産業団地は企業による設備投資が行われるとともに、雇用が生み出されることで目的が達成されることから、未利用の状態が続くことは好ましい状況ではないと認識しております。
このような課題を踏まえ、改善策や新たな方策といたしまして、あがた駅南産業団地においては、事業主体である栃木県企業局と連携を密にして、分譲要綱等に操業の開始期限の明示をするなど、しっかりとした対応をしてまいります。また、産業団地の効果を最大限生かすために、雇用の創出や市内企業への波及効果等を考慮しながら、栃木県と一体となり企業誘致活動を進めてまいりたいと考えております。

P.89
◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
両産業団地のうち、もともと市内に拠点を構えていた企業の移転あるいは製造拠点の増設は何社あるのか。また、その割合はどれくらいか、お聞かせください。

P.89
◎産業観光部長(大滝康裕) 両団地、2つの団地を合わせまして立地企業が全体で21社ございます。そのうち市内企業が10社となっているところでございます。

P.89
◆1番議員(末吉利啓) 約半分が市内企業だということですが、この10社のうち、この開発事業に伴い新たに生まれた雇用はどれくらいあるのか、お聞かせください。

P.89
◎産業観光部長(大滝康裕) これらの市内企業の新規の増設、移転に伴う新たな雇用ということでございますけれども、両団地を合わせて76名増加をしたところでございます。

P.89
◆1番議員(末吉利啓) 今の数字から見ますと、市内企業の移転でも一定の雇用拡大効果があることがわかりました。
再質問いたします。こういった産業団地造成の話になると、企業誘致を市内、市外、どちらを優先して進めていくのかという議論がなされることが多々あります。本市の方針としてはどのように考えているのか、お聞かせください。

P.89
◎産業観光部長(大滝康裕) 先ほど来からお話に出ています市内企業の誘致、移転でございますけれども、これも企業の市外への流出防止、こういうことを考えますと極めて重要でございます。また、市外からの誘致につきましても、市内企業への波及効果、雇用の観点から、これもまた大変重要ということで考えておりますので、両方とも本市にとって重要なことであると認識をしております。

P.89
◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
いずれも重要だという方針ですが、一般的には多額の予算をかけて工業団地を造成したのだから、市外から企業を誘致し、新たな雇用と経済効果を優先すべきだとの意見がよく聞かれます。では、市内企業の移転、あるいは市内企業の工場増設の重要性について、その意義を詳しくお聞かせください。

P.89
◎産業観光部長(大滝康裕) 市内企業の移転でございますけれども、これは市内企業がそのままの大きさで移転するということはないことでございまして、普通増設をする、工場用地を広くしますよ、それから仕事を拡大しますよと、こういうことでの移転になるかと思います。そういうことから、これは規模の拡大によります雇用の増大、それから先ほども申し上げましたけれども、市内に土地がないということでありますと、市外へ出ていってしまうと。そうすると、その経済活動、それから雇用も失われてしまうと、こういうことになりますので、市内企業の移転につきましても非常に重要なことであり、かつまた必要であると考えているところでございます。

P.90
◆1番議員(末吉利啓) どうしても一般的に目新しい市外企業を誘致することに比べ、市内企業の流出を防ぐということは、派手さに欠けるのか、市民に認知されにくい部分もあります。
私も、市内、市外、両面にらみの分譲は重要だと考えています。その意義を市民に周知することに対しても、ぜひ御尽力いただければと思います。
今後の課題について再質問いたします。足利インター・ビジネスパーク北側区画の工場稼働がおくれていることは、過去にも議会で議論されたところではありますが、現在建物の建設工事が行われ、市民の期待を集めています。操業に当たって、今後どれくらいの雇用が生まれると予想していらっしゃるのか、お聞かせください。

P.90
◎産業観光部長(大滝康裕) 議員御指摘のように、足利インター・ビジネスパーク北側区画において、現在、建物が建設をされている最中でございます。ただ、この建物につきましては、賃貸用の物流倉庫の建築ということは伺っておりますが、完成後に実際に操業する予定の企業、これらについての情報、これは現在のところ不明でありますので、どれだけの雇用が生まれてくるのかということにつきましては、現時点では判断ができないものということで御理解いただきたいと思います。

P.90
◆1番議員(末吉利啓) 今回操業が予定されている区画は、分譲面積全体の約40%です。既に操業している約60%の面積で450名の雇用を生み出しています。面積だけで単純計算はできませんが、100名規模か、あるいはそれ以上の雇用が生まれる可能性は十分にあります。雇用拡大に伴い、うれしい悲鳴ではありますが、人材確保も大きな課題となります。
両産業団地の分譲が完了した平成19年ごろの人材確保はスムーズに行えたのか、お聞かせください。

P.90
◎産業観光部長(大滝康裕) 両団地の人材確保ということでございますけれども、これはハローワークとこれらの関係機関。関係機関の中には県の労政事務所、それから高校、大学等の教育機関、雇用協会等、これらの連携によりまして誘致企業における人材確保は比較的順調に進んだものと、そんなふうに受けとめているところでございます。

P.90
◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
順調に進んだとの回答でしたが、分譲が完了した時期の完全失業率は平成19年1月時点で4.0%でした。現在の失業率は、7月の統計で3.0%です。1%の差は大変大きなもので、国内で人手不足が深刻な問題となっています。新産業団地の企業が操業する際、スムーズに人材確保ができる体制を市としても整える必要があると考えますが、支援策などは考えているのか、お聞かせください。

P.90
◎産業観光部長(大滝康裕) 人材の確保に当たりましては、先ほども申し上げましたハローワーク、それから高校、大学、こういうところとの橋渡し、これは私どもが積極的に行っていくという中で、誘致企業、こちらのほうとも積極的にかかわりを持ちまして、求職者と企業とのマッチング、これをサポートしていきたいと、そんなふうに考えております。
以上でございます。

P.90
◆1番議員(末吉利啓) ぜひしっかりと行っていただければと思います。
再質問いたします。企業の移転や工場増設は、市外からの転入者確保の重要なチャンスです。そのタイミングで見込み転入者に対して本市が万全の体制でアプローチをすることができれば、足利に住んでいただくことができるはずです。住宅情報の提供や住宅取得支援、転入に伴う窓口手続の簡略化など、企業移転や工場増設に伴う従業員の方々への転入支援を行うべきだと考えますが、御所見をお聞きします。

P.91
◎産業観光部長(大滝康裕) 工場の移転、企業誘致に伴います従業員の方へのサポートですけれども、これは企業にとっても進出を判断する上で非常に重要な要素となっているところでございます。そのために本市におきましても、もちろん民間の住宅業者、こういう方たちのお力もおかりしまして、住宅のお世話でありましたり、それから市内への転入を促すための転入後の生活面での、例えば保育所であったり、学校であったり、こういうところへどうつないでいくか。そういう間に私たちの課ももちろん入り、また足利市の関係課もそういう中にかかわることによってスムーズな手続が図れますよと、こういうことも誘致企業に対します一つの売りとしてやっていきたいと、そんなふうに考えているところでございます。

P.91
◆1番議員(末吉利啓) 本市は人が住める可住面積の少ないまちです。佐野市は約137キロ平方メートル、太田市は約167キロ平方メートル、それに比べ本市は98キロ平方メートルです。つまり大規模な工業団地造成が簡単にはできない、地理的に不利な状況に置かれています。そういったことから考えましても、一つ一つの工業団地造成事業が他市に比べ重要度が高く、失敗が許されないわけであります。限られた土地と予算で最大限の雇用拡大、経済効果を生み出すことが求められます。年間1,000人の人口が減るまちで、一度に400人から700人の雇用を生み出せる事業はほかにはありません。御承知のこととは思いますが、ぜひ足利の命運を握る一大事業を成功させられるよう、今後とも御尽力をお願いいたします。
次の質問に移ります。空き家対策と定住・移住促進について、マイホーム借上げ制度と空き家バンクについてお伺いいたします。
人口に占める65歳以上の比率である高齢化率が30%と、全国平均の26.7%を大きく上回る本市において、空き家の増加は大きな課題です。空き家対策や定住人口増加にも効果が期待され、平成27年2月に本市で導入されたマイホーム借上げ制度について、現在の利用状況をお聞かせください。
また、さらなる空き家対策と定住、移住促進を図る上で、空き家バンクは重要な手法と考えますが、導入に向けた検討状況をお聞かせください。

P.91
◎都市建設部長(金子裕之) ただいまの御質問にお答えします。
初めに、マイホーム借上げ制度の利用状況についてです。同制度は、一般社団法人移住・住みかえ支援機構が運営するもので、平成27年2月に認定窓口を開設し、空き家の有効活用と住みかえを支援することにより移住人口の増加による地域の活性化を図ることなどを目的としております。
利用状況につきましては、現時点で市内に6物件の登録件数がございますが、これまで契約成立までには至っていない状況でございます。
次に、空き家バンク制度の導入についてです。県内各市町においては、空き家対策の一環として同制度を導入している自治体は増加傾向にあります。しかし、一部の自治体を除いて登録物件の確保や所有者との調整などが課題となり、制度が有効に活用できていない事例もあるようです。
このような状況の中、本市といたしましては、先進地の事例を参考にするとともに、空き家に関する調査などを行い、利活用が可能な空き家の件数など現状を把握した上で、どのような制度が有効であるか、広く調査研究を進めてまいりたいと考えております。

P.92
◆1番議員(末吉利啓) マイホーム借上げ制度について再質問いたします。
総務省の調査では、二次的住宅を除いた実質の空き家が、市内には約5,500戸あります。その数から見ると、6件の登録では、残念ながら成果が出ているとは言えません。なぜ登録が伸び悩み、契約に至っていないのか、お聞かせください。

P.92
◎都市建設部長(金子裕之) お答えします。
マイホーム借上げ制度につきましては、家を貸す側につきましては、条件に応じて規定の賃料収入が確保されるというようなメリットもある一方で、家賃につきましては、市場の価格よりも1割から2割低く抑えられるというようなこともあるようでございます。
また、入る側、入居者側のほうでございますけれども、これは3年の定期契約ということでございまして、本人が延長を希望しても、家主のほうがそこで終わりということになりますと延長ができないというようなことも一つの要因かというふうに考えられます。
以上でございます。

P.92
◆1番議員(末吉利啓) この制度は、先ほど御指摘がありました以外にも、50歳以上でないと貸し主になれない年齢制限や、貸し出し物件の質を確保するために建物調査や耐震補強工事など多額の初期投資が必要になる場合がございます。こういった理由から制度が浸透しないのかと考えられます。
再質問いたします。どんな制度でも、伝わらなければ効果を発揮することができません。空き家の所有者や関係者に制度がしっかりと伝わっているのか、どのようにこれまで周知してきたのか、お聞かせください。

P.92
◎都市建設部長(金子裕之) これまでは市のホームページに制度の内容等を掲載してございます。また、広報あしかがみ等につきましても掲載して周知をしております。今後につきましては、市民ホールの広報用テレビモニターですとか、アピタの掲示板等も活用したいというふうに考えております。
以上でございます。

P.92
◆1番議員(末吉利啓) もちろん広く周知をすることも大切ですが、この制度を必要とする方の情報を集め、そこに集中してアプローチすることも必要だと考えます。この制度の特性を考えれば、50歳以上で空き家の補修にある程度投資ができて、利活用に前向きな方という市民像が浮かび上がります。そういった見込み層の情報を集め、アプローチを実施しても登録が伸びないようであれば、別の方法を考えることも必要だと考えます。
再質問いたします。空き家バンクについて。空き家バンクはマイホーム借上げ制度に比べ、登録の規制も少なく、賃貸だけではなく、売買の情報も発信できます。先進都市である長野県佐久市では、2008年から2014年の間で250件の成立をなし遂げました。しかし、空き家バンクは業務量が多いため、導入のハードルが高いことも事実です。そのためには、まず体制を固めることが重要です。成功した自治体を見ていくと、市民との協力体制の確保が成功の鍵を握っていることがわかります。
そこで、本市においては、10月に導入される地域サポート職員と情報収集などの連携を進め、民間の不動産業者と情報交換を積極的に行い、空き家問題解決に向けたオール足利の体制づくりを進めるべきと考えますが、御所見をお聞かせください。

P.92
◎都市建設部長(金子裕之) ただいま議員御指摘のとおり、民間のノウハウを利用するということは、民間活力の有効活用という意味では非常に重要であるというふうに考えております。今後において、どのような方策があるか、検討してまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。

P.93
◆1番議員(末吉利啓) ぜひ民間、それから先ほど御指摘させていただきました地域サポート職員と連携を密にしながら解決に向けて進めていただければと思います。
空き家問題は、所有者、地域、行政などさまざまな人々が連携しなければ解決できない大きな課題です。課題先進地である足利市が率先してこの問題を解決するために、まずは体制づくりを早急に行い、実態調査をしつつ、有効と考えられる空き家バンク等の調査研究を積極的に行っていただければと考えます。
次の質問に移ります。新築住宅取得支援、住宅リフォーム支援制度についてです。当制度は、地域経済の活性化を目的として実施されましたが、定住・移住促進にも大きな効果が期待されます。
平成27年3月市議会定例会において、住宅リフォーム助成制度の復活拡充と店舗版リフォーム助成制度の創設を市長に求める請願が全会一致で可決されました。その後の復活に向けた検討は行っているのか、お聞かせください。
また、新築住宅取得支援制度の復活についても検討するべきと考えますが、いかがでしょうか。
また、移住者や子育て世代への補助率や上限額を上げるなどの方法により、さらなる効果が期待されると考えますが、御所見をお伺いいたします。

P.93
◎都市建設部長(金子裕之) ただいまの御質問にお答えします。
住宅リフォーム支援制度及び新築住宅取得支援制度の復活についてです。地域経済の活性化に資することを目的とした施策として、平成22年度から新築住宅取得支援制度、また翌23年度からは住宅リフォーム支援制度を創設、開始いたしました。両制度とも当初より実施期間を限定し、始めた制度であります。
しかしながら、特に住宅リフォーム支援制度は、東日本大震災におきまして住宅などに被害を受けた方々にも多く利用されたことなどから、被災者支援というような意味も含め、実施期間を1年延長しましたが、平成25年度をもって終了としたものでございます。
厳しい財政運営が続く中、両制度や定住、移住人口の増加を目的とした新たな事業の創設について、さまざまな角度から検討を行ってまいりましたが、事業の選択と集中の観点から両制度の実施は困難と判断させていただいたものでございます。
いずれにいたしましても、本市といたしましては、まちの魅力や暮らしやすさを効果的にPRしていくとともに、定住・移住や人口の増加に向けた優良な住宅地の供給促進や良質な空き家の活用など、実効性のある施策につきまして検討してまいります。

P.93
◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
この制度が導入されていた平成25年度までの間にどのような効果と市民への恩恵があったのか、制度の意義について改めてお聞かせください。

P.93
◎都市建設部長(金子裕之) 住宅リフォーム支援制度は、平成23年から3年間で約2,800件、新築住宅取得支援制度は平成22年度から4年間で約1,700件の利用がございました。地域経済活性化が当初の制度目的であったことを踏まえますと、市民の満足度は高かったものと考えております。
以上でございます。

P.93
◆1番議員(末吉利啓) 一定の経済効果を認め、市議会としても全会一致でまとまった請願である以上、今後も検討の余地があると考えます。また、当時の主目的が経済活性であったため、移住・定住促進の視点からの効果測定は行われていないようです。
他市を見てみますと、条件はありますが、佐野市では上限40万円、桐生市では上限100万円の新築住宅取得支援制度があります。補助金で人口を奪い合うような自治体間の我慢比べは健全ではないかもしれません。しかし、マイホーム借上げ制度同様、制度を必要とする方々に情報を伝え、有効に活用してもらうことができれば、合計特殊出生率の低い東京などへの人口流出を防ぎ、人口減少に歯どめをかけることもできるはずです。まさに国が目指す地方創生につながります。
再質問いたします。定住・移住促進の視点から、この制度導入を検討する場合、建築住宅課だけでは対応が難しいと考えます。庁内で課をまたいだ連携が必要になります。特に定住・移住促進を担当する企画政策課とは綿密な連携が必要と考えますが、御所見をお伺いいたします。

P.94
◎都市建設部長(金子裕之) お答えします。
定住・移住は、議員御指摘のとおり非常に重要な問題であると認識しております。制度の創設にかかわらず、定住・移住促進をしていく上では庁内横断的な連携は不可欠であるというふうに考えておりますので、今後とも綿密な連携を図ってまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。

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◆1番議員(末吉利啓) ぜひ今以上に連携を深めていただけたらと思います。
再質問いたします。足利には歴史ある古民家が多く残っています。織物で栄えた旦那衆の名残で、今では到底買いそろえることができない石材や庭木などがある立派な庭園を備えた大きな屋敷も各地に残っています。全国的にこういった古民家に対するニーズは高まり、リノベーションをした飲食店や公共施設などもふえています。そういった意味で、本市は古民家の宝庫です。このような市内に多く残る価値ある古民家の利活用に当制度を生かせるのではないでしょうか。
例えば築50年以上の古民家のリフォームの場合、補助の上限額や補助率を上げたりなどと柔軟な対応で本市に合った、より効果の高い制度設計ができるはずです。御所見をお伺いいたします。

P.94
◎都市建設部長(金子裕之) 両制度の復活につきましては、先ほど答弁しましたとおり困難という判断をさせていただきましたが、今後空き家対策などを含めまして、どのような方策が有効であるか、検討してまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。

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◆1番議員(末吉利啓) 足利市が抱えている人口問題を空き家バンクと新築住宅取得支援、住宅リフォーム支援制度は複合的に解決できる可能性を秘めています。
空き家の徹底した情報提供やリフォーム、購入を手助けすることで、足利に住みたい人の背中を押し、転出超過による人口の社会減少を減らすことができます。3世代、あるいは2世代同居、近くに住む近居を手助けすることで、合計特殊出生率の低下による人口の自然減少を減らすことができます。空き家というまちの資源を必要とする人たちに的確に届け、利活用を手助けすることで空き家を減らすことができます。ぜひ庁内の垣根を越えて、積極的に検討していただければと思います。
ただいまの都市建設部長の答弁をもちまして、私の質問を終了とさせていただきます。

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