足利をげんきにするプロレスラー

令和2年第1回定例会(3月)

令和2年3月11日

1.防災行政について(河川に関するハード対策、ソフト対策)
2. 文化財の保護と活用について(史跡足利学校等の防災・防火対策、足利の文化財一斉公開)

◆5番議員(末吉利啓) 発言の機会をいただきましたので、通告に従い順次質問をしてまいります。
  防災行政のうち、河川に関するハード対策についてお伺いいたします。令和元年台風第19号は、比較的災害が少ないと言われていた本市にも甚大な被害をもたらし、防災体制の在り方について多くの課題を突きつけました。
  令和元年第5回市議会定例会の一般質問では、私も含め多くの議員が本件について取上げ、問題意識を共有したところです。その中でも、堤防のかさ上げ、河川のしゅんせつ、水門の整備など、ハード対策は防災の要となる重要な政策であることは、御承知のとおりであります。
  そこで、市内を流れる渡良瀬川などの河川に関するハード対策について、発災から令和元年第5回市議会定例会での議論を経て、現在の進捗と今後の方向性についてお伺いいたします。

◎市長(和泉聡) 5番、末吉利啓議員の御質問にお答えします。
  令和元年台風第19号では、本市における降り始めからの総雨量が観測史上最大の約260ミリを記録し、堤防の決壊や越水など、市内各所で大規模な浸水被害が発生しました。改めて、防災対策としての河川整備の重要性について、より一層認識を強くしました。
  本市が管理する普通河川については65カ所、約1億6,000万円の被害が発生しました。また、国や県が管理する一級河川についても30カ所、約6億円の被害が発生するなど、これまでにない甚大な被害となりました。被災後、直ちに職員による応急手当てに着手しましたが、災害の規模が想像以上に大きく、本市の力だけでは対応することができないものでした。
  そこで、私自ら国土交通省や財務省に出向き、被災状況を説明するとともに、特段の支援をお願いしてきました。その後、国の補助金を活用するとともに、河川管理者である国や県と適切に連携を図りながら、被災した河川の復旧工事を実施してきました。現在では、おおむね見通しも立ってきたところであり、併せて市民生活や企業活動の復興に向けた取組も積極的に進めています。
  一方、災害から約5か月が経過したところでありますが、災害直後から被災した地域に繰り返し足を運び、その惨状を目にしてきた際の心の痛みは、今も決して忘れることはできません。
  このことから、今後一級河川の管理者である国や県と連携を強化し、また地域の皆様と情報交換をしながら、令和2年の出水期までにできることは着実に実施していきます。一方で、時間を要する一級河川の整備などについては、引き続き、国や県と連携協議を積極的に続けていくという2段構えで対応してまいります。
  いずれにいたしましても、河川の防災対策については早急に取り組むべき重要な課題でありますので、引き続き一級河川の管理者である国や県と適切に連携を図りながら、着実かつ積極的に推進してまいります。

◆5番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
  今回の台風第19号により浮き彫りになったハード対策の課題に、水門があります。水門には、本流から支流への逆流を防ぐなど、重要な役割があります。渡良瀬川は、源流域から市街地までの距離が短く急峻であることから、短時間で水位が上昇する特徴があります。そのため、本市の水門の役割は、非常に重要であることは言うまでもありません。しかし、今回逆流を防ぐために閉鎖した水門の操作情報が地元住民に伝わらなかったことから、避難の遅れや被害の増加につながったとの指摘がありました。
  今回の予算案に、都市下水路防災設備設置工事費として200万円が計上され、対象として朝倉樋管が選定されています。今回の台風第19号により、朝倉樋管では水門を閉鎖し、水路からあふれた水が周囲の住宅を襲い、隣の福富町まで広範囲に被害をもたらしました。
  今回整備するのは、水門樋管の操作情報を知らせる設備とのことですが、改めて設備の詳細についてお聞かせください。

◎都市建設部長(花澤繁) 朝倉樋管、こちらにつきましては本市が設置をし、管理をしているものでありますが、この水門につきまして、閉鎖操作をする際に、地域の皆様の目や耳に直接訴えかけることができるような、的確な防災施設を設置してまいりたいと考えております。
  防災施設の概要についてでありますが、これから、同様の施設を設置しております先進的な自治体、さらには専門メーカーから、どのようなものがいいのかといった情報を得るとともに、一級河川渡良瀬川のそばに設置してございますので、そちらの管理者である渡良瀬川河川事務所とも十分に協議をして、地域の特性などに応じた、適した防災施設を選定し、設置してまいりたいと考えております。

◆5番議員(末吉利啓) 恐らく一般的な回転灯や吹鳴機が整備されるものと思われますが、地域に応じたものを設置していただけるよう、よろしくお願い申し上げます。
  また、水門の開閉状況をホームページやSNSなどを使いまして、ネット上で公開している自治体もございますので、こういったことも併せて御検討いただきたいと思います。
  再質問いたします。同様の被害が発生した水門、樋管には、旗川に流れ込む出流川水門、尾名川水門や渡良瀬川に直接流れ込む梁田樋管などがあります。
  そこで、これら朝倉樋管以外の水門、樋管への操作情報発信設備の整備についてどのように行っていくのか、お伺いいたします。

◎都市建設部長(花澤繁) 現在、国、県、市の関係者で構成をしております浸水対策検討委員会といったものを組織いたしまして、令和元年台風第19号で市内各所に大規模な浸水被害が発生しましたので、それらをいかに軽減するかといった方策について、現在検討を進めているところであります。
  先ほど御質問いただきました三つの水門それぞれにつきまして、そちらは渡良瀬川河川事務所が設置をいたしまして、管理をしているものであります。そういったことから、浸水対策検討会議の中で、渡良瀬川河川事務所と十分に協議をするとともに、今後より適切な方策を講じていただけるように、積極的に要望してまいりたいと考えております。

◆5番議員(末吉利啓) こういった設備であれば、比較的事業費も小規模かつ短い工期でできますので、今後とも積極的に検討、要望をお願いいたします。
  再質問いたします。今回の台風第19号では、中小河川の溢水、越水が続発しました。本市河南地区を流れます矢場川と姥川については、現在整備中でありますが、大雨の際には頻繁に溢水、越水を起こしております。これまで、山辺、矢場川、御厨、筑波、梁田、久野の6地区の自治会で組織された矢場川・姥川改修促進期成同盟会と県議会議員により、毎年早期完成を目指した要望活動を行ってまいりました。こちらも、一日も早い整備の完遂が求められますが、今後の整備工事の見通しについてお伺いいたします。

◎都市建設部長(花澤繁) 今御指摘ありました一級河川の矢場川と姥川についてであります。
  これまでも、大規模な浸水被害の原因となるようなことも生じておりますので、地元で組織をされております団体とも適切に連携をしながら、河川管理者であります栃木県に、積極的に整備をしていただけるように要望してまいりました。実際その結果、それぞれの河川につきましては、整備を進めていただいているような状況にあります。
  その中で、矢場川につきましては、全体延長約6.9キロメートルあります。現在は、南大町の本郷橋の区間まで、約6.2メートル区間が整備を完了しております。現在は、その上流になりますが、同じ南大町の飯堀橋下流の護岸工事を実施していただいているところであります。
  また、姥川につきましては、全体延長といたしましては5.5キロメートル、そのうち久保田町の久野橋の上流まで約2.2キロメートルの区間の整備が完了しております。さらに上流、塩島橋まで約3.3キロメートルの区間の整備を行っていただくということで聞いておりまして、現在そのための調査を実施しているところであります。
  また、令和2年度から国の社会資本整備総合交付金を導入して事業を実施していただくということで、国への要望も行っていると聞いております。そういったことから、引き続き矢場川、姥川それぞれの河川整備が早期に完了していただけるように、これまで同様栃木県に対しまして、積極的に要望活動を行ってまいりたいと考えております。

◆5番議員(末吉利啓) 今回の台風第19号で、早急な整備の必要性が再確認された本市河南地区防災の重要なハード対策であります。これからも、さらなる国、県との連携推進をお願いいたします。
  次に、ハード対策に比べ比較的低予算かつ短期間で効果が上げられるソフト対策についてお伺いいたします。
  まずは、令和元年第5回市議会定例会の一般質問でも取り上げられた、地区防災計画についてです。地区防災計画は、地域のコミュニティにおける自発的な防災活動に関する計画であり、災害に強いまちづくりにとって、重要な役割を果たすと考えられています。
  本市では、県が実施する地区防災計画策定促進事業において、令和2年度にモデル地区を選定し、同計画の策定促進を図るとのことでありましたが、事業の内容と今後の展望についてお伺いいたします。
  次に、避難所についてです。今回の台風で、避難所の指定の仕方、運営方法、開設基準、設備など、様々な課題が明らかになりました。特に、避難したくても歩いて行ける距離に避難所がない、避難所へのルートが冠水をしていて避難できない、避難所がいっぱいで避難できなかったといった声が多数聞かれ、避難所の数、そして位置についての課題は大きいものと考えております。令和元年第5回市議会定例会において、避難所の見直しを検討するとの答弁がありました。
  そこで、具体的な見直しの方法や、今後のスケジュールなどの考え方についてお伺いいたします。

◎市長(和泉聡) ただいまの御質問にお答えします。
  初めに、栃木県が実施する地区防災計画策定促進事業の内容と、今後の実施に向けた取組についてです。東日本大震災以降、その教訓を踏まえ、国は平成25年6月に災害対策基本法を改正し、地域コミュニティにおける共助による防災活動の推進の観点から、地区居住者による自発的な防災活動に関する地区防災計画制度を創設しました。
  栃木県では、これを踏まえ、令和元年度から内閣府が策定した地区防災計画ガイドラインに基づき、地区防災計画策定促進事業を開始しており、本市は令和2年度に当該事業の実施を予定しています。この地区防災計画策定促進事業は、災害時の迅速な避難行動の実現や、地域住民の防災意識の高揚、地域防災力の強化を図ることを目的とし、災害図上訓練、防災マップづくり、避難所運営ゲームなど、4回にわたる研修を通し計画を策定するものです。
  今回の台風第19号の経験により、本市としては地域コミュニティにおける共助による防災活動の重要性を再認識したところであり、今後、自主防災組織連絡協議会と連携して、一つでも多くの自主防災会に地区防災計画を策定していただけるよう支援してまいります。
  次に、避難所の具体的な見直し方法と今後のスケジュールについてです。現在、本市の指定避難所は、公立小学校の体育館をはじめとする37施設であり、また各自主防災会が自主的に指定している一時避難場所は、市内の222防災会全てに設置されております。このうち、本市の指定避難所については、避難者の収容スペースが十分でないことや、避難所に指定できる公共施設が不足しているなどの課題が挙げられます。その対策として、令和元年6月に駒場町の東松苑ゴルフクラブ、令和2年2月には学校法人足利大学との間で、災害時における緊急避難場所としての施設利用に関する協定を締結いたしました。本市にとって大変心強く、御協力いただく施設管理者に深く感謝する次第であります。
  避難所の確保につきましては、今後とも随時、民間施設との連携について協議をしてまいります。

◆5番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
  改めて、令和2年度本市で実施される地区防災計画策定促進事業の詳細な手順や内容についてお聞かせください。

◎総務部長(平澤敏明) 県が実施いたします地区防災計画策定促進事業であります。令和元年度から2か年で、県内の全市町において1か所ずつモデル地区を選定いたしまして、計画策定を支援していこうというものであります。
  具体的には、全4回のカリキュラムから構成されておりまして、第1回目は、防災意識の高揚を図るための基調講演、第2回目には、防災ゲームを通した当該地区の防災上の特殊性の分析や危険箇所の確認、第3回目には、地域の地図を用いて地域の課題の抽出、日頃の防災活動体制、災害発生時や災害復興時の活動、防災訓練、防災活動の啓発などを検討します。その上で、第4回目にこれまでの検討を踏まえた上で、活動目標の設定や今後の活動を議論し、地域に即した地区防災計画をつくり上げる、こういう流れになります。
  策定いたしました計画につきましては、地区住民へ周知するとともに、避難訓練などを通して、地域の防災力の向上につなげていくことになります。
  また、令和2年度以降につきましては、地域の方々が自主的に見直しを行い計画の更新をしていく、こういうことになります。

◆5番議員(末吉利啓) 何分県も市も初めての試みで、策定までには様々な困難が予想されます。
  そこで、再質問いたします。市内には、222の自主防災会があります。それぞれ防災に対する意識に濃淡があると考えられ、啓発や調整など、大変な苦労が予想されます。令和2年度、モデル事業として同計画を1か所策定できたとして、残り策定すべき自主防災会は221です。しかも、初年度モデル事業の際には、県からの応援として職員等、あるいは防災士の方々が派遣をされるわけでありますが、それ以降に関しましては、原則市の職員でやっていかなければいけないわけであります。
  そういった中で、この残り221か所の自主防災会での同計画の策定、何年かけて行っていく算段なのか、お伺いいたします。

◎総務部長(平澤敏明) 議員御指摘のとおり、222全ての自主防災会が短期間のうちに、この計画を策定することは困難であります。しかしながら、令和2年度まず1か所、1地区であっても計画を策定することに大変意義があるかと思っています。
  そこで、令和2年度のモデル事業につきましては、市の危機管理課職員も積極的に関わってまいります。計画的に、計画策定のための必要なノウハウを、モデル地区と一緒に学びたいと思っております。その上で、翌年度以降はモデル地区を他の地区へ拡大していくわけですが、その際には危機管理課職員は計画策定のお手伝いをするとともに、初年度に計画策定した地区の方々の力もお借りしながら、さらなる拡大を図っていきたいと思っております。
  これを積み重ねることによりまして、県の力に頼ることなく、市の力でできるだけ早期に全ての自主防災会が、地区防災計画の策定ができるように促してまいりたいと思います。

◆5番議員(末吉利啓) 先ほど市の職員がノウハウを学んでというお話がありましたが、危機管理課の職員の増強のお話、前回させていただきましたが、今のところ兼務辞令ということで、そういったお話もありますが、平時での職員の不足というものもあります。また、これに割ける人材の不足という部分もありますので、その点について再質問をいたします。
  一つでも多くの自主防災会に地区防災計画が策定される手段を検討するとのことですが、効率的に策定を推進するために、私から2点提言をさせていただきます。
  まず、地区連合会のような小学校区の地縁組織の活用を提言いたします。初期段階では、自治会単位でなく小学校区単位で、策定にたけたキーマンを育成し、推進役を増やします。そこから、各自治会、自主防災会に展開をしていくことで、効率的に策定が進むと考えられます。もちろん各地の防災リーダーや防災士の資格を持った方も、心強い推進役になり得るはずです。
  次に、初年度のモデル事業に、当該地域以外の方に参加していただくことを提言します。地域に関係なく、防災に関心のある方にオブザーバーで参加をしていただき、ノウハウを学んでいただきます。そして、その方たちに令和3年度以降、各地で策定に関わっていただきます。やはりやる気のある市民の力を借りることは、非常に有効だと考えます。
  以上2点について、御所見をお伺いいたします。

◎総務部長(平澤敏明) 2点御提案いただきました。
  まず、1点目の地区防災計画策定の推進役となるキーマンについてでありますが、議員も御提言されておりましたが、計画策定に当たりましては、地区の推進役の存在というのは非常に大きいものだと思います。そして、その推進役につきましては、やはり足利市におきましては約1,900人ほどいらっしゃいます防災リーダー、この方々の力をお借りしてはと考えております。
  今後、防災リーダーに地区防災計画策定の推進役となっていただくかどうかにつきましては、自主防災組織連絡協議会と相談しながら、検討してまいりたいと思います。
  また、2点目のモデル事業への他の地域の方の参加につきましては、県事業ということもありますので、県との協議が必要と思われます。その結果を踏まえて対応してまいりたいと思います。

◆5番議員(末吉利啓) 試行錯誤の連続だとは思いますが、一日も早い目的達成のため、様々な方法を御検討ください。
  次に、避難所について再質問いたします。随時、民間の施設や大学、高等学校等との連携について協議をしていくとの答弁がありましたが、令和2年2月、足利大学と災害時における緊急避難場所としての施設利用等の協力に関する協定が結ばれました。指定避難所に比べ、緊急避難場所は、そこで避難生活をする前提ではなく、あくまで命を守る一時的な避難所という位置づけから、民間施設にも協力を依頼しやすい側面があります。
  今回の協定締結について、改めて経緯と意義をお聞かせください。

◎総務部長(平澤敏明) 本市では、足利大学との間で、平成27年9月に包括連携協定を締結しております。その中に、相互の人材や施設を有効活用し、地域の課題に適切に対応するため連携していく、このことがうたわれております。
  今回は、防災の観点から市民の緊急避難場所や帰宅困難者の一時滞在場所として、足利大学の施設利用は非常に有効であると、この視点から協定の締結に至ったものであります。

◆5番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
  私の住む梁田地区には、半径1キロメートル以内に指定避難所がなく、一時避難場所も高く頑丈な建物ではないため、水害には適さない地域であります。適切な場所に立地する民間施設に対し、今回の足利大学のように協定を結び、緊急避難場所としての協力要請を積極的に検討すべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。

◎総務部長(平澤敏明) 公共施設には限りがございます。したがいまして、民間施設を緊急避難場所として活用することは、大変重要な視点であると思っております。
  そこで、引き続き緊急時の避難場所を提供していただける民間施設を探すことと並行いたしまして、現在実は222の自治会の自治会長に対して、台風第19号を振り返るアンケート調査を実施しております。このアンケート調査の中で、避難場所についての項目も設けました。この結果を踏まえまして、適切な施設がいろいろな地区から出てくれば、その施設に対して協力いただけるような働きかけを行ってまいりたいと思います。

◆5番議員(末吉利啓) 度々地元の話になりますが、梁田地区の中でも、福富町西部は北に渡良瀬川を背負い、先ほどの朝倉樋管にも近い場所であります。そして、指定避難所である梁川小学校までは3キロメートルほどあり、水害時には周辺が道路冠水をします。住民も危機感を持っておりますので、早急な働きかけをお願いいたします。
  次に、一時避難場所について再質問いたします。こちらは、万が一の場合に少しでも安全が確保できる公共の場所や、集合して安否を確認するために、一時的に集結する場所とされ、自主防災会が指定しています。しかし、自主防災会が組織された数十年前に指定されたものもあり、住民や指定されている施設側に、指定されている事実や、その際の受入れ体制など、どれほど引き継がれているか心配な部分があります。
  特に民間施設については、再度確認をする必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。

◎総務部長(平澤敏明) 議員おっしゃいますとおり年数を経過いたしますと、自主防災会の会長も代わられて、一時避難場所の位置づけでありますとか、受入れ側との意思疎通がなされなくなることも想定されます。
  そこで、これまでも一時避難場所の必要性につきましては、防災講話でありますとか、地区合同防災訓練などを通して啓発してきたところでありますが、今後はさらに自主防災会との連携を図りまして、機会あるごとに市民の皆様に防災意識の啓発を図っていきたいと思います。

◆5番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
  一時避難場所の一覧を見ますと、今回のように大規模な水害では避難できないような建物のない公園やグラウンド等が散見されました。適切な建物が立地する地域では、水害はここ、地震はここといった具合に一時避難場所の指定分けを検討し、その周知を徹底する必要があると考えますが、御所見をお伺いいたします。

◎総務部長(平澤敏明) 災害の種別ごとに一時避難場所を指定することは、防災、減災のためにも大変重要であります。
  今回、台風第19号を経験いたしまして、既に幾つかの自主防災会からは一時避難場所の在り方について相談をいただいております。今後とも、各自主防災会に対して、機会あるごとに一時避難場所の在り方の啓発を行うとともに、引き続き個別相談にも積極的に応じてまいりたいと思います。

◆5番議員(末吉利啓) 先ほど機会あるごとにという答弁がありましたが、ぜひ待ちの姿勢ではなく、積極的に確認、見直しを促す攻めの啓発を行っていただきたいと思います。
  今回は、令和元年台風第19号の経験から明確化した課題に対し、ハード対策とソフト対策に分けて議論をさせていただきました。
  ハード対策については、膨大な予算を必要とするものも多いため、国や県への要望が中心であります。今回の水門の操作情報発信設備のように、市でできることをまず予算化し、積極的に取り組んでいただけたことは、本市の姿勢を市民に示す上で、大変重要であったと考えます。
  ソフト対策については、まず職員や財源には限りがあるという前提を市民の皆様に理解していただけなければなりません。そして、これからは自助、共助の力を育て、それを行政が全力で支えるという方針に方向転換を図ることが重要と考えます。そのためにも、私自身、微力ながら各所において説明や議論等を繰り返していきたいと思います。
  次の質問に移ります。文化財の保護と活用についてのうち、史跡足利学校等の防災・防火対策についてお伺いいたします。2019年は、世界遺産であるパリのノートルダム大聖堂や、沖縄の首里城跡に再建された正殿等が火災に見舞われるなど、貴重な文化財の被害が目立つ年でありました。また、近年大型化する台風や大規模な地震などで被害を受ける文化財も後を絶たず、石垣ごと崩壊した熊本城の姿は、御記憶にも新しいと思います。
  そこで、質問いたします。本市のシンボルであり、世界的にも貴重な国宝書跡を有する史跡足利学校では、どのような防災・防火対策を取っているのでしょうか。
  また、足利市立美術館の収蔵庫は地下に設けられております。令和元年台風第19号の際には、中橋からの越水による浸水被害が危惧されました。同館では、本市の貴重な文化財や美術作品等を保管していますが、水害を初めとする災害への防災体制、防火体制の現状についてお伺いいたします。
  最後に、本市の文化財や歴史資料、埋蔵品、民具等が保管されている足利市郷土資料展示室、月谷民俗資料室、足利市ふるさと学習・資料館について、これらの施設の防災体制、防火体制の現状についてもお伺いいたします。

◎教育次長(邉見隆) ただいまの御質問にお答えします。
  まず、史跡足利学校では、放水銃、消火栓、復原建物のドレンチャー、自動火災報知機等を設置し、点検を行い防災・防火に努めています。
  また、夜間等は赤外線センサーで侵入を防ぐとともに、万が一近隣火災が発生した場合は、電話回線でドレンチャーを稼働させることもできます。国宝書跡は、鉄筋コンクリート造り、高床式の収蔵庫に保管し、火災や地震、水害に対処しています。これら防災・防火設備を有効に活用させるよう、文化財防火デーに合わせて毎年消防訓練を実施しています。
  次に、市立美術館では、水害時における地下収蔵庫保管の美術作品の搬出や、火災時の対応については、災害対応マニュアルに基づき実施することになっております。令和元年台風19号によって得た教訓も、新たにこのマニュアルに加え、職員間の共有化を図っているところです。今後も、定期的な館内ミーティングを実施し、マニュアルの見直しを行っていく予定です。
  次に、郷土資料展示室、民俗資料室及びふるさと学習・資料館では、火災から貴重な文化財を守るため、3施設とも自動火災報知設備を設置し、毎年点検を行っております。このように、いずれの施設においても引き続き設備の維持点検と職員の危機管理意識を高めることで、防災・防火体制を充実させてまいります。

◆5番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
  史跡足利学校の方丈などの建物は、復原から30年が経過しています。また、国から重要文化財指定を受ける可能性がある日本最古の孔子廟、大成殿の保存修理工事も間もなく完了します。
  こうした状況を鑑み、さらなる防災・防火体制の強化が求められると考えますが、現状の課題についてどのように捉えているか、お伺いいたします。

◎教育次長(邉見隆) 足利学校の防火設備の多くは、平成2年に完成した復原整備の際に設置したものがほとんどでございます。設置から30年経過していることから、機器の更新等も必要になってくるものと考えております。
  毎年行われる消防訓練でのドレンチャーの中には、さび等で目詰まりを起こしているようなものも見受けられ、そのたびごとに清掃するということを行っております。

◆5番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
  先人より連綿と受け継いだ歴史ある足利学校は、近年さらに重要性と価値が増しています。そんな市民、国民の宝である足利学校と、所有する文化財を守るべく、これらの課題を解決する必要があります。
  そのためにも、史跡足利学校跡保存活用計画にのっとり、防火体制の強化が求められます。特に、防火の要であるドレンチャー設備は、先ほどの答弁のあったとおり、老朽化により一部目詰まり等を起こしており、本来の機能を発揮できない可能性があります。早期の更新を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。

◎教育次長(邉見隆) ドレンチャーの設備につきましては、かやぶき屋根に取り付けられているものでありまして、本格的な改修については今後実施する予定であります屋根のふき替えとともに実施するのが効率的であり、理にかなったものであるのではないかと考えております。
  そのため、今現在、足利学校においては、令和2年度から2年間をかけて第2次保存整備計画を策定する予定でございます。この計画の策定に当たっては、文化庁や栃木県教育委員会と協議しながら、よりよい防災・防火対策の在り方についても、この計画の中に入れていきたいと考えております。

◆5番議員(末吉利啓) 屋根のふき替えに関する基金もそろそろたまってくるかと、また史跡足利学校跡保存活用計画を策定することによって、国からの財政支援もある。こういった環境が整っておりますので、なるべく早く対応できるようにお願い申し上げます。
  再質問いたします。防災・防火対策の手法として、平成28年第2回定例会において、文化財のデジタル化について提言をさせていただきました。文章や絵画などを高精細のカメラで撮影し、データとして保存活用するデジタル化は、ほかにも調査研究の推進や観光活用、まちのブランディングなど、様々な効果が期待できます。その後実施された、門前をはじめとした足利学校国宝書跡のデジタル化事業について、進捗をお伺いいたします。

◎教育次長(邉見隆) 国宝書跡、漢籍等のデジタル化ですが、幸いにも平成29年度に早稲田大学の稲畑先生の研究の一環ということで、中国北京大学の協力を得てデジタル化をすることができました。
  デジタル化できた資料につきましては、国宝書跡については全部であります。4種77冊全部をデジタル化いたしました。また、その他重文等の書籍、10種105冊についてもデジタル化は進んでいるところでございます。

◆5番議員(末吉利啓) 国宝書跡のデジタルデータについて再質問いたします。
  歴史的価値に関する課題もあると思いますので、全てとは言いませんが、元号の典拠となった部分等、代表的な箇所をデータとして一部公開をできないものでしょうか。先ほど述べたように、調査研究の推進や観光活用の効果も期待できます。
  また、その他の文化財指定されている書籍についても、前述の効果を鑑み、さらなるデジタル化の推進をすべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。

◎教育次長(邉見隆) デジタルデータの公開活用については、国宝書跡の中の、平成の典拠となった部分をデジタルデータ化し、引き延ばして写真パネルとして展示し、好評を得ております。今後とも、デジタル化したデータを機会を見て、展示等で活用していきたいと考えております。
  また、その他の書籍のデジタルデータ化、あるいは公開については、今後いろいろ研究していく課題とさせていただきたいと思います。

◆5番議員(末吉利啓) 続いて、市立美術館について再質問いたします。
  水害に際しては、災害対応マニュアルに基づいて地下収蔵庫の収蔵品を上層階に避難させる方針とのことですが、それにはどれぐらいの時間が必要なのでしょうか。
  また、実際に避難や訓練を実施したことがあるのかお伺いいたします。

◎教育次長(邉見隆) 中橋のたもとにある市立美術館でございますが、渡良瀬川のダムが放流を始めると約2時間前後で、その水が足利市内に到達すると言われています。
  これを基にしまして、避難優先順位の高い収蔵品から上層階へ避難をさせることになっております。ただ、この2時間の中で作業をするということではなく、それ以前から早めに対応を取りつつ、2時間で最終的に収蔵品を上層階に上げるということで、現在対応しております。
  また、実際に避難したりとか、訓練の回数ですが、直近5年間ですと、令和元年台風第19号のときも避難をさせましたが、避難は2回、訓練については毎年行ってきております。

◆5番議員(末吉利啓) 次に、防火について再質問いたします。
  万が一上層階で火災があった場合、消火のために放水された水は、下層の美術館や収蔵庫に流れ込むことはないのでしょうか。

◎教育次長(邉見隆) これまで上層階での火災は起こっておりませんが、万が一そういうふうになった場合、基本的には各階で十分な防水措置が施されておりますので、下層階への影響は少ないものと考えております。
  また、市立美術館と、マンションの3階部分の展示室上部に当たる陸屋根の部分には、防水措置がなされているとともに、排水溝が設置されております。これによって、上部からの水に対応するような形になっております。

◆5番議員(末吉利啓) 市立美術館については、重要水防箇所となっている中橋が目の前にあり、水害により浸水する可能性や、先ほどの答弁では全くないとの御答弁でありましたが、火災の消火活動による浸水の可能性、あるいはクラックのある部分から水が入ってくる、そういったことも考えられるわけでありますので、全くないとは言い切れない部分があると思います。
  そういった可能性がある中、災害対応マニュアルによる搬出といったソフト対策で、収蔵品を守っている現状を改めて確認したところであります。今できる短期的な危機管理については、一定の評価ができると考えます。
  次に、足利市郷土資料展示室、月谷民俗資料室、ふるさと学習・資料館について再質問いたします。それぞれ本市の文化財や歴史資料等が保管されている施設でありますが、全て役割を終えた遊休施設を再利用しています。郷土資料展示室と月谷民俗資料室は老朽化した木造建築で、セキュリティーや防火に課題があると感じています。ふるさと学習・資料館については、鉄筋コンクリート造りではありますが、土砂災害警戒区域にあるため、土砂崩れなどがあった場合、中の展示品はひとたまりもありません。
  以上の3施設の防災・防火に関する課題について、どのように認識しているのか、御所見をお伺いいたします。

◎教育次長(邉見隆) 御指摘のありました月谷民俗資料室、あるいは郷土資料展示室については、木造の建物であります。また、ふるさと学習・資料館については、土砂災害警戒区域にあるということで、3施設とも防災等には限界があることは十分承知しております。
  今現在定めております足利市公共施設再編計画、この中では安全な地域へ集約化していくということを考えております。併せて、防災についても検討してまいりたいと考えております。

◆5番議員(末吉利啓) 今まで質問してきたこれらの施設について、総合的な視点から再質問いたします。
  市立美術館は、避難訓練はしているものの、水害、火災の際の浸水の危険性があり、中橋の架け替えまでには時間もかかります。足利市郷土資料展示室、月谷民俗資料室は、老朽化等により防火の面で、ふるさと学習・資料館は、防災の面で限界があります。
  これらの状況を客観的に見ますと、足利市の宝であり、まちの個性であり、強みである歴史資源を安全とは言えない状況下に数十年置き去りにしてきた。それが、歴史と文化のまち足利の実態です。厳しい言葉ではありますが、そう申し上げざるを得ません。
  過去にも、何度も提言をしておりますが、足利市公共施設再編計画が策定される今こそ、市立美術館も含めた文化財保存展示施設の在り方、足利市民がまちの歴史をどう扱うかを本格的に議論すべきではないでしょうか。
  今回は、防災・防火の視点から提言をさせていただきました。文化庁も、災害等から文化財を護るための防災対策促進プランとして、12の事業を前年度比約4倍の80億5,800万円で令和2年度予算に計上しています。こうした国の動きに、歴史と文化のまちが呼応しない理由は見当たりません。本格的な文化財保存展示施設の議論について、改めて御所見をお伺いいたします。

◎教育次長(邉見隆) 答弁の繰り返しになりますが、先ほど示した足利市公共施設再編計画、この中で3施設の集約化を計画しております。
  本市にふさわしい文化財保存展示施設の在り方については、今後も引き続き検討ということにさせていただきたいと思います。

◆5番議員(末吉利啓) この議論は、これまで多くの先輩議員からも強い提言がなされてきましたが、財政という言葉の前に、いつも前進を拒まれてきました。
  そして、公共施設の更新、再編というさらに大きな壁が、我々の前に立ちはだかっていることも承知しています。しかし、受け継がれてきた歴史と文化は、我々だけのものではありません。刀剣ブームで有名になった布袋国広であれば約400年、足利学校の門前であれば約800年、史跡藤本観音山古墳であれば約1,700年もの間、紆余曲折はあったものの、壊されず、紛失せず、焼かれずに先人たちが守り抜き、今の我々、そして我々の子孫が目にすることができるわけです。どうか私たちの宝が、火災や災害で失われる前に、大局的な観点で本格的な議論を進めていただけるよう強く御提言申し上げて、次の質問に移ります。
  足利の文化財一斉公開についてお伺いいたします。足利の文化財一斉公開は、通常非公開となっているものを中心に、多くの文化財を展示、公開し、市内外から多くの見学者を集めている事業です。平成18年度の初開催から14回を数え、公開箇所数も年度により増減はありますか、当初の40か所から大幅に増加し、令和元年度は67か所となりました。
  実は私自身、足利市の魅力とポテンシャルを再認識するきっかけとなった事業でありまして、足利市の歴史のポテンシャルに感銘し、もっと多くの方に、これらの文化財を見ていただきたいと感じるようになりました。その後、幾度となくボランティアガイドとしても参加をさせていただき、多くの観光客の方から、私と同様の感想を頂きました。さらには、昨今、同様の事業が笠間市、かすみがうら市など、茨城県でも実施されるようになり、文化財の公開と活用の流れは、確実に伝播し始めております。
  そこで、これまでの同事業に対する評価と課題についてお伺いいたします。

◎教育次長(邉見隆) ただいまの御質問にお答えします。
  本市の文化財一斉公開は令和元年度で14回を数え、特に市内全域にわたる指定文化財の公開は、他に類例のない歴史と文化のまちにふさわしい事業となっております。
  まず、お尋ねの評価についてですが、参観者へのアンケートからは、「すばらしい企画でぜひ続けてほしい」、「新しい発見もあり解説もよかった」、「回り切れないので、また来年も来ます」など、多くの好意的な感想をいただいております。また、来場者の約半数が市外からの訪問で、観光にも寄与していると考えています。
  次に、課題についてですが、マンネリ化という指摘もあり、事業の見直しを図るため、足利の文化財一斉公開事業実行委員会において半年をかけて協議を重ねてきました。その結果、毎年テーマを設定し、それに沿った文化財の特別公開や関連行事、見学ツアーを実施することになりました。なお、令和2年度のテーマは仏教絵画です。
  また、今回から御朱印を受けられるところを明示したほか、公開場所近隣の食事場所や、お土産品店を紹介したマップを配布し、市外からの来場者への配慮をしました。今後も、文化財一斉公開に毎年新たな要素を加え、リピーターが増えるよう工夫を続けてまいります。

◆5番議員(末吉利啓) 当事業の目的達成状況について再質問いたします。
  当事業の目的である文化財への市民の理解を深めるためには、地元の方々に協力いただくことが必要不可欠だと考えますが、この点を含め目的達成状況をどのように捉えているか、お伺いいたします。

◎教育次長(邉見隆) 本事業の目的、目標としましては、参観者数等をこれまで出してきたところでございますが、現在はスタートから徐々に増えて、公開箇所が60か所、参観者数も2万人ということで、かなりの目的を達成しているのではないかと考えております。
  ただ、地元のボランティアについては議員をはじめ、多くの案内ボランティアの参加によって本事業は成り立っているわけでありますが、公開場所によっては、地元の住民の方が率先して、文化財一斉公開に協力、あるいは主催してくれるような事例も出てきております。
  そういった方の事例を他の地域の方にも紹介することで、みんなで一緒に取り組むという環境醸成を図っていければと考えております。

◆5番議員(末吉利啓) 今御答弁にあったような先進事例、こういった事例を多くの方々に知っていただく、こういったことは大変重要でありますので、積極的に行っていただきたいと思います。
  続いて、参観者数について再質問いたします。第7次足利市総合計画達成調書のKPIには公開箇所数が設定され、一斉公開にふさわしい魅力あるものにして、参観者数を増やすべく公開協力者を数多く募りたいと記されています。つまり、公開箇所を増やして参観者を増やそうという市の狙いが、はっきりと示されているわけです。
  そこで、参観者数のこれまでの傾向をお伺いいたします。

◎教育次長(邉見隆) 先ほど答弁したように、現在はここ七、八年ですが、2万人というのが大体横ばいという形になっております。
  最初始めたころは1万人ちょっとでありましたが、公開箇所数も60か所以上、そして2万人というのが現在の状況でございます。

◆5番議員(末吉利啓) 続いて、産業観光部長に再質問いたします。
  当事業は、本市のアドバンテージである歴史資源を生かした観光振興に大きく寄与するものだと考えます。第7次足利市総合計画には、一部省略しますが、「足利の誇る歴史文化遺産を磨き上げ、まち歩き観光や市内回遊を促進し、滞留時間の延長を図ります。」と本市の姿勢が示されております。
  そこで、改めて当事業の観光振興への可能性をどのように評価しているのか、お伺いいたします。

◎産業観光部長(岩原幸市) 言うまでもなく足利市の文化財は、足利市の観光にとって大変貴重な資源となっております。
  この文化財一斉公開につきましては、2万人ほどの参加者があるということで、本市の観光誘客にも大きな役割を果たしておりますし、またこの事業を続けることによりまして、新たな人気のあるスポット、いわゆる観光スポットも増え、それが足利市の観光を厚いものにしているということもありまして、この事業につきましては、足利市の観光にとって非常に有意義な事業であると認識をしております。

◆5番議員(末吉利啓) 
  第7次足利市総合計画や足利市歴史文化基本構想を見ますと、本事業は本来、文化財への理解と愛護精神の普及に重点が置かれております。
  また、足利市の教育目標の七つの柱のうち1番目に、郷土の自然や文化財の愛護と文化の振興が掲げられております。その目標を達成するためにも、大変重要な役割を果たす事業と考えますが、学校教育も含めた生涯学習全体の視点から、同事業の可能性をどのように評価しているのか、お伺いいたします。

◎教育長(若井祐平) 本市の数々のすぐれた文化財、これは本市の宝であり、誇りでございます。
  子供たちはもちろん、多くの市民の皆さんに親しんでもらい、大切に保護しなければなりません。
  文化財一斉公開ですけれども、子供たちがこどもガイドを務めて、市内外から訪れる方々からも人気を博している、私はすばらしい事業だと思っております。未来を担う子供たちが、生まれ育った我がまち、我が足利市の文化、歴史に誇りを持って、そして保護、振興、発展のために、将来大いに活躍してくれることを期待しております。
  天気のよい秋の日に行われる文化財一斉公開でございます。学校教育も含め、生涯学習の全体の視点からも、子供からお年寄りまで、家族ぐるみで楽しめるこの事業は、重要な役割を果たしていると考えております。

◆5番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
  先ほどの産業観光部長、教育長の答弁で、非常に多くのポテンシャルを秘めている事業であることを再確認いたしました。しかし、地元の方への意識醸成、参観者のニーズ調査、参観者増加に向けた広報、教育現場への展開等、ポテンシャルを生かすためにすべきことができていない状況にあります。
  その原因の一つとして、事務局たる文化課の容量を超える事業規模の拡大があると考えます。各文化財所有者に協力を呼びかけ、案内書類を作成し、解説文を作り、双方の要望を調整し、当日に向け防犯体制やガイド体制を整え、終わればアフターケアをする。単体だけでも相当な事務量になりますが、それが60か所、70か所ともなれば事務量は膨大になり、担当者は丸1年その対応に拘束されることになります。事業の実施で手いっぱいで、すべきことができていない実態があります。
  そこで、職員増強がかなわないのであれば、職員の容量を超える規模を一旦見直して、数から質への議論を深めるべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。

◎教育次長(邉見隆) 議員御指摘のとおり、この事業は、当初始まったころは4日間展開をしておりました。その後、3日間、2日間と短くなってきまして、事業を見直す中で、令和2年度からは毎年参加をしていただいている公開箇所、この中でも負担に感じているというような場所については、1年置きの参加でも大丈夫ですよという案内を申し上げております。
  その結果、現在よりも公開箇所は減少する可能性がありますが、その分公開に熱心な方に参加していただけるものと考えております。
  また、先ほど答弁したとおりテーマを設定しました。毎年のテーマに沿った、うちはそのテーマだったら参加できるよというような公開箇所に参加していただき、魅力ある事業になるように工夫をしていきたいと考えております。

◆5番議員(末吉利啓) いろいろな御意見もあると思いますが、今後ともさらなる深い御議論をお願いいたします。
  再質問いたします。本市の観光客数は右肩上がりに増加し、平成30年には500万人を突破しましたが、当事業はその波に乗れていない印象があります。これだけ多くの方々に協力いただき、他市にまねできない魅力ある事業ですので、本市観光振興のためにも、ぜひともさらなる参観者数の増加を狙うべきと考えます。
  そのために、文化課が比較的不得手な広報については、観光振興課やシティプロモーションの担当の全面的な協力が必要と考えますが、御所見をお伺いいたします。

◎教育次長(邉見隆) 先ほど産業観光部長から答弁したとおり、これまでも観光部門と連携しながら広報を行ってまいりました。
  今後は、より市外へのPRに重点を置くということで、シティプロモーションの担当も含め、全市で情報発信、PRに取り組んでいきたいと考えております。

◆5番議員(末吉利啓) 最後に、市長にお伺いいたします。
  今回の一般質問で私が言いたかったことを一言で言えば、この事業のポテンシャルをもっと生かしていきましょうということであります。そのために、観光と教育の面から可能性を確認し、現状の課題を探り、それを解決するための方法を提言、議論させていただきました。
  議会において、歴史博物館建設の質問がなされますと、我がまちでは文化財一斉公開を実施している。これは、まさにまちじゅう博物館であると、文化財一斉公開が博物館の代わりになり得るといった趣旨の御答弁を市長や教育次長はされております。それほど重要視していただいているわけでありますので、さらなる活用を目指し、てこ入れをすべきと考えます。
  これまでの議論を聞いた上で、市長の所見や議論の率直な感想をお伺いいたします。

◎市長(和泉聡) これだけの規模のこれだけの中身の文化財を公開できるのは、本当に日本では京都府と足利市ぐらいではないかというような、そういう言い方さえしていただける方もいるぐらいの、我がまちが持っている文化の分厚さが、ここに凝縮されているのだろうといつも思っております。
  そういう視点からすると、まさにこの近隣にはない足利市の財産ということが言えるわけで、その価値に我々自身が逆に気づき切っていないような面もあるのではないかと、私はいつも思っております。
  今、数から質への議論とか、様々な視点からの議論と検討があったわけですけれども、いずれにしろ足利市というまちがこれからどういう形で永続的に魅力を発信していけるかというときに、改めて思うに、我がまちが持っている歴史の分厚さというのを生かさない手はないというか、生かしていくことしか、我がまちが末永く輝いていく形を維持できる方法はないのではないかといつも思っております。
  そういう視点で、文化財がどういう形でもっと有効に、ポテンシャルという言葉が繰り返し出ましたけれども、ポテンシャルを生かせるかというのは、あらゆる機会を通して考えていきたいと思っています。

◆5番議員(末吉利啓) 市長の心強い御答弁ありがとうございます。
  ぜひこの歴史の分厚さ、ポテンシャルを最大限生かしていただけるよう、御尽力お願い申し上げます。
  まずは、参観者数を現行の、大体2万人おりますが、1.5倍の3万人当たりを目指していただき、文化財所有者やボランティアガイドの方々が、足利市も歴史観光に本腰を入れてきたなと思わせるぐらいのオール足利体制の構築をお願いいたします。
  ただいまの市長の答弁をもちまして、私の全ての質問を終わります。

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