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平成29年第1回定例会(3月)

1.公共交通とまちづくりについて(富田駅足利駅間の新駅構想/渋滞対策)
2.渡良瀬川の活用について(ホスピタリティ/魅力アップ)
3.介護予防事業について(介護予防事業の現状と今後の展開)

 

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◆1番議員(末吉利啓) 発言の機会をいただきましたので、順次質問をしてまいります。
1番、公共交通とまちづくりについて、富田駅足利駅間の新駅構想についてお伺いいたします。先発の当会派、柳会長からは、地域の将来展望に関する質問がありましたが、私は交通政策の面から質問をしてまいります。主要な公共交通であるJR両毛線、東武伊勢崎線を初めとする鉄道の維持と発展は、本市並びに両毛地区全体の未来にかかわる重要な課題です。今回の新駅構想について、メディア報道などが先行し、市民の皆様にその趣旨が正確に伝わっておりません。その点で、市民への説明がまだまだ不足しているように感じます。市民の理解という視点から、現状をどのように捉えているのか、お聞かせください。
また、多額の事業費を投入するため、栃木県、JR東日本、本市としても決して失敗は許されません。新駅設置に伴い、本市を訪れる観光客の方々に、いかにして両毛線を利用していただけるかが重要となります。そのためには、駅を設置しただけではなく、さまざまな工夫と仕掛けが必要と考えますが、今後どのように進めていくのか、お聞かせください。

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◎市長(和泉聡) 1番、末吉利啓議員の御質問にお答えします。
私は市長に就任したときから、高崎市から本市を経由して小山市を結び、物、人、そして情報を運ぶJR両毛線と都心まで70分の東武伊勢崎線の活性化に取り組むことが重要な政策課題であると考えています。これまでさまざまな機会を捉えて、沿線自治体との連携はもとより、関係者及び関係機関に鉄道を利用したまちづくりについて働きかけてまいりました。その結果、平成28年8月、JR東日本と駅を中心としたまちづくり及び鉄道利用促進に関する連携協定を締結することができました。この協定は、足利市とJR両毛線の双方の活性化に大きく寄与する大変意義のあるものと考えています。連携協定の柱である新駅整備事業は、栃木県とJR東日本、そして足利市の3者による共同事業であるとともに、県南地域の活性化に大きく寄与するものと考えています。
新駅整備の目的は、自動車交通から公共交通への転換を図り、周辺地域はもとより、佐野市の一部にまで延びている交通渋滞を緩和するとともに、観光客を中心市街地へ回遊させることにより、まちなかの活性化を図るものです。さらに、この新駅を起爆剤とし、東部地域の発展、振興につなげ、足利市のまちづくりを進めることです。また、駅前広場や周辺道路などの社会基盤の整備はもとより、都市的土地利用を促進し、民間資本を誘導するなど、本市の活力を牽引するような新たな拠点を形成することで、雇用の創出や交流人口の増加につながります。
また、市民の皆様への周知につきましては、現在基本協定の締結に向け協議を進めており、その中で駅の詳細事項が示され次第、ホームページや広報あしかがみで広く市民にお知らせをしていきます。
JR東日本の取り組みとしては、春の藤や冬のイルミネーションの観光客が多い時期に合わせ、臨時列車を運行しています。近年のインバウンド需要を初め、年々増加しているあしかがフラワーパークへの観光需要への対応のため、増便などの見直しが行われています。また、安全確保のために、駅員の増員などの取り組みにより、観光客の利便性向上に努めています。臨時列車の運行は、市民や観光客の利便性向上につながることから、今後新駅設置により鉄道利用者の増加が予想されるため、臨時列車のさらなる増便の要望や、新たな商品開発によるまちなか回遊策などをJR東日本と連携を強化し、進めていきたいと思います。
本事業は、未来への投資であり、本市の地方創生の核となる事業であると確信しております。栃木県内で30年以上実現していないJR線の新駅が本市に誕生できるよう、栃木県とJR東日本の協力のもと、事業の推進に取り組んでまいります。

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◆1番議員(末吉利啓) 再質問をいたします。
市民の中には、フラワーパーク、15億円、新駅という3つのキーワードがひとり歩きをしています。先ほどの答弁にもあったように、あくまで今回のきっかけはフラワーパークであったとしても、今回の新駅設置の大きな狙いは、東部開発であったり、新たな拠点づくりであったり、まちの活性化であったりと、そういったことの突破口であることもしっかりと説明をしていかなければ理解が得られません。この点について、具体的にどういった方法で説明をしていくのか、お聞かせください。

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◎政策推進部長(相川建司) 新駅整備につきましては、これまで議会あるいは地元自治会、そして記者会見などで説明をしてまいりました。しかし、新駅の具体的な内容につきまして、JRにおいて検討中であることから、まだ説明できないところもございます。今後駅の詳細がわかり次第、さまざまな方法で市民の皆様などに説明をしていきたいと考えております。また、あわせて、設置の目的あるいは効果、これなどにつきましても機会あるごとに説明をしていきたいと考えております。

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◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
説明不足により、今回の新駅による将来的な展望について懐疑的な見方をしている市民がいることも事実です。それに対して、こうなるはずだといった希望や想像で語るのではなく、信頼性に足る数字を示して説明していく必要があります。その点で、JRやフラワーパークなどから得られた基礎情報や新駅設置の目的を達成できる論拠となる数字などはあるのでしょうか。例えば、富田駅並びにJR両毛線全体の利用者の推移、新駅設置に対するフラワーパーク来場者の意向についての調査や居住地あるいは交通手段など公表できるものもがあればお示しください。

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◎政策推進部長(相川建司) 平成28年の春、ゴールデンウィーク中にはなりますけれども、あしかがフラワーパーク内におきまして、民間調査会社が来園者に対しましてさまざまな内容のアンケート調査を行っております。このアンケートの中には、居住地あるいはフラワーパークに来た交通手段、あるいは年齢だとかいろいろな項目がございます。また、冬のイルミネーションのときには、市の職員が直接同様の調査を実施いたしました。これらのアンケートの内容につきましては、現在民間調査会社において解析中でございます。

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◆1番議員(末吉利啓) さまざまな事情で詳細なデータを示すことができないことも理解できます。ですが、市民の理解を得られる有効な論拠となるものでしょうから、出せるものを出せるタイミングに積極的に公表するべきだと考えます。あしかがみやホームページでの特集はもちろんのこと、新聞での広告、看板の設置、あるいはシティプロモーションとの連携など、あらゆる手段を使い、積極的に説明を続け、応援してくれる市民をふやす努力をしていただけるよう御提案申し上げます。
再質問いたします。フラワーパークに東京を含む南関東からの来客者が多いと仮定をすれば、新駅を利用するためには、JR宇都宮線で北上し、小山駅で両毛線に乗りかえるのが一般的です。小山駅での乗りかえの利便性をどう評価しているのか、お聞かせください。

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◎政策推進部長(相川建司) JR東日本では、この3月に新しいダイヤ改正を行いました。その中で両毛線と宇都宮線、これの乗りかえに配慮したパターンダイヤ化をしたということで説明を受けているところでございます。そういった意味では、一部乗りかえの利便性が向上したものと考えているところでございます。しかし、今後もJR利用者、この人たちの利便性の向上につきましては、JRに引き続き要望していきたいと思います。

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◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
ここで、両毛線の現状について正確に理解をする必要があると思います。小山駅の接続について、具体的な例を挙げます。これは検索サイトで調べたものです。3月12日日曜日、朝の便、埼玉県大宮駅から富田駅に向かう際の小山駅での待ち時間です。8時35分発47分待ち、8時39分発37分待ち、続けて24分、9分、54分と1時間に1度ぐらいしかスムーズに乗りかえができない状況です。この状況は、決して利便性がいいとは言えません。実際にそれでも使っていただける方はいらっしゃるとは思いますが、より利便性を高め、使い勝手のいい路線にすることで、さらなる利用者増加、本市への交流人口の増加につなげることができます。乗りかえ利便性の改善に関して、JR東日本と協議を行うべきだと考えますが、どのようにお考えでしょうか。

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◎政策推進部長(相川建司) ただいまの御質問の中にありました乗りかえ時間につきまして、両毛線が通勤時間帯を除きましては1時間に1本になったということもございまして、なかなか全ての列車で乗りかえ時間がスムーズにいくということは今の状況ではちょっと難しいかと考えております。また、JR両毛線の利便性の向上につきましては、本市を初め両毛線沿線の自治体全体の要望でございます。そんなところから、現在高崎市から小山市までの9市及び同地区内の11の商工団体でつくる両毛線整備促進期成同盟会、これができていまして、この中でさまざまな課題について検討しております。そして、要望活動を行っているところでございます。今後とも引き続きこの期成同盟会を通じまして、JRに両毛線の利便性の向上につきまして要望していきたいと考えております。

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◆1番議員(末吉利啓) 先ほど市長のほうから、約30年ぶりの駅ということで、これだけのタイミングですので、期成同盟でも足利市のほうから利便性を高める、そういった協議ができるタイミングだと思っておりますので、今まで以上に積極的に行っていただけたらと思います。
再質問いたします。先ほどの乗りかえ利便性と同時に検討すべきは、両毛線沿線あるいは水戸線沿線など北関東からの誘客です。この点について検討されているのか、お聞かせください。

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◎政策推進部長(相川建司) 北関東は、地域的なつながりもございます。また、地理的にも近いということから、JR両毛線を活用した誘客については大切だと考えているところでございます。水戸市とは、日本遺産としまして連携もございます。また、春の藤の時期からいわきから水戸を経由して臨時列車も運行されている状況でございます。引き続き観光誘客に努めまして、両毛線の利便性の向上に努めてまいります。

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◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
市政運営は、堅実な守りの姿勢も大切ですが、時には攻めの姿勢も成長を得るためには必要となってきます。ですが、15億円で駅ができました。でも、使ってもらえませんでしたでは、市民の税金を預かる我々議会としても、未来に汚点を残すことになります。小山駅での乗りかえ、利便性の向上、北関東からの誘客、答弁にもありました臨時列車の増便について、しっかりと協議を行わなくては、大幅な利用者増加にはつながらないと考えます。未来への戦略的な投資である新駅設置事業を成功させ、明確な数値で市民の皆様にその結果を示していただきたいと考えます。新駅設置事業に向けて、改めて市長の決意と御意見をお伺いいたします。

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◎市長(和泉聡) たびたび答弁でも申し上げているように、新駅はあくまで東部地区全体の発展、そして県南地域のこれからの発展のスタート台だと思っていて、決して新駅ができて終わりだというふうには思っていません。そういう意味で、新駅がこの地区の未来に向けての突破口になる。答弁でも申し上げたように、ゴルフ場もあり、栗田美術館もあり、すてきなハイキングコースもありという非常にポテンシャルの高い地域です。ただ、いろいろな土地利用の規制もあるわけで、その大変かたい扉をあけるのにはそうそう簡単にあかないわけで、そういう意味では新駅が来るということは非常に大きなきっかけであり、起爆剤になってくるというふうに思っています。だからこそ答弁でも未来への投資という表現を使わせてもらった次第でありまして、周辺の土地利用もこれから大きくかわっていく、そんなきっかけにもなっていくのだというふうに思っています。その意味で、今御指摘のありました、そういう接続や誘客の面も含めて、この駅をつくった後も継続して取り組みが必要だと思っておりますので、そんな姿勢で臨んでいきたいというふうに思っています。

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◆1番議員(末吉利啓) 先ほどから突破口という言葉が非常によく市長のお言葉で聞かれますが、この突破口、まず最初のミッションとなるのが今回の新駅設置によって渋滞を解消し、さらには両毛線の利用者をふやし、観光客をふやすということです。この点に関して必ず成功をおさめなければいけない。さまざまなハードルはあるかと思いますが、しっかりとこの点についても市民の皆様に丁寧で説得力のある説明を行っていただき、確実な効果が得られるよう、あらゆる手段を尽くして事業を進めていただきたいと思います。
次の質問に移ります。新駅設置目的の1番目に掲げられている渋滞緩和対策についてです。現在フラワーパーク来場者のうち、約1割が鉄道利用者とのことです。それが新駅設置により、目標の2割に達したとしても、抜本的な渋滞解決にはつながりません。来年春のオープンを見据えて、市民の誰もが実感できるような渋滞緩和の効果を得られなければ、目標を達したとは言えません。新駅設置による渋滞緩和をより効果的に推進するために、あわせてパーク・アンド・バスライドも検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。

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◎市長(和泉聡) ただいまの御質問にお答えします。
近年、あしかがフラワーパークがさまざまなメディアに取り上げられ、国内外から多くの観光客が訪れています。その結果、観光客が集中する時期においては、周辺地域はもとより、隣接する佐野市の一部地域にまで交通渋滞が発生しています。このため、周辺地域の皆様の日常生活や隣接する毛野東部工業団地の企業活動に支障を来しており、解決しなければならない喫緊の課題となっています。これまでJR両毛線のアンダーパスあるいは周辺の道路整備を実施するなど、交通の分散化とともに道路交通ネットワークの強化を図ってきました。さらに、周辺地域の皆さんの御協力のもと、必要な交通規制を実施してきました。
しかしながら、これまで道路整備といったハード面、交通規制や信号機の調整といったソフト面の対策を総合的に実施してきましたが、抜本的な渋滞解消には至っておりません。このような中、新駅が設置されるということは、交通渋滞の打開策として非常に画期的なことです。新駅が設置され、現在の自動車交通から鉄道による公共交通に転換を図ることができれば、交通渋滞の緩和に大きな効果が期待できます。さらに、抜本的な対策としては、さまざまな方策を体系的に実施する必要があると考えています。
議員御提案のパーク・アンド・バスライドもその方策の一つと考えられます。この方策は、交通渋滞の対策として一定の効果が見込まれており、平成28年のゴールデンウィーク期間中に日光市で実施されています。長年の懸案であった観光シーズンの渋滞緩和に効果があったと聞いております。一方で、パーク・アンド・バスライドの実施には、何といっても広大な面積の駐車場の確保とバスが円滑に運行できるよう観光客のマイカーを一部規制する場合があることなど、さまざまな課題があります。今後とも栃木県を初めとした関係機関との協議を進めながら、交通渋滞の対策について議論を深めてまいります。

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◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
現在パーク・アンド・バスライドについて、具体的な調査や研究は行っているのでしょうか。

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◎都市建設部長(金子裕之) 現在パーク・アンド・バスライドにつきましては、先進地の日光市、ただいま市長が御答弁申し上げました日光市におきまして実施したということで、その事例を研究しているところでございます。

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◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
では、日光市の調査を鑑みた上で、本市での導入課題など、どのように考えているのか、お聞かせください。

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◎都市建設部長(金子裕之) パーク・アンド・バスライドの最も大きな課題と申しますのは、大規模な駐車場をまず確保するということが大きな課題になろうかと思います。さらに、北関東自動車道、東北道からのアクセスやJR足利駅、東武足利市駅、これらとの連携も十分に考慮する必要があると、このように考えております。

P.67
◆1番議員(末吉利啓) では、その課題のうち、駐車場設置について再質問いたします。
鑁阿寺、足利学校周辺へも波及効果がある足利市駅、足利駅周辺の市街地を考えるか、郊外で2次渋滞が起きにくい国道50号沿線、足利インターチェンジ付近を考えるか、さまざまな選択肢があると考えられます。導入に向けては、現在自動車を利用している来場者の動線調査が大変重要になってきます。仮に北関東自動車道足利インターチェンジ利用者が一定数いるのであれば、今後新たな観光地として注目をされる樺崎寺跡周辺に設置することで、帰りの見学につなげることもできますし、お土産物店や飲食店など、商業施設設置の突破口ともなり、にぎわいをつくることができます。所見をお伺いいたします。

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◎都市建設部長(金子裕之) 議員御指摘のとおり、樺崎寺跡につきましては、現在保存整備を進めておるところで、本市におきまして足利学校、鑁阿寺とともに他市に誇れる固有の貴重な資源であるというふうに考えております。また、北関東自動車道足利インターの利用者の利便性も考慮しますと、その位置にパーク・アンド・バスライドの駐車場を整備するということにつきましても、用地確保等、さまざまな検討課題がございますが、一つの候補地になり得るものというふうに考えています。

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◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
新駅設置の目的の最初に渋滞緩和対策とある以上、パーク・アンド・バスライドも含めてあらゆる手段を用いて結果を出さなければ、本事業に対する信用は大きく薄れてしまいます。遅くとも平成30年春までにさまざまな課題をクリアし、実効性のある総合的な対策を実施するため、さらなるスピーディーな対応を望むところでありますが、お考えをお聞かせください。

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◎都市建設部長(金子裕之) あしかがフラワーパーク周辺の渋滞対策は本市の喫緊の課題でございます。早期の新駅開業に向けてJR、県とともに取り組んでまいりますとともに、栃木県を初めとした関係機関とともに協議を進めながら、抜本的な対策方法について早急に検討してまいりたいというふうに考えております。

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◆1番議員(末吉利啓) 今回の新駅構想は、公共交通のみならず、足利のまちづくり全体にかかわる非常に重要な事業です。あらゆる手段を使い、掲げた目標をしっかりとクリアしていただきたいと思います。
次の質問に移ります。渡良瀬川の観光活用について、ホスピタリティについてお伺いいたします。あしかが輝き大使である森高千里さんのヒット曲で一躍有名になった渡良瀬橋は、昭和9年竣工の歴史ある貴重な近代化遺産です。現在の渡良瀬橋は3代目ですが、石づくりの橋脚は明治35年の初代のものがいまだに現役で使われています。また、橋のたもとには、「渡良瀬橋」の歌碑が設置されています。シティプロモーションの功績により、テレビで足利が特集されますと、必ずと言っていいほどエンディングは渡良瀬橋の夕日で終わります。森高さんのファンに加え、新たにテレビなどを見た方々も訪れていただき、歌碑のあたりから写真撮影をする姿をしばしば見かけます。渡良瀬橋は歴史があり、知名度もあり、夕日も美しいポテンシャルの高い観光資源だと考えます。渡良瀬橋のさらなる観光活用の可能性と今後の方向性をどのように考えているのか、お聞かせください。

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◎産業観光部長(大滝康裕) ただいまの御質問にお答えいたします。
渡良瀬橋は、織物産業が隆盛を誇った時代において整備されました重要な社会資本であり、歴史ある貴重な近代化遺産であります。また、あしかが輝き大使である森高千里さんのヒット曲によって、「夕日がきれいな街」というフレーズにより、橋とともに夕日も重要な地域資源として注目されています。「渡良瀬橋」の歌碑は、平成19年に設置され、現在でも森高さんのファンを中心に多くの方々が訪れています。最近では、JR足利駅並びに東武足利市駅の発着ベルを森高さんの楽曲である「渡良瀬橋」に変更していただいた際にも注目が集まり、鉄道で訪れるファンにも大きな効果があるものと考えています。
歌詞の中に登場し、モチーフとされる観光資源が市内各所にありますが、その中でも平成24年12月に火災焼失してしまった緑町の八雲神社の社殿がことしの秋には再建される予定となっております。八雲神社は、三重県伊勢市の伊勢神宮式年遷宮に伴い、解体された社の木材を拝領し、建設されるという話題性からも、この機会を捉え、渡良瀬橋への注目がさらに高まるものと考えております。今後も歌詞のイメージとストーリーを大切にしながら、本市における重要な観光資源として積極的な情報発信に努めてまいります。

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◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
観光地としての渡良瀬橋及び歌碑の現状について見ていきたいと思います。まず、観光サイン、看板についてです。サインは、観光客が現場にたどり着くために必要不可欠な設備です。お城やタワーのように目立つものであれば結構ですが、対象が小さく、目立たないものであれば、初めて訪れた方は見つけられません。現在「渡良瀬橋」の歌碑には、ここにありますと誰もがわかるサインがないため、多くの観光客が橋の周辺を右往左往していると聞きます。最低限歌碑を示すサインを、そしてできれば渡良瀬橋への誘導サイン設置を検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。

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◎産業観光部長(大滝康裕) 「渡良瀬橋」の歌碑でございますけれども、本市の重要な観光資源として注目をされているものでございます。歌碑付近への案内表示板の設置でございますけれども、これにつきましては関係機関と協議をしながら検討してまいりたいと考えております。

P.68
◆1番議員(末吉利啓) ぜひ積極的に御検討いただけたらと思います。
再質問いたします。次に、駐車場の整備についてです。やはりこちらも観光地として必要不可欠なものですが、現在歌碑周辺に駐車場はありません。観光客のほとんどが車を道端に駐車し、後続車や周りの目を気にしながら写真を撮っています。とてもテレビのように優雅に夕日を眺めるどころではありません。堤防の上という設置が容易ではない場所ではありますが、堤防の内側へ天端を拡幅したり、堤防の北側の空き地を利用するなど、検討の余地はあるのではないでしょうか。車1台か2台程度でも有効だと考えられます。サイン設置と同時並行で検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。

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◎産業観光部長(大滝康裕) 渡良瀬橋歌碑の設置箇所でございますけれども、議員御指摘のとおり、橋と夕日が重なりまして、写真撮影においても絶好のフォトスポットとなっているものでございます。テレビや旅行冊子などでも多く取り上げられておりまして、足利をイメージする一つの箇所と、重要な箇所になっているものと考えております。ただ、歌碑が河川堤防上にあることから、これは構造上の規制のかかる、そういった箇所でもございます。関係法令、関係機関と協議をしながら研究してまいりたいと考えております。

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◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
最後は、パンフレットについてです。渡良瀬橋歌碑のパンフレットは、森高さんのファンの方を初め、歌碑を見に来る方に人気があると聞いています。ですが、パンフレットの内容は、歌碑除幕式が行われた平成19年ごろのままだそうです。輝き大使就任、JR、東武両駅発着メロディーの導入、八雲神社再建を記念して、より魅力的なものにリニューアルをして再発行すべきと考えます。できれば渡良瀬橋や中橋自体の解説も掲載して、橋の価値も知ることができる内容にしていただけるよう望みます。御所見をお聞かせください。

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◎産業観光部長(大滝康裕) 現在のパンフレットでございますけれども、これは平成26年度に足利市観光協会が鉄道駅の発着メロディー、この設置に伴いまして、若干の改訂をした改訂版でございます。次の改訂に合わせまして、ことしの秋ぐらいがタイミングになるのかなと思いますけれども、橋を紹介する記事や、歌詞をイメージしながら楽しく歩けるようなパンフレットづくりを目指しまして、観光協会とも協議をしてまいりたいと思います。

P.69
◆1番議員(末吉利啓) ぜひこの機会を逃すことなく、ホスピタリティの改善に努めていただき、観光客の方が満足し、また来たくなる、誰かに勧めたくなる観光資源に育てていただければと思います。
次の質問に移ります。魅力アップについて。日本夜景遺産に認定された織姫公園・足利織姫神社からの夜景やあしかがフラワーパーク、藤のライトアップは大変美しく、観光客から高い評価をいただいています。夜景観光の推進を目指す本市には、ほかにも足利学校や織姫神社のライトアップ、中橋のイルミネーションと他市に比べ、多くの資源があります。平成29年10月には、自治体やその他関係者約500名が集う夜景サミットが、ここ足利で開催されます。さらなる夜景観光資源として、渡良瀬橋のライトアップを検討すべきと考えます。渡良瀬橋は、中橋に比べ、夜は暗く、夜景遺産である織姫山からもその存在を確認しにくい状況です。また、宿泊観光客数の少なさが課題の本市にとって、渡良瀬橋の夕日、そして夜のライトアップと滞在時間を延ばす手段としても有効だと考えます。御所見をお伺いいたします。
次に、渡良瀬橋から中橋にかけての中橋緑地についてです。渡良瀬河川公園中橋緑地は、芝生や植栽がきれいに整備され、水と緑が織りなす魅力的な景観をつくり出しています。平成2年には、国土交通省大臣表彰、手づくり郷土賞も受賞しています。しかしながら、完成から約30年がたった現在、設備の老朽化、花や植栽の劣化など、さまざまな理由から利用者が非常に少ない状況にあります。まちの中心にあり、景観もよく、自然豊かな中橋緑地をより多くの市民に利用してもらうため、再整備する考えはないのか、お聞かせください。

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◎産業観光部長(大滝康裕) ただいまの御質問にお答えいたします。
足利市内には、日本夜景遺産に認定された夜景資源があります。特に織姫公園並びに足利織姫神社は、足利のまちのあかりを一望できるスポットであり、社殿がライトアップされ、最近では神社から望む月が日本百名月として認定されるなど、高い評価をいただいております。平成29年度は、地方創生推進交付金を活用して、夜景観光開発事業を実施する予定です。この事業の推進は、観光協会を中心に、足利商工会議所、関連団体等の連携により、足利灯りのあるまちづくり実行委員会が組織され、あかりをテーマとして足利の観光資源を磨き上げ、歴史物語を再構築し、新たな夜景を活用した滞在型観光の創出を目指しております。
そこで、御提案の渡良瀬橋につきましても、ライトアップという手法を用いることによって、違った目線でその素材が生かされ、付加価値を高めることができるものと考えます。照明の設置につきましては、橋の構造等の課題を含めて関係機関と連携して検討してまいります。
次に、中橋付近の河川内緑地は、大きな広場を有し、市中心部に位置することから、イベント会場として多くの市民に利用されています。また、河川管理者からも、他市に比べ良好に管理されていると認めていただいております。今後も東武足利市駅からの玄関口としてふさわしい広場となるよう維持管理に努め、他事業とあわせた整備の可能性について検討してまいります。

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◆1番議員(末吉利啓) まずは、渡良瀬橋のライトアップについて再質問いたします。
渡良瀬橋のライトアップを魅力的にするため、著名な照明デザイナーに委託する方法も考えられます。どこにでもあるような投光器を当てただけの魅力に乏しいものではなく、夜景サミット開催市として誇れるしつらえをしてこそ、観光客を呼び込む資源として、市民の誇りとして生まれ変わることができます。例えば、東京タワーやレインボーブリッジ、尾道市景観照明をプロデュースされた石井幹子さん、香港政府観光局等、夜景観光アドバイザーなども歴任され、本市の銘仙灯りもプロデュースされた丸々もとおさんなど、魅力的なライトアップに仕上げるためにも、こういった方々の知見は必要と考えますが、いかがでしょうか。

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◎産業観光部長(大滝康裕) 足利灯りのあるまちづくり実行委員会でございますけれども、これは夜景評論家として全国的に活躍をされています、今お名前の出ました丸々もとおさんに顧問としてアドバイスを現在でもいただいているところでございます。丸々さんの知見も活用しながら、ライトアップにつきましてもそうでございますけれども、より効果的な夜景を活用した事業、こういうものを総合的に考えてまいりたいと思っております。

P.70
◆1番議員(末吉利啓) ぜひそういった方々の知見をおかりして、魅力的なライトアップにしていただけるよう御検討いただけたらと思います。
再質問いたします。中橋緑地についてですが、右岸、左岸ともに夜は暗くて歩けません。夜景観光資源開発の視点、まちの魅力アップの視点から、さらなる一手として、中橋緑地のライトアップも検討すべきだと考えています。せめて人が歩く歩道の誘導と、できれば中橋、渡良瀬橋と一体となったライトアップスポットとしてさまざまな照明を仕掛けることができれば、観光客や夜のウオーキング利用者もふえると考えられます。御所見をお聞かせください。

P.70
◎都市建設部長(金子裕之) 中橋緑地につきましては、河川公園となっておりまして、基本的には夜間の利用は想定したものとなっておりませんが、今後の利用状況ですとか、あり方等を踏まえながら、議員御提案の方策等につきましても研究してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いします。

P.70
◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
スマートウェルネスシティの視点から、渡良瀬橋、中橋、中橋緑地と1周できる歩道の整備も必要だと考えます。実際に歩いていただければ実感できますが、緑地と橋の動線ができておりません。歩道のない橋の下を通ったり、柵をまたいだり、急な斜面をおりたり、交差点を渡ったりと歩道がつながっていないのが現状です。安全でスムーズな歩道の整備ができれば、立地的にも景観的にも申し分のない魅力的なウオーキングコースができるはずです。できればゴムチップ舗装のやわらかい歩道にすることで、河南地区にない歩きやすいウオーキングスポットができます。川や橋、夜景を見ながら健康づくりができる場所ができれば、歩きたくなるまちづくりにつながり、健康寿命も延伸し、市内外から公園利用者もふえると考えられます。以上のような一体的な歩道整備についてどのように考えるか、お聞かせください。

P.71
◎都市建設部長(金子裕之) お答えいたします。
現在も中橋緑地や堤防上の道路、これらを利用することにより、周遊も可能となっておりますけれども、具体的に申しますと、渡良瀬橋の両岸の交差点付近、ここが横断するのに危険だというような議員の御指摘もございます。こういったところの改良と危険性の伴わない解決策、このようなことを踏まえた上で、今後調査研究してまいりたいというふうに考えております。

P.71
◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
イベントがないときの中橋緑地の利用者は、五十部運動公園などに比べると大変少ない状況です。その原因の一つは、駐車場がないからではないでしょうか。正確には、緑地利用者のための駐車場が田中橋側にありますが、1回200円の有料駐車場で、利用者のほとんどが駅や近辺の商業施設利用者、イベント利用者であるというのが現状です。つまり、駐車場が当初の目的どおりに使われていないということになります。そもそも駐車場が有料な公園を足利市民はなかなか使っていただけません。整備から30年が経過しています。実際の市民ニーズ変化に合わせ、現在の有料駐車場を多目的駐車場にし、南側緑地の渡良瀬橋付近に公園利用者限定を厳格化した無料の駐車場を整備してみてはいかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。

P.71
◎都市建設部長(金子裕之) 現在もイベントなどでは渡良瀬橋の右岸側の駐車場につきましては、臨時的に使用している状態でございます。しかしながら、常設での設置ということになりますと、周辺の民間の駐車場の問題、それとそこに出入りするということになりますと、交差点が近くにあるというような物理的な問題、安全対策等々の問題もございますので、それらも踏まえて研究をしてまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。

P.71
◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
喜多方市の一ノ戸川橋梁、新潟市の萬代橋など、戦前の橋梁をライトアップし、観光活用やまちの誇りにつなげている事例はたくさんあります。川で分断されていることをマイナスの視点で指摘する声もあります。しかし、歴史をひもとけば、川なしに足利の発展はあり得ませんでした。川があったからこそ猿田河岸から船による輸送が発展し、足利の織物は江戸で流行しました。そして、明治以降の繊維産業の繁栄につながり、近代化の象徴である鉄道を2本も呼び込むことに成功、雇用が生まれ、人口も急増し、交通政策として当時最新のインフラである鉄橋に多額の予算が投入され、2本もかけられました。まさに渡良瀬川がなければ今の足利はないわけです。今だけの視点で考えるのではなく、荻野万太郎氏、木村半兵衛氏など我々の諸先輩方が時代を超えて現在に残してくれた貴重な遺産を未来にどのようにつないでいくのかという視点でも考えるべきだと思います。渡良瀬橋、中橋、そして中橋緑地のライトアップやイルミネーションによる夜景観光資源の開発並びにさらなる水辺の活用、そしてスマートウェルネスの拠点整備、現在と過去が調和した名実ともに歴史と文化のまちになれれば、それこそオンリーワンの全国に誇れるまちづくりになるかと考えております。十分に検討の余地があると考えますが、市長の御所見はいかがでしょうか。

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◎市長(和泉聡) 渡良瀬橋と中橋、そしてその周辺の緑地についての御提案でありました。真ん中を渡良瀬川が流れているということで、ともするとそれをマイナスに捉える議論もあるわけですけれども、むしろ水辺を有効に利用することで、またまちの魅力につなげられるという、そういう視点もあろうかと思います。今ライトアップの話や回遊をするというような視点での御提案もいただきました。スマートウェルネスの、そういう意味では趣旨と合致するところもありますので、るるあったお話を貴重な御提案と受けとめて、今後の議論に生かしていきたいというふうに思っています。

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◆1番議員(末吉利啓) ぜひ我々の先輩から残された貴重な遺産、そしてこの渡良瀬川を活用して、どこにもないオンリーワンのまちづくりを目指していただければと思います。
次の質問に移ります。介護予防事業について、現状についてお伺いいたします。平成27年の本市での要介護認定者数は7,052人であり、年々増加を続けています。本市は、高齢化率30%と全国平均よりも高齢化が進んでおります。今後、より財政が逼迫する介護保険事業において、急激な支出増加を緩和するためにも、介護予防事業は大変重要です。本市は、介護予防事業の現状についてどのように評価し、今後どのように進めていくのか、お聞かせください。

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◎健康福祉部長(平澤敏明) ただいまの御質問にお答えします。
介護予防事業の現状についての評価と今後の展開についてです。現在全国の要介護認定者数は、後期高齢者人口の増加と比例して、増加の一途をたどり、団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けて、高齢者の健康寿命の延伸が喫緊の課題となっております。現在本市では、高齢者が住みなれた地域で生きがいを持って生活ができるよう、健康状態や年齢層、地域性などさまざまな状況下にある高齢者が、どなたでも参加できるよう、高齢者元気アップ事業や通所・訪問型介護予防サービスなどの多様な介護予防事業を展開しております。また、運動を楽しく継続していただけるよう、多くの自主サークルの育成にも力を入れています。
そこで、介護予防事業の評価についてでありますが、平成25年度以降の本市の要介護認定率は、右肩上がりの全国の認定率と比較し、低下あるいは横ばいであり、国、栃木県の認定率よりも低くなっていることから、介護予防事業への参加者が大幅に増加したことが、この結果につながっていると評価しております。今後は、スマートウェルネス事業や介護予防・日常生活支援総合事業を活用し、効果的な介護予防事業の実施に向け、研究を重ね、健康長寿なまちづくりを進めてまいります。

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◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
さまざまな方に対応できる多様な介護予防事業を実施している点は、他市に比べ大変評価のできるところだと思っております。では、その結果について、参加者が実感できるような運動機能評価など、どのように行っているのか、お聞かせください。

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◎健康福祉部長(平澤敏明) 介護予防事業の参加者には、例えば体力測定でありますとか、基本チェックリスト、物覚えテスト、口腔機能評価などを実施しております。これによって、事前、事後の運動機能や身体機能の改善度を評価いたしまして、介護予防事業に参加していただいた効果を御本人に確認していただいております。
また、保健師や理学療法士などが問診を行いまして、関節の痛みですとか栄養状態、認知の状態などの改善評価を行いまして、個別の指導も行っております。
また、年1回ですが、元気アップ教室を終了した方が自主的に活動している、そんな方々を一堂に集めまして、元気アップフェスティバルを実施しております。そこでは、体力測定会を開催しておりまして、介護予防に取り組む市民のモチベーションを向上させる、こんな取り組みもしているところです。

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◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
個人では効果が上がっているということですが、数値であらわれた評価をもとに、プログラムの改善や新たな運動メニューの導入など、事業自体がより効果を上げられるよう、PDCAのサイクルは回しているのか、お伺いいたします。

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◎健康福祉部長(平澤敏明) 高齢者の元気アップ教室の開始に当たりまして、平成15年に庁内に専門職で組織いたします高齢者元気アップ事業検討会を設置しました。この検討会の中で、毎年度元気アップ教室の実施結果を検証したり、そしてまた次年度の計画を立てるといった、こんな検討をしております。これまでに筋トレですとかストレッチのメニュー、「われらのまちに」元気アップ体操、元気アップいす体操などを、この会議の中で新たなメニューとして作成いたしました。また、筋トレメニューの見直しなども行っています。指導者の育成や事業の普及拡大などについても、この会議で議論しております。今後ともPDCAサイクルを取り入れながら、市民の皆様に、より効果の高い介護事業を提供してまいりたいと思います。

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◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
介護予防事業のわかりやすい指標として、介護認定率があります。本市の場合、平成22年に比べ平成27年は、介護予防事業の参加者が2倍以上になっておりますが、認定率はわずかにふえております。介護予防事業の推進と認定率などの相関関係が見えにくいため、より正確に捉える必要があります。役所内のノウハウでは限界があるため、専門業者への委託や学術機関などとの連携を行い、正確なデータ分析を行う必要があると考えますが、いかがでしょうか。

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◎健康福祉部長(平澤敏明) 高齢者は65歳以上ですが、65歳以上の高齢者の中でも、やはり要介護度のリスクが高くなるのは75歳以上の後期高齢者と言われる方々であります。ですので、高齢化が進展するのに伴いまして要介護認定率は自動的に上がる、上昇傾向にある、これは全国の傾向であります。御指摘の平成22年度と平成27年度の本市の認定率の上昇度を国と県の平均とちょっと比較してみました。国は、1.6ポイント、県は1.2ポイント、足利市は0.4ポイント、非常に上昇が低い状況にあります。これは、先ほど本答弁でも申し上げましたが、本市の介護予防事業の効果のあらわれであると推測はしておりますが、残念ながらこの相関関係を正確に立証するデータはございません。
そこで、今後ですが、スマートウェルネスの推進の中で、平成29年度から足利工業大学の看護学部と連携をいたしまして実施いたします足利長寿研究、これに合わせまして介護予防の評価、分析についても専門的なお力をおかりしまして研究してまいりたいと思います。

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◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
先ほどお話のありました足利の長寿研究、非常に期待をしているところでありますので、しっかりとしたデータ分析を行っていただき、反映していただけたらと思います。
さて、PDCAの中でも、なぜ認定率が減らないのか、なぜ介護予防事業に参加してもらえないのかなど、さまざまななぜを徹底的に検証するCのチェックは重要です。先行している地方公共団体を参考にし、さらなるチェックの深掘りをするべきだと考えますが、御所見をお伺いいたします。

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◎健康福祉部長(平澤敏明) 国の調査におきましても、健康づくりのために行動する人と行動しない人の割合が3対7だと言われております。無関心層をいかに行動変容に結びつけるかが介護予防の重要な課題となっております。本市では、そのきっかけづくりとして、スマートウェルネス事業を始めました。健幸マイレージ、歩き愛です、またまちじゅう・スポーツ健幸ジム事業などを実施しているところであります。今後とも介護予防事業が広く市民の皆様に広がって、多くの高齢者の参加につながるよう、効果があった先進事例を十分研究しながら、資料を収集し、研究してまいりたいと思います。

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◆1番議員(末吉利啓) 再質問いたします。
本市には、これまでの介護予防事業の評価や参加者個々の体力測定評価など蓄積されているデータがあるはずです。介護予防の効果を一目でわかるグラフや数値などで公表し、これだけ効果があるなら参加してみようと考えるきっかけをつくれば、参加者の増加にもつながると考えられますが、いかがでしょうか。

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◎健康福祉部長(平澤敏明) 先ほどの答弁でも申し上げましたが、これまで体力測定の結果などの評価については、その御本人には個別指導、個別相談として活用してまいりました。しかしながら、介護予防全体の評価、効果としては公表してまいりませんでした。御指摘のとおり、体力測定の集計結果から見える介護予防事業のメリットを公表することは、介護予防に多くの方が興味を持っていただいて、予防事業に参加していただける、こんなことにつながろうかと思います。
そこで、今後これまでの蓄積データを整理して、介護予防事業の効果を分析、評価して、ホームページに掲載するとか、元気アップサポーターの研修会でこれを使って説明するとか、いろいろな機会を捉えましてわかりやすく公表してまいりたいと思います。

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◆1番議員(末吉利啓) 介護予防事業開始から長年蓄積されてきたデータは宝の山です。積極的に公開し、介護予防事業参加者をふやすために、また事業自体のPDCAを回し、効果的に行うために十分活用していただければと思います。介護予防事業は、高齢化が他市より進む本市が、スマートウェルネスとともに積極的に進めるべき事業です。協力していただける方々の知見を最大限に生かし、健康寿命の延伸を目指していだければと思います。
以上、平澤健康福祉部長の答弁をもちまして、私の質問を全て終わります。

 

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