多くの自治体では過去に整備した公共施設が一斉に老朽化し、人口減少時代に維持管理費が賄えないという大きな問題を抱えています。足利市でも同様で施設の集約化、複合化、廃止などが求められています。これまで、一般質問や委員会等で「未利用施設」活用(売却や賃貸)の必要性を提言して参りました。
早川市長の迅速な対応により、複数の未利用施設の活用が進んでいます。今回は旧南幸楽荘の事例をお伝えします。
■南幸楽荘の概要
南幸楽荘は温浴施設やカラオケのある大広間、サークル活動室などを備えた高齢者向けの福祉施設です。他に北幸楽荘、西幸楽荘、東幸楽荘がありますが、昭和56年に開設された同施設が最古となっていました。2021年には、空調や温浴施設の更新に多額の費用が嵩み、建物も老朽化していることから廃止されました。国道50号から見える廃墟となった建物や錆びた鉄骨に対し「まちの景観を損なう」「何かに使えないか」など、多くの声をいただくようになったものの、解体費(概算1.2億円)の拠出が大きな課題となっていました。また、活用するにも市街化調整区域に位置していることから、都市計画法の制約という大きなハードルもありました。
■民間が社会福祉施設として活用
2024年6月、公募型プロポーザルにより「株式会社エコアール」様が土地、建物合わせて1100万円で購入されました。現在は更地となり、今後は就労継続支援B型事業所及び、老人デイサービス事業施設として活用されるそうです。
課題となっていた解体費を市が負担せずにすみ、民間が事業展開を進め、高齢者福祉や障がい者雇用に繋げることができた事例です。
【過去の一般質問】
□R5.12公共施設と市有地
→https://ashikaga-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=470
□R4.6遊休資産の活用
→https://ashikaga-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=356
□R3.3遊休資産の活用
→https://ashikaga-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=256
【過去記事】
□【変わる未来】市民活動センターの跡地活用
→https://sueyoshi-toshihiro.com/?p=3475
□【変わる未来】未利用施設の旧大久保分校が美術館に
→https://sueyoshi-toshihiro.com/?p=2826
□【募集開始】足利市の遊休公共施設を有効活用
→https://sueyoshi-toshihiro.com/?p=2719
□【勝手に遊休資産①】空き家対策を推進する行政が大きな空き家を残している矛盾
→https://sueyoshi-toshihiro.com/?p=2566
□【足利市公共施設等総合管理計画】について~その1~
→https://sueyoshi-toshihiro.com/?p=678
□【足利市公共施設等総合管理計画】について~その2~
→https://sueyoshi-toshihiro.com/?p=690
□【足利市公共施設等総合管理計画】について~その3~
→https://sueyoshi-toshihiro.com/?p=697
□【全員協議会】施設カルテの公表について
→https://sueyoshi-toshihiro.com/?p=1276