あしかがフラワーパーク駅が今年4月1日にオープンしました。この新駅は県内では35年ぶりのJRの新駅で、足利市とJR東日本との「駅を中心としたまちづくり及び鉄道利用促進に関する連携協定」をもとに整備された「戦略的新駅」です。この新駅構想については過去にも述べてきましたが、今回は議会一般質問などで求めてきた「パークアンドライド(※1)」が本格的に導入されることになったというお話しです。

私はこの新駅構想に対して「結果」にこだわるよう主張してきました。特に「渋滞解消」については、市民が注目する分野ですのでしっかりとした数字を出せるレベルを目指すべきと考えています。これを実現するには駅を作っただけでなく、様々な対策を複合的に行わなくてはいけません。先日工事が完了した県道の交差点拡張も対策の大きな柱です。
【活動の結果】フラワーパーク南の県道128号の交差点改良が実現しました
【JR両毛線新駅】について~その4・条件~(全4回)

さて、パークアンドライドについてはH29年3月と同年9月議会において一般質問を行ってまいりました。3月議会の後、市は迅速に動き出しました。パークアンドライドの実証実験を5月4日~6日に実施をしました。周知がかなり遅れたため3日間で36台の利用に留まりましたが、市にとっては一定のノウハウ取得に繋がったと捉えています。新駅構想に向け急遽立ち上がったプロジェクトでもありましたので、周知も含めた体制が整わなかったのは仕方のなかったことだとも理解しています。
■過去の議事録(H29.3)→ http://sueyoshi-toshihiro.com/?page_id=1108

 

パークアンドライドの仕組

その後、9月議会での質問に対して「新駅開業に向けまして、さまざまな対応、対策について検討していきたい」、周知不足については「フラワーパークとの連携を初め積極的なPRをしていきたい」、との答弁がありました。そして今月、本格的に導入されることとなりました。
■過去の議事録(H29.9)→ http://sueyoshi-toshihiro.com/?page_id=1384

一般質問では「パークアンドバスライド」という言葉も使っていましたが現状、迅速に導入できる手法は両毛線を使っての「パークアンドトレインライド」でありました。
具体的な手法は以下の通りです。

■利用方法/下記の駐車場に駐車の上JR足利駅から隣のあしかがフラワーパーク駅まで電車で移動
■期間/4月28日~5月6日
■駐車場/生涯学習センター(無料)、足利駅前駐車場(500円)、足利駅南駐車場(500円)など
■特典/JR足利駅北口の臨時観光案内所でフラワーパーク限定グッズなどがもらえる
■詳細/http://www.city.ashikaga.tochigi.jp/page/park-and-ride.html

 

H30年4月20日時点でのあしかがフラワーパークHP

特典を付けることで利用を促すことは効果的だと考えます。また課題となっていた周知についても、あしかがフラワーパークのホームページ、チラシにも大きく取り上げていただきました。観光客の多くはフラワーパークから情報を得ますので、こちらも効果が期待されます。

しかし、急激に周知されたことにより、駐車場対応の遅れやまちなかでの2次渋滞発生など危惧する部分もありますが、最初から100点満点の結果は得られません。毎年続けることで課題を抽出し、それを的確に改善し、そして定着させていくことが重要です。

今回の事業により、渋滞解消に効果が現れ、観光都市足利の総合的なレベルアップに繋がることを期待しています。

今回の実現にあたっては、私以外にも数名の先輩議員、同僚議員からの提言もありました。こういった議会からの指摘や、足利市の担当部署、あしかがフラワーパーク、JR東日本の皆様のご努力とご理解があってこそなし得たものです。渋滞解消や観光客の顧客満足度改善にご尽力いただいたことに対しあらためて感謝したいと思います。

 

※1パークアンドライド・・・混雑する観光地に直接マイカーで乗り入れず、離れた駐車場に車を停めて、そこからバスや電車などの公共交通で観光地へ向かうシステム。国内では初詣時期の伊勢神宮が有名で、県内では日光市が2年連続で試験的に導入し、市の推計では最大6kmの渋滞緩和効果があったとされる。