会派「自民プラス」の視察で、静岡県伊豆市の「伊豆市立土肥小中一貫校」について視察させていただきました。義務教育学校は小学校・中学校の区切りを無くした教育課程9年の新たな学校制度で、全国で導入が進んでいます。
近隣では佐野市や小山市では進んでいますが、足利市では導入されていません。伊豆市では20年で小中学生が半減する少子化が著しい状況です。そのスピードは足利市よりも早く深刻なものでした。さらには山間部にある旧自治体の関係で、児童の移動も大きな課題でありました。そんな中、土肥地区において小学校と中学校を統合する義務教育学校の議論が始まり、計画からわずか5年で実施に至りました。
同地域最後の中学校校長先生であった、現教育長のお話を伺うと地理的な面や財政面、また伊豆市の少子化の現状から選択肢がなかったようにも感じました。また、結果として義務教育学校にして良かった点が多くあり、児童達にとっても最善の結果だったようにも感じました。義務教育学校についてネガティブな点をほとんど聞かなかったことも印象的でした。
言葉で「施設分離型小中一貫校で連携を進める」と言っても、現実では人事の垣根があることや、理念や考えを共有することが困難であったりと、改めて課題があることがわかりました。
足利市においても小中学校の統廃合の議論が進んでいます。その中にはもちろん小中一貫教育の議論もあり、その体型についても様々な考えがあります。今回の視察で深い議論をするための重要な糧を得ることができました。