今年度「本町緑地の一部オープン化」へ参入する事業者選定が行われます。
渡良瀬橋と緑橋の間の河川敷にある本町緑地は、普段はサッカーやラグビーなどに使われている広大な緑地です。芝生もきれいに整備され、すぐそばで渡良瀬川のせせらぎを眺めることができます。そんな本町緑地を「オープン化※1」することで、渡良瀬川を活かした賑わいを創出し、魅力あるまちづくりを進める事業がこのオープン化です。

堤防拡幅後のイメージ(足利市HPより)

 

現在、国交省が渡良瀬川の水害対策を目的に堤防を分厚くしています。その際に生まれる広くなった天端へ民間事業者の店舗設置を許可します。事業者に対し、通常設置できない公共スペースへの出店、使用料の減免等のインセンティブを与える代わりに、公園の維持管理の委託や、公園設備の整備を実施してもらうPark PFIと呼ばれる手法です。これにより増加する公園管理費を抑制し、エリアに新たな価値を生み出し、利用者の利便性も向上させます。

2021年11月から1月まで「マーケットサウンディング※2」を行い、民間事業者が参入しやすい募集条件などを把握し、2022年度中に公募をする予定となっています。供用開始は2023年となる予定です。

筆者のイメージ(あくまで個人的な妄想)

先進事例のミズベリング信濃川(新潟市)

この事業は、私自身も議会で何度となく提言してきた「渡良瀬川を活かした魅力あるまちづくり」に繋がる大きな一歩です。しかし、受け皿として募集をする側の行政職員の育成と、そのパートナーたる民間事業者の掘り起こしが重要だと感じています。そこをしっかりと掘り下げて準備をしないと、

「募集をしたが手が上がらない...」
「事業者が見つかったが利用者が少ない...」

ということにも繋がりかねません。今回の事業者募集と魅力ある公園整備の計画策定が、同事業の成否を決める重要なポイントになると認識しています。その点は常任委員協議会でも指摘させていただきましたが、引き続き魅力ある事業者に参入していただける様に提言を続けて参ります。

いずれにせよ、足利らしい魅力ある水辺空間が公民連携によって生まれようとしていますので、注目いただければと思います。

※1…地方の再生等に資することを目的として、営業活動を行う民間事業者が河川敷の利用を可能とする制度。
※2…直接対話により民間事業者から意見を聞き、魅力ある事業内容や事業スキーム等を策定するための情報収集の手法。

□本町緑地における民間活力導入に向けたマーケットサウンディング型市場調査の結果概要を公表します
https://www.city.ashikaga.tochigi.jp/page/resultado-de-sondeo-de-mercado.html

【過去記事】
全4回【主張】渡良瀬川を生かして新たな賑わいと価値を生み出す
□その1 もったいないよ、渡良瀬川
https://sueyoshi-toshihiro.com/?p=2483
□その2 動き出した足利の水辺空間
https://sueyoshi-toshihiro.com/?p=2514
□その3 中橋と本町緑地から生まれ変わる
https://sueyoshi-toshihiro.com/?p=2517
□番外編
https://sueyoshi-toshihiro.com/?p=2531

【過去の一般質問】
□R3.3公園・緑地・河川空間の利活用
https://ashikaga-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=256
□R2.9河川空間の利活用
https://ashikaga-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=179
□H29.3渡良瀬川の活用について
https://sueyoshi-toshihiro.com/?page_id=1108
□H29.12 渡良瀬川の活用について
https://sueyoshi-toshihiro.com/?page_id=1550