今回の一般質問の一部内容を掲載いたします。
具体的に動きや成果があったもの、はじめて明らかになったものを中心に掲載しておきます。

※当局の答弁は質問をしながらメモをとったものですので、正確なものではない場合がございます。詳細は後ほど議事録でご覧ください。


■学校教育DXについて(ICT機器を活用した学校運営)

【ICT機器を活用した学校運営】
●末吉:導入されている校務支援システムにより、今までアナログで行ってきた様々な事務作業をデジタル化・共有化することで、校務の効率化を進めることができました。客観的なデータはありませんが、現場の先生方の声の多くは、肯定的なものだと聞いております。
しかし一方、同システムではカバーできていない校務があったり、学校独自の事務作業があったりと、まだデジタル化、ICTの手が行き届いていない作業があることも事実です。
そこで、同システムの成果を集約・分析し、改善が必要な点や、効率化できそうな他の業務を拾い上げることはできないでしょうか。

△教育長:市全体の改善を図っていくために、統合型校務支援システム等についてのアンケートなどを行い、その成果や課題を検証し、関係課と連携しながら、教育の質の向上に努めていきます。

●末吉:現在一部学年でデジタル教科書を導入しています。そこで、本市で取り扱っている副読本についても、デジタル化し教材としていつでも、どこでも見られるようにすることはできないでしょうか。
小学3、4年で使用する『のびゆく足利』や、以前足利デザイン・ビューティ専門学校の学生に製作していただいた、田崎草雲の補助教材など、デジタル化しローカルにダウンロードしたり、オープン化したりできるのではないでしょうか。合わせて操作しやすいビューアーアプリの導入についても検討が必要と考えますが、ご所見を伺います。

△教育長:副読本等をデジタル化することで、手元でたくさんの図や写真などの資料をカラーで見られるなど、資料をより効果的に活用できると考えます。出版業者等と相談しながら、タブレット端末で副読本等を活用できるよう努めます。ビューアーアプリケーションも検討したいです。

●末吉:本市における学校教育DXの司令塔である教育研究所には、DXに特化したノウハウ等を備えているわけではありません。学校現場も同様であり、大きな負荷がかかっていると考えられます。
一方、市長部局では今年度からDX戦略課が設置され、様々な業務のデジタル化等を強力に推進していく体制が整えられつつあります。そこで、教育委員会と市長部局という異なるセクションではありますが、縦割りを排し連携・協力できる体制を検討すべきと考えます。教育現場はもちろん、事務局の負担軽減にもつながるのではないでしょうか。

△教育長:校務支援システムやGIGAスクール構想によるタブレット端末等のさらなる活用や運用、今後のよりよい学校ICT環境の構築のため、専門性を有する庁内の関係各課とこれまで以上に積極的な連携を図っていきたいです。




DXの様な新しい取り組みには様々な障壁があります。こどもたちの豊かな学びの創造と、先生方の業務改善に繋げるため、市長部局と教育委員会が協力することでその壁を乗り越えられると考えます。そのために必要であれば、「政策調整監」や「特命推進員」を機能させることも検討の余地があります。
そして何より、教育委員会が学校教育DXをどのように進め、子どもたちの学びと先生方の校務をどう改善していくかを自ら考え、一定の方向性を見出していく過程も重要だと考えます。