11月17・18日と足利市議会の議会報告会・意見交換会が三和、筑波、矢場川で行われました。

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タイトルに“2015”と書いたのは、議員になる前の2014年11月に同様の記事を書かせていただいたためです。議員になってあらためて議会報告会・意見交換会を俯瞰してみたいと思います。

→ 前回の記事

議会報告会は前回も書かせていただいたとおり、平成25年に制定された「議会基本条例」をもとに同年より始まった事業です。
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※議会基本条例・・・地方分権の進展に伴い、市議会の責務が大きくなる中、「市民から信頼される議会」「市民に開かれた議会」「市民参加を推進する議会」を目指すために制定された条例。(足利市HPより)

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前回の記事で参加者として感じたことが4点ありました。主催する側としての新たな視点も加え、これらの点についてもう一度考えてみたいと思います。

【1】議会報告会の内容が一般市民にはわかりにくい

→ 報告会の内容自体が専門用語が多く伝わりにくい点は、あまり改善されていません。議員個人ではなく“足利市議会全体”としての報告ということで、会場によって差異をださない考慮だとは思います。しかしながら役所の職員の説明のようで、一般の方々には難しいことは事実だと思います。

【2】議員・市民共にルールが曖昧

→ 意見を言う市民側からすると「どう思ってるんだ!?」と意見を求めたくなる気持ちもわかりますが、ルール上は個人の意見が言えないことになっています。ルールを厳格にするのか、ある程度柔軟にするのか、最低限の方向性を決める必要があるようです。
議員の側も個人の意見を述べざるを得ないときは、公平に全員一言ずつ言ったり、賛成意見反対意見を両方を述べたりすると良いかも知れません。同時に市民の皆さんもルールへのご理解をいただきスムーズな進行にご協力いただくといった、双方の歩み寄りが重要だと思います。

【3】若い人たちが参加しやすい仕掛けがない

→ ここは特に改善が求められると思います。
前回も夜7:00開催は評価できると書きましたが、せっかくお仕事をされている方が来られる時間でも、その人たちが来なければ意味がありません。現状の集客方法は市議会だより(※入稿のタイミング上大まかな日程しか出せない)と地元自治会への周知がほとんどです。
育成会、PTA、趣味のサークルなど幅広い世代の組織へ周知をしたり、子育て中の方が来られるように託児スペースを作ったり、SNSを活用したりとできることはまだまだあります。

【4】議員の勉強度や仕事の結果が露骨に見える

→ これは不変の事実です。
議員によって福祉に強いけど教育は苦手、環境には強いけど文化は苦手など、得手不得手があります。地域性のある質問や、話題になっているできごとに対する質問が多いので、しっかりと回答できるようにしなくてはいけません。
私もまだまだ勉強不足な部分がありますので、幅広く調査研究をして信頼される議員になれるよう努力を続けます。
ある意味、市議会議員を同時に複数見ることができ、質問もぶつけられるので選挙の際の参考になるとは思います。

【5※追加】意見交換会が硬い

→ 私も経験しましたが、市議会議員が8人も並んでいて、周りには地域の自治会長さんたちが座っているなかでマイクを持って質問するのはなかなか勇気がいります。もっと気軽に議員と話ができて、できるだけ多くの方が意見を話せるような工夫が必要だと思います。
そういった意味では栃木市議会が採用した『車座形式』が望ましいと考えます。議員ひとりと数名の参加者が輪になって自由に意見交換をします。小さいグループで肩肘張らずフリートークができれば参加者の満足度も上がり、次に繋がるのではないでしょうか。

以上のような問題点を改善し、より多くの幅広い世代が参加でき、気軽に意見が言えて、参加者が理解しやすい報告会・意見交換会に改善していきたいと思います。

今までと違い、一議員として議会内の「議会報告会全体会」という場で意見を伝えることができます。足利の未来を建設的に語り合える、「本当の意味で実りある報告会・意見交換会」を作っていきたいと強く感じました。

参加されたことのある方、または参加してみたいと考えている方のご意見、お待ちしております。