2020年4月1日、足利市の梁田(やなだ)地区に新しい放課後児童クラブが開設されました。新型コロナ感染拡大期という大変なタイミングでの門出になりましたが、開設いただいたクラブの皆様、ご協力いただいた保護者、地域、関係者の皆様には深く感謝申し上げます。

少し長文になりますが、大事な話なので開設までの経緯をお話しいたします。

放課後児童クラブは一般的に「学童」と言われるもので、小学生の保護者がお仕事などで放課後家にいない場合、遊びや生活の場を提供し、子どもたちの健全な育成を図るものです。
現在、全国に25,881ヶ所※(R1年)設置されていますが、共働き世帯の増加とともにニーズは高まる一方です。国ではクラブ増設を進めていますが、クラブを利用したくてもできなかった児童数は18,261人※(R1年)と過去最高になっています。
※厚生労働省発表

さて、足利市では概ね小学3年生まで児童が入れるクラブを確保していますが、私の住む梁田地区は例外でありました。市内の児童数が減少する中、梁田小学校は微増傾向で学校周辺も規制緩和や地理的優位性から、新築住宅が増加しています。ちなみに高齢化率は市内で一番低い24.55%(R1)です。

梁田には公設のクラブがありましたが、定員を上回ってしまい、小学2年生ですら利用できない状況になっていました。共働きのご家庭はクラブに預けられないため、正社員からパートにしたり、退職したりして所得が減り生活に影響が出ている方もいらっしゃいました。毎年更新のときには「うちの子が出されてしまうのでは」と心配で仕方がなかったそうです。また、公設クラブも定員があるとは言え、お断りするのを非常に申し訳なく感じていたようです。
そんな切実な状況を保護者の方から直接うかがったのがH31年の春でした。

つづく..

梁田地区にオープンした放課後児童クラブ