JR両毛線新駅に対して様々な議論が議会のみならず、市民の皆さんの間でもなされております。まずは市議会議員として私の意見を述べておきます。
 
私の意見は『条件付きで賛成』です。
 
賛否の分かれる新駅構想について、SNSやホームページ等で詳しく述べている議員の方が少ない状況下、先頭を切って考えを示すことは勇気のいることだと思います。しかし市民の皆様から議会運営を負託されている以上、注目を集める案件に関して考えを示すことは【議員の責務】と信じ、長文ですが述べさせていただきたいと思います。
 
私の考えの理由や条件を延べる前に、経緯からご説明いたします。

180

小山と高崎を東西に結ぶJR両毛線

 
JR両毛線はJR東北本線小山駅(栃木県)とJR高崎線高崎駅(群馬県)を東西に結ぶ、足利市並びに北関東各自治体にとって重要な路線です。この両毛線に栃木県内では30年以上設置されていない新駅ができるというニュースが報道されたのは、昨年(H28年)12月10日の事でした。本会議の一般質問において、議員の質問に対して新駅開設がJR東日本との間で「検討することに合意した」との答弁がありました。
 
その前提として昨年(H28年)8月、足利市はJR東日本と『駅を中心としたまちづくり及び鉄道利用促進に関する連携協定』を締結しています。こういった協定をJRが自治体と結ぶことは全国的にも稀有で、当時全国で3番目だったそうです。
 
以下がそのねらいです。
 
―――――――――――――――――
◎協定のねらい
今後、人口減少及び高齢化が予測される中、駅を中心としたまちづくりと地域公共交通ネットワークの整備を推進し、駅周辺の価値向上や暮らしの安全・安心の向上を図ることで、住みやすく便利なまちを目指す。
併せて、豊富な観光資源を活用し、観光誘客による交流人口を増加させ、地域公共交通による回遊性向上を図り、にぎわいのあるまちを目指す。
―――――――――――――――――
 
学生利用者が6割の両毛線において、今後の少子化による利用者減を考え、何らかの手を打たなくてはいけないというJRの危惧、公共交通を守らなければいけないという自治体の危惧が互いに一致したのでしょう。
 
さて話を戻しますが、12月議会において発表になったこの案件に対し議会でも意見は様々でした。今年1月に開かれた全員協議会ではじめての本格的な当局との議論が行われました。多くの議員から設置の目的、費用負担、渋滞対策の実効性等について質疑がなされ、懐疑的な意見も多く出ていました。
 
そして3月議会。
この事業に関する事業費がH29年度予算に含まれた状態で議案としてあがってきました。
 
○土木費 新駅整備関連事業費 6億720万円
 
つづく・・・