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気になるニュースが入ってきました。足利市唯一の一般廃棄物処分場である通称「小俣処分場」が契約更新できず、焼却灰などが搬入できずにいるそうです。

一般的な可燃ごみは焼却し灰にします。それを最終処分場に埋め立てています。燃えないごみも極力小さいく砕いて埋め立てています。その埋立地が足利の場合「小俣処分場」です。
しかし、こちらは市の所有地ではなく借りた土地のようで、年間約2300万円の賃料を支払い使用しています。その契約が更新できないのでごみが埋め立てられないというお話です。
状況としては以下のような流れがあります。

◎契約が更新できない

◎埋め立てる場所がない

◎とりあえず南部クリーンセンターに保管しよう(保管容量1~3週間)

◎緊急性が高いから裁判所に仮処分を出してもらおう

◎(仮処分が出てからゆっくりと協議しよう)

さて、ここでいくつかの疑問が出てきます。

1)トラブルになるような契約内容なのか
なぜ契約書に「市の要望により期間を更新できる」と書いてあるのに更新できないのか、法的拘束力が無いのか。詳しい内容はわかりませんが、なにかしらの根拠をもって地権者が拒否をしている可能性もあります。

2)もっと早く協議をすることはできなかったのか
なぜこのような土壇場まで協議がずれ込んでしまったのか。そもそもいつから協議をしていたのか。記事を見る限りではわかりませんが、対応の遅れがこのような事態を生んでしまったのであれば問題です。
また、地元への説明も2010年の期間延長申し入れ以降まったくないというのも、対応の遅さを感じざるをえません。

3)契約を更新できないとどうなるのか
まず、仮処分が下りない場合、南部クリーンセンター以外に保管先を確保しなくてはいけなくなります。近隣自治体に依頼して搬入させてもらうか、市内で仮保管所を作らなくてはいけません。本当であれば掛けなくていいコストがここに生まれることになります。
仮処分が下りてもその後の協議が決裂すれば、別の対策をする必要が出てきます。
なぜここまで地権者や地元と協議が進まずにいたのでしょうか。

以上3点を踏まえ、現段階で見えてくるのは行政の対応の遅さです。

この遅さが市税を無駄に浪費することに繋がってしまうのであれば、大きな問題だと考えます。

■契約/賃貸借契約(購入していない)
■契約期間/1997年9月~2014年8月
■賃料/約2300万円(年間)
■埋立て状況/総面積10万㎡のうち50%程度空き
■現状/9月から搬入停止
南部クリーンセンターに仮保管(保管容量9月末まで)
契約を継続できるよう市が仮処分を宇都宮地裁に申し立てた
地元市民グループへの協議も2010年以降行った形跡なし

【下野新聞】http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20140911/1714858

※下野新聞の紙面とネット版では内容が若干違います