約一年前、足利の中学生が解体工事現場で事故に巻き込まれ亡くなるという事件が起きました。どうしても、こういった事件ごとは裁判が開かれるまでのタイムラグのせいか注目が薄れがちですが、非常に重要な問題だと思い記事をシェアさせていただきます。

以下 下野新聞より

群馬県桐生市の工事現場で2012年8月、足利市西中3年石井誠人君=当時(14)=がアルバイト中に死亡した事故で、両親が石井君を雇っていた同県太田市の解体会社など4社に約1億1千万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が9日、宇都宮地裁(岩坪朗彦裁判長)で開かれ、解体会社側は請求棄却を求める答弁書を提出し、争う構えをみせた。

続き→
http://www.shimotsuke.co.jp/town/region/south/ashikaga/news/20131010/1377027

【問題点1】中学生って働いていいの?

法律では15歳未満の就労は禁止されています。しかし、以下の例外も規定されています。

第56条第2項
前項の規定にかかわらず、別表第1第1号から第5号までに掲げる事業以外の事業に係る職業で、児童の健康及び福祉に有害でなく、かつその労働が軽易なものについては、行政官庁の許可を受けて、満13歳以上の児童をその者の修学時間外に使用することができる。映画の製作又は演劇の事業については、満13歳に満たない児童についても、同様とする。

果たしてこの例外事項に今回の案件が合致するのどうか調査が必要です。
また、被害者以外にも中学生の就労が常態化していたのか、学校や教育委員会はその問題を認識していたのか、認識していたとすれば黙認していたのか、多くの疑問が残ります。
【問題点2】業者は事故を防げなかったの?

訴えによると当時「危険のない軽作業のみ」という約束の元での就労であったはずが、実際は危険が伴う現場で働いていました。まずはなぜ約束が守られなかったのか、現場での危険防止措置はとられていたのかを明白にする必要があります。
事実関係がわからない以上憶測でしかありませんが、この問題は氷山の一角ではないかと考えます。今回のような事故があったからこそ注目を集めましたが、実際の教育現場では他にもこういった問題はあるのではないでしょうか。子供たちの未来のためにも学校関係者だけではなく、市民全体で考えるべき問題だと考えます。
【とちぎテレビ】
http://www.tochigi-tv.jp/news2/stream2.php?id=622583718002