シリーズ3回目は会派についてです。

みなさんは“会派(かいは)”という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

国では国会議員は自民党や民主党などどこかの政党に所属しているか、無所属の方がいます。この政党ごとに政策をまとめ議論を繰り返します。

ですが、都道府県・市町村議会ですと少し違ってきます。

考えや政策の近い議員どうしが選挙が終わるとグループを組みます。これを“会派”といいます。
このグループは必ずしも所属する政党と同じではありませんし、違う政党の議員が同じ会派を組むこともあります。例えばA党とB党の議員から構成される○○の会、C党と無所属議員による○○クラブといった具合です。

ちなみ今回の足利市議会(第24期)の会派構成は以下のようになりました。

○自民党議員会・・13名
○公明党議員会・・3名
○会派を構成しない議員・・8名 (合計24名)

※末吉利啓は会派を構成しない議員です。

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ではなぜ会派を組む必要があるのでしょうか。

■会派のメリット
・会派を組むことで発言権や影響力が大きくなります。
自治体によって様々ですが、会派を構成していないと参加できない会議や委員会があり、実質そこで物事が決まってしまうことがあります。
・数の論理から巨大会派に所属しているほうが、政策を進めやすくなります。

ちなみに足利市の場合は会派を構成していないと会派の幹事長がいないので「各派幹事長会議」という会議に参加できません。(※議員は傍聴できます)
この会議は人事案件や議会の内容などを会派間で調整する重要なものになります。

■会派のデメリット
・会派の意見が重視されるため、議決の際などは自分の意見を抑えることにもなってしまいます。
・最大会派から議長・副議長・各種ポストが選出されるため、他の会派にはまわらない。
・会派を作ることが目的になり、主義主張がまったく違う議員同士が組んでしまったり、会派間の引き抜きなどが起こり、議会が数の争いに終始してしまう。

■会派に関する末吉利啓の決断について
国会の場合は選挙前から所属している政党をベースに議会は運営されます。
しかし地方議会は会派が主体です。選挙後わずか半月で所属する会派を決めることになります。この短期間に当選された議員さんそれぞれの理念や政策、人間性を見極めることは簡単ではありません。
組むからにはその理由をしっかりと支持者の方に説明する責任が生じます。

私自身は今回どこかの会派に所属したり、新たな会派を作るという決断には至りませんでした。それはあまりにも情報が足らないこと、そして今後の活発な議員活動に支障が出る可能性があることが理由です。

当面は“会派を構成しない議員”として、しっかりと議会と行政を見極めさせていただきます。