「足利に道の駅ができる!?」そんな話がありましたが、いったいその後どうなったのでしょうか。

足利に道の駅をつくるという話が具体化してきたのは2011年、当時の大豆生田市長が調査事業費として200万円を計上した頃からです。その後2012年は980万円、2013年は3200万円の調査事業費が計上されてきました。同年「足利市道の駅建設協議会」が設置され7月から翌年3月まで計5回の会議が開かれました。
2013年、それまで比較的推進派のスタンスを取っていた大豆生田市長が市長選に破れ、和泉市長が新たな足利市長になりました。すると前市長とは違い、道の駅建設に対しては慎重な発言や行動が目立つようになり、会議や調査などはほぼ凍結状態になりました。
そして現在に至っています。

ここで足利の道の駅に関してポイントを整理します。

<足利市の道の駅のポイント>
■設置予定場所
・瑞穂野町(写真)
■瑞穂野選定の理由
・交通量の多さ。国道50号は現在1日3万9千台(H23.11上渋垂町)の交通量
・多くの土地を取得できる市街化調整区域
・市街化調整区域の中で建物が建てられるところが瑞穂野
■機能と目的
・休憩機能
・観光や道路状況等の情報発信
・ドライバーと地域住民・住民どうしの交流
■建設のメリット
・通過していた方を市内に誘導できる
・農作物などのPRと販売できる
■規模
・3hほど? 道の駅しもつけと同規模
■オープン予定
・2017年ころ?
■他の道の駅との距離
・みかもが11キロ、どまんなかたぬまが11キロ、思川が24キロ
■運営形態
・未定
■進捗状況
・農務関係から農地利用の、国から協力の承諾を得た
■整備費用
・未定(休憩施設と情報発信施設建設について国が負担、駐車場の買収も国が負担)

 

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道の駅はそもそも営利目的ではなく道路利用者のための「休憩機能」、道路利用者や地域の人々のための「情報発信機能」、地域のまち同士が連携する「地域の連携機能」を持たせるための施設として建設が進められました。
そのため、採算性に関しては軽視される部分があります。地域のためになれば、道路利用者のためになれば。このような大義名分のもと採算性が軽視された結果、毎年多くの赤字を積み上げる道の駅は国内にたくさん存在し、その赤字は結局市民に降りかかってきます。

もし仮に足利で道の駅を建設するのであれば、しっかりとした運営計画を立て、行政主導ではなく初期段階から民間の実績ある人材の参加を促すべきだと考えます。このようなハコモノは多くの税金と多くの時間を費やします。足利の道の駅が足利の負の遺産にならないよう、十分に中身のある協議を重ねる必要があると考えます。

それと、今まで費やされた調査事業費に関して調べてみましたがホームページなどでは具体的な情報を見つけることができませんでした。3年で4380万円の税金が投入されているわけです。(※平成25年度分は返却) その税金がどのように使われ、その結果どのようなことが分かったのか、貴重な情報をしっかりと市民に提供していただきたいものです。
近いうちに担当部署に問合せ、または情報開示請求を行ってみようかと思います。

<道の駅をめぐる足利市の動き>
2011(平成23)年
・調査事業費200万円 → 交通量調査など
2012(平成24)年
・大豆生田市長、候補地を瑞穂野町国道50号沿い選定
・調査事業費980万円
・「足利市道の駅建設協議会」設置7月~翌年3月まで計5回
2013(平成25)年
・調査事業費3200万円を配分し基本設計に着手
同年4月
・和泉市長誕生 道の駅構想が鈍化 調査事業費3200万円は返却 → 現在に至る