競馬場跡地
■敷地面積/約73,000㎡(7.3ha)
■施設概要/芝生広場、撮影スタジオ、ビーチバレーコート
■用途地域/市街化調整区域
■公園紹介/https://www.city.ashikaga.tochigi.jp/page/shibahuhiroba.html
■Map/https://goo.gl/maps/es9wjRh8SMwyx5n59

足利赤十字病院に隣接する広大な空き地

7.3haの土地が未利用のまま残る

足利市が所有する用途が決まっていない土地で、最も広いものが「競馬場跡地」です。全体で20haにも及ぶ敷地には、2011年に足利赤十字病院が開院し、南側に東西に細長い五十部運動公園、東側に野球場とバスケットボールコートが整備されています。それでも7.3haが残っており、実質「塩漬け」状態となっています。
当初は「医療福祉系高等教育機関」を誘致するという方針でしたが実現できず、2011年に「こどもの憩いの場」と方針転換をしました。その後も具体的な活用策は決まらず、2012年に市民520名のボランティアの力を借りて3.4haに芝生を植え、「競馬場跡地芝生広場」として暫定利用を始めました。現在はグランドゴルフやサッカーなどに使用されています。行政側の課題としては、あくまで「暫定の広場」であり、「公園」ではないため、団体での占有利用に使用料をいただくことができません。(利用者は無料なので良いでしょうが...)

そうこうしている間に、様々な引き合いがあり、2019年に国体会場として「ビーチバレーコート」が整備され、スクランブル交差点を模した撮影スタジオが建設されました。後者については2020年以降民間が継続して運営することとなり、敷地の使用料をいただいています。(※建設や整備について市からの支出は無い)

2022年の国体に向けて整備されたビーチバレーコート

民間が当該地を借りて運営するスタジオ

足利市民の貴重な資産であり、多くの可能性を秘めている当該用地について、本格的な検討を進めるべきだと考えます。個人的にこの土地を見ると、オガールの話を思い出してしまいます。
“補助金に頼らない”まちづくりの最先端。岩手県紫波町で完成した「オガールプロジェクト」がすごいワケ(SUUMOジャーナル)

●勝手にオススメポイント
何といってもこの広大な面積です。比較表でもわかるように、他に類を見ないこれだけの土地が、10年以上活用方針が決まらないというのももったいない話です。民間であれば固定資産税がかかりますので、貸すなり売るなり利活用を考えなければ赤字になります。ちなみに、この跡地にかかる年間の維持管理費は、芝生管理等で266万円程(人件費除く)です。
また、足利赤十字病院という巨大な3次救急医療機関が隣接しています。親和性の高い施設やビジネスが、いろいろと考えられるのではないでしょうか。飲食店であれば健康食に特化したものや、東京など都心からの高所得層利用者に向けたもの。療養者への癒しを提供できる文化施設、森林公園。看病や見舞に来られる方向けの宿泊施設等。

●課題
まずは開発許可の問題があります。「医療福祉系高等教育機関」として開発の許可が下り、更には国から「まちづくり交付金」を得て造成等を行った経緯があります。そのため、開発許可の範疇での開発を行ったり、いわゆる「ひも付き」の部分を解消したりする必要があります。
同様に市街化調整区域であるという課題があります。市街化を抑制する地域において、大規模な施設整備や開発がどこまで可能なのか。この辺りは私も調査中です。


※これらの施設は足利市が公式に活用方法を募集しているものではありません。活用には開発許可の制限、地元との調整、修繕コスト等、それぞれいくつかの課題があります。
□勝手に遊休資産趣旨
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