今回は全国の先進事例と足利の動きについてお話しいたします。全国規模で行われている水辺利活用の事業に「ミズベリング」があります。川や海などの水辺活用の可能性を官民一体で切り開いています。そのひとつに新潟市の「ミズベリング信濃川やすらぎ堤」があります。(※他にも先進事例が多く掲載されていますのでリンク先をご覧ください)
□ミズベリング
https://mizbering.jp/

新潟市では市内を流れる信濃川の堤防天端(てんば)にお洒落な飲食店の設置を許可しています。そこで料理やお酒を買い、河川敷に並ぶスノーピーク(https://www.snowpeak.co.jp/)のテントや椅子・テーブルで会食を楽しむことができます。この事業は国に計画を提出し、民間事業者との公民連携で行われています。H28年の試行期間では7~9月の3カ月で延べ30,000人の利用者が集まり、売上も延べ7400万円に上りました。また、水辺の歩行者・自転車も前年の約3倍に増加しました。反響も良好で、3年で回収しようとした初期投資をこの1年で回収できたそうです。

ミズベリング信濃川やすらぎ堤の様子

夜も多くの来場者でにぎわう信濃川

私は偶然、新潟に行った際にこの事業を目にして衝撃を受けました。

「川でこんなことして良いんだ!」

「川ってこんなポテンシャルがあるんだ!」

その後、当時の会派で正式な視察をさせていただき、議会でもその可能性を訴えてきました。そして2018年、足利市市民力創出協働事業に「渡良瀬川を活用した河川に親しむための取り組み」のテーマが上がり、わたらせ川利活用研究会の皆さんにより「わたらせ川で過ごす大人の休日事業」が実施されました。
前回、そのポテンシャルの高さを指摘した中橋緑地で、通常ではできない宿泊を伴うキャンプ、焚火、BBQが特別に許可され、ジャズライブも行われました。翌年には「KAWAOTO」と名称を変えて行われ、共に多くの来場者に魅力的な非日常を提供し、水辺空間の新たな可能性を共有することができました。

足利市の「わたらせ川で過ごす大人の休日事業」

中橋緑地に並ぶテント

2019年の「KAWAOTO」では五右衛門風呂も登場

今回は試行的な規制緩和と公民連携事業という意味合いの強いソフト事業でありました。そして2020年、この経験を踏まえいよいよハード事業も視野に足利市が動いてくれることになりました。

つづく...

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【視察報告】ミズベリング信濃川やすらぎ提事業
→ http://sueyoshi-toshihiro.com/?p=1178
【渡良瀬川の利活用・中橋リバーサイドシネマ】について
→ https://sueyoshi-toshihiro.com/?p=1654

□過去の議事録
H29.3渡良瀬川の活用について
→ http://sueyoshi-toshihiro.com/?page_id=1108
H29.12 渡良瀬川の活用について
→ http://sueyoshi-toshihiro.com/?page_id=1550