今回の一般質問の一部内容を掲載いたします。
具体的に動きや成果があったもの、はじめて明らかになったものを中心に掲載しておきます。

※当局の答弁は質問をしながらメモをとったものですので、正確なものではない場合がございます。詳細は後ほど議事録でご覧ください。

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■市長の政治姿勢について(足利高校・足利女子高統合新校、足利市民会館建替え、中橋架替え)

【足利高校・足利女子高統合新校】
●末吉:市所有の市民会館敷地と、県所有の足利高校敷地を交換すると仮定した場合、学校建築の除却費用が、本市にとって大きな重荷になる。公共施設を2055年までに40~50%削減すると目標を掲げた以上は、上物についても踏み込んだ議論が必要だ。

△総合政策部長:県教育委員会との今後の協議になるが候補のひとつとしては上がる。公共施設再編計画を策定中であり、この策定作業の中でも十分検討したい。

●末吉:市立図書館が隣接していることは、統合新校のセールスポイントとなる。図書館を整備する際は、校舎からアクセスができる通用口の整備、進学やキャリア形成に特化したコーナーや相談窓口の設置などが考えられる。統合新校と市立図書館との積極的な連携による、更なる魅力向上を目指すべき。

△教育次長:ご提案の様々なアイデアについては、現在、公共施設再編計画を策定中であり、新たな改修や整備等が必要になった場合には検討していきたい。

【足利市民会館建替え】
●末吉:長年親しまれてきた市民会館が解体されると、悲しむ市民の声が上がる。私は、そういった「市民の思いを大切にした公共施設の再編」が、延床面積40~50%削減という、大きな壁を乗り越えていくための重要なカギになると考える。
例えば会館の旧材を新会館に活用したり、廃棄する部材を加工して記念品として配布・もしくは浄財の返礼品にしたり、お別れイベントを開催したりと、様々な方法で市民の思いに寄り添って解体を進めるべきではないか。

△教育次長:基本構想、基本計画で提案いただいた様々な案についても検討したい。また、50年以上市民に親しまれてきた施設なので、お別れイベント等の開催を指定管理者とも協議し検討したい。

【中橋架替え】
●末吉:架替えにより高架下となってしまうと、沿線商店への影響が心配される。高架下スペースの有効活用に公民連携で取り組んだり、「北仲ほろ酔いウォーク」等で得た誘客のノウハウを横展開したり、「中央商店街遊休資産活用支援事業費補助金」の当該エリアでの特例を考えたりすることで、沿線商店の活性化を図れないか。

△都市建設部長:橋梁の下にオープンスペースが生まれることから、その有効活用について地域の皆様とともに調査・研究したい。これまで地域の皆様が率先して様々な取組を行っているエリアなので、協働のまちづくりの視点から支援を検討したい。

●末吉:本市のシンボルでもあり、貴重な歴史的遺産(全国に10例程度しか現存しない戦前のブレースドリブタイドアーチ式橋梁)でもある中橋のアーチ形状の継承や、部材の利活用などの視点を、架け替えに際して持つことが重要と考えるが、その点を県にはどのように提言していくのか。

△都市建設部長:多くの市民に親しまれた中橋の三連アーチは、本市を代表する素晴らしい景観。地元説明会でも多くの参加者から声が出た。国や県に対して景観の素晴らしさや、多くの市民が愛着を持っていることなどを丁寧に説明し、三連アーチの継承を強く要望したい。

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統合新校、市民会館については前日に多くの議員から主要な質問が出ているため、角度を変えて質問をしました。統合新校については、図書館が隣接することのアドバンテージを最大限利用すべきこと、等価交換の対象として県立足利高校敷地が想定された場合の、上物の扱いについて踏み込んだ議論をすべきと提言をしました。ともに、これからの議論であったり、決定事項ではなかったりするため、明確な答弁はありませんでした。しかし、議会でのはじめて提言したことは今後の議論に一定の影響を与えるものと考えています。

市民会館については、市民プラザのみで文化活動を担うことを心配する声が多く出されました。これを機にあまり使われていない、あるいは知られていない施設を活用していただき稼働率を上げていくこともできると提言しました。公共施設適正化のカギとなる「市民の思いを大切にした公共施設の再編」については、「基本計画などで検討」「お別れイベント等は指定管理者と協議検討したい」との答弁があり、一定の前進がありました。

中橋については、進捗状況と課題を互いに確認いたしました。地域経済衰退への対応については、「高架下のオープンスペースの有効活用」という具体的な対策を示していただきました。また、まちのシンボルである3連アーチの継承等についても「国・県に強く要望していきたい」と、かなり前向きな答弁がありました。