市民会館等公共施設特別委員会では初となる視察で、お隣の太田市民会館にうかがいました。昨年夏の完成で、足利市も市民会館の建替えが議論されているところでしたので、参考になればと全議員対象で行われました。私自身は昨年秋に個人的に見て参りましたが、今回は議会の視察ということで、太田市役所の方々に詳しく説明していただくことができました。

世界最大の鋳物アルミでできた外壁 

 
さて太田市民会館の概要は以下です。
 
■完成/平成29年7月(着工平成26年12月)
■敷地面積/12,884㎡
■延床面積/8,473㎡
■建物内/大ホール1501席、スタジオ(リハ)1室、多目的室2室、会議室1室
■舞台装置/プロセニアムウィング(舞台間口調整)、昇降プロセニアム(高さ調整)、音響反射板、可動式の舞台迫り(オーケストラピットなど)
■事業費/工事費6,302,674,800円+用地費111,597,112円
■設計・管理/香山壽夫建築研究所

施設の内容について参考になったところを羅列していきます。

まず機能ですが、大ホール(1501名)とリハーサルができるスタジオなどかなり絞り込んだものとなっています。太田市は他にエアリス(1000名)や藪塚本町文化ホール(500名)の各サイズのホールを持っているため、太田市全体のバランスを考えてのことだそうです。
また、コンセプトとして音楽に特化した設計となっていて、音響反射板を設置することで残響時間2.3秒(サントリーホールに匹敵するとのこと)を誇る性能を発揮するそうです。その他、スタジオなどを多目的に使いやすくしたり、旧市民会館の檜舞台を楽屋の壁材として再利用したり、ものづくりのまちとして世界最大の鋳物アルミ建築に挑戦したりと特徴的な部分が多く見られました。

 

全体的に窓を多くとり明るい印象に

高さがありその分2階3階席でもステージが近い

旧市民会館の床材再利用は市民の思いが反映されている

 
デザインについては香山壽夫さんという東京大学名誉教授をされている建築家に依頼されました。同時期に建設していた美術館図書館に比べ、ワークショップなどの市民参加は少なめだったようですが、その分独創性がある洗練されたデザインとなった印象です。
 
事業費は約64億円ということで、この手の文化ホールにしては低めに抑えられています。現足利市民会館(延床面積10,991㎡)よりもコンパクトかつ機能を絞り込んでいるからこそだと思いますが、他にも工夫がありそうです。また太田市は合併したことにより財源に合併特例債という非常に有利な起債を充てることができたのもポイントです。足利の場合それがないので、公共施設最適化事業債など他の財源を検討する必要があります。
 
足利の市民会館も課題は山積みですが、「歴史と文化のまち足利」にふさわしいオンリーワンの文化ホールを目指し、持続可能な形に落とし込んで議論していきたいと思います。
 
□【4大公共施設の更新】について →http://sueyoshi-toshihiro.com/?p=1661